2015年 09月 06日
楽し美し庭まつり、温泉町キアンチャーノ
それぞれ「部屋」、「庭」を意味するイタリア語の名詞、stanzaとgiardinoを隣に並べた、見る人の想像力を誘う名前です。
この庭の名は、Let’s Swing!です。 前方にある色鮮やかな花が並ぶ花壇のような庭と、後方に見える緑のグラデュエーションの優しい庭の間にブランコがあって、ブランコに乗りながら、双方の庭をさまざまな角度から、躍動的に楽しむことができます。
きれいなパステルカラーの花や穂が、風に踊り、落ち着いた、けれどわくわくした気持ちになれるすてきな庭、Linea d’Acqua。
さまざまな大きさのガラス瓶の中に、水生植物が生きられる環境を作り上げ、瓶の間を歩きながら、まぢかにそうした植物が観察できるこの庭の名は、UnderWaterGarden。
この庭の名は、Chi Vuole Essere Lieto Sia…。「幸せでありたい人は…」という名の庭は、コスモスやヒマワリなどの花たちの間を、渦を巻くように道が進み、歩きながら自らについて意識を深めようと誘っています。
作家、イタロ・カルヴィーノ(Italo Calvino)の小説に発想を得たこちらの庭、Il Giardino di Leoniaでは、建築現場や店の前などで見かける木の台を再利用して、迷宮を作り、ところどころを花や緑で飾ってあります。
こちらの庭、Il Giardino delle Naiadiでは、シダやスイセン、水の間に、水の精がいるのだそうです。地面に立つ細い赤い棒は、どれも上に鈴がついていて、手で触れると、優しい音色が響きます。
Acqua Senz’Acqua、「水なき水」と題された庭は、大地からあふれ出る水を、大きな白い泡たちを通して、表現しています。
そうして、こちらの庭、Specchio, servo delle mie brame, chi è la più bella del reame?では、色とりどりの花に彩られた手鏡が、周囲の緑を映し出しています。庭の長い名前は、童話、『白雪姫』の中で、女王が「鏡」(specchio)に向かって、「国で一番美しい女性はだれか。」と問いかけるときの言葉です。
温泉町、キアンチャーノ・テルメ(Chianciano Terme)は、ウンブリアのお隣り、トスカーナ州のシエナ県にあるのですが、トラジメーノ湖や州境から近く、ペルージャの西、車で約1時間半のところにあります。園芸雑誌で、このキアンチャーノの温泉、Terme di Chiancianoで、創造力を駆使し、趣向を凝らしたさまざまな庭が見られる庭まつり、Garden Festivalが催されていると知り、日曜日に、今回ご紹介した庭たちを訪ねてきました。庭から庭へと歩きながら、楽しみ、感嘆すると同時に、「こんな物を使って、こんなことができるんだ」と、思いもしなかった庭づくりのヒントや、意外なものが庭で再利用できることなどを、学ぶことができました。
数年前に、この温泉施設にあるTerme Sensorialiを訪ねて、それは興味深く、楽しかったのですが、いつかご紹介しようと思いつつ、まだできていません。いずれは、今回特に気に入った庭についてさらに詳しく、そして、五感・全身を通して楽しみながら心身に安らぎとエネルギーがもらえる「感覚の温泉」につてもお話したいと考えています。
*追記(9月7日)
会場となる公園、Parco Acqua Santaは、キアンチャーノの温泉、Terme di Chiancianoの敷地内にあります。毎日、午前11時半から午後7時半まで、訪問可。入場料は、大人4€で、18歳未満は無料。九つの庭は、公園の広い敷地内に散らばっているため、急ぎ足で回っても訪問に1時間はかかると思います。わたしたちは2時間かけてゆっくり楽しみました。午後7時半には公園が閉まりますので、余裕を持ってお訪ねください。
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GARDEN FESTIVAL 2015 - Terme di Chianciano fino al 25/9/2015
Volano le Farfalle di Origami davanti ai bambù,
labirinto simpatico creato dai materiali di riciclo,
piante acquatiche ospitate dalle damigiane.
Oltre ad "Energia e quiete" la visita dei giardini ci ha regalato
gioia, meraviglia e diverse idee per i nostri giardini.
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イマジネーションをかきたてる、
楽しいアイデアにあふれたお庭のデザイン、
こういう形でお庭を見せるイベントもあるんだなと、
新鮮な気持ちで拝見しました。
日本でときどきあるガーデニングのフェスタなどは、
一般家庭での庭作りのヒントになるような日常的なお庭を少し発展させたようなものが展示・公開されていることが多いように思うのですが、
こちらのお庭は、
奇抜で遊び心いっぱいのものがたくさん見られるようですね♪
ちょっとテーマが哲学的な深いものもあるようですが^^
一番最初の折り紙と竹垣のお庭、
きれいですね☆
またぜひ、
なおこさんがお気に入りのお庭についてや、
感覚の温泉というものについて、
お聞きしたいです♪
歌を聞くのは、楽しいし、リズムも語彙も自然に身につくのでとてもいいと思います。わたしもイタリアの友人におすすめのCDを聞いては購入して、機会があれば日本で聞いていました。文法書を目の前にすると眠くなるというお気持ち、分かります。けれどまず、文法書を広げるところがすばらしい! わたしはフランス語は今は小説を読むだけになっています。今年は雨が降らないので、ポルチーニが採れないと聞いたと、先日友人が言っていました。けれど改築中の山の家では、トリュフ狩りの人は時々見かけます。白トリュフは季節はまだ先です。サンマ、いいですね。ああ、おいしそう。佐藤春夫とは別の意味で、おいしさを懐かしんで、心の中で「さんま、さんま、さんま苦いか塩つぱいか。」と昔を偲んでいます。