イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

災いに潜む幸せの兆し2、引越と始まり

 大学の課程に入学し、将来に向けて、これまで以上に頑張って勉強しなければいけないと必死になっているときに、共同アパートでの暮らしや勉強のための環境がかき乱されるようになり(下記リンク参照)、12年前近くのことなので、記憶がそこまではっきりしているわけではないのですが、すぐに引っ越すことに決めました。

 その頃親しくしていた友人の一人に、夏に出会ったスペインの若い社会人女性がいました。講座修了に必要ではないけれども、好きで受講していた、語学講座のイタリア文学の授業で知り合って、すっかり意気投合したのです。外国人大学からは少々離れたアパートに住む彼女のアパートを、時々訪ねることがあり、そうするうちに、女性ばかり4人が暮らしていた、そのアパートの他の住人たちとも、時々いっしょに映画を見たり、食事をしたりするようになりました。

災いに潜む幸せの兆し2、引越と始まり_f0234936_6561973.jpg
10/11/2015

 ただ、それまで徒歩2分だった大学まで、歩いて約20分かかる場所に、このアパートがあったこともあり、住んでみたいと考えたことは一度もありませんでした。それが、ちょうどわたしが引越を考え始めた頃に、スペインの友人が帰国することになって、アパートで次に来る人を探していたこともあって、あのときは、あっという間に引越が決まったのです。

 そうして、今になって考えてみると、夫とすでに一度顔を合わせてはいたものの、その後出会う機会が増えて、やがてつきあうようになったのも、このアパートに引っ越したおかげではないかと思うのです。と言うのも、2003年12月6日の晩に、わたしが夫と知り合ったのは、そもそも、新しく暮らし始めるアパートの同居人の一人に、夫と同様にウンブリア州庁に勤める女性がいて、彼女がその頃から、夫や夫の親しい友人をよく知っていたからなのです。わたしが新しいアパートに住み始めたのは、翌年1月からで、以後時々夫がこのアパートにわたしを訪ねて、あるいは誘い出しに来てくれるようになったのですが、同僚であり友人である彼女が住んでいるアパートだからこそ、どちらかと言うと人見知りをする夫でも、訪ねやすかったのではないかと思います。前年の末に引越を迫られたときには、本当に嫌な思い、経験をしたのですが、そのおかげで、将来夫となる人を、よりよく知ることができたわけです。日本の高校で国語を教えていた頃は、漢文の授業で「塞翁が馬」の故事をよく教えたものですが、まさに、幸せと不幸と言うのは、わたしたち人間には判断ができず、天の意図は奥深くて、人間には測り得ないのだと、つくづくと思います。

 いきなり、こんな昔の話を思い出したのは、11月2日のフランス語版瞑想講座で、こんな教えがあったからです。

 どんな瞬間にも天の恵みがある。どうにもならない苦境が、実はとっておきの機会かもしれないのであって、そんなふうにとらえ方を変えることが大切なのだ。

 ただ中にいたときには、辛くて仕方がなかったけれど、後から振り返ってみたら、そのおかげで、新しい幸せや機会の扉が開いた。講座を聴きながら、そういう例が、わたしの人生にもいろいろあったなと思い出したのですが、その一つが、この共同アパート事件だったのです。

 自慢の馬が逃げても、息子が大怪我を負っても、「これが幸せをもたらすかもしれない」と平然としていた塞翁ほどの落ち着きを持つことはできませんが、これからも、何か苦しいことや辛いことがあったとき、その中にさえ、きっと何か幸せの種が隠れているのだと、心のどこかでは思える自分でいられたらと思います。常に「よかった探し」を忘れなかったポリアンナのように。

********************************************************************************************************************************
"Tout moment contient un don."
- Deepak Chopra Méditation​
anche se a volte è difficile vederlo e crederci.
Queste parole mi ricordano un racconto cinese antico che insegnavo spesso a scuola giapponese;
- C'era una volta un anziano che abitava vicino alla fortezza e aveva tanti bei cavalli. Un giorno fuggì uno dei suoi cavalli. La gente del paese lo visitò a consolarlo, ma lui disse: "Perché questo non porterà fortuna?" Qualche mese dopo il cavallo tornò insieme a una bella cavalla e i due ebbero molti figli. La gente venne dall'anziano a congratularsi, ma lui disse: "Perché questo non porterà sfortuna?" Un giorno il suo unico figlio cadde dal cavallo e si ruppe il femore. La gente lo visitò a consolarlo, ma lui disse: "Perché questo non porterà fortuna?" Iniziò la guerra e tutti i giovani sani del paese andarono a combattere e la maggior parte di loro morì, ma il figlio dell'anziano, gravemente ferito, non andò alla guerra e sopravvisse. La fortuna e la sfortuna si intrecciano misteriosamente e per gli uomini è difficile comprendere il mistero della vita e l'intenzione del cielo.
- Qui sopra ho scritto in italiano quello che ricordo io, quindi può essere impreciso.
Foto: Rosso di sera del 10/11/2015
********************************************************************************************************************************

関連記事へのリンク
- 災いに潜む幸せの兆し1、留学生活と共同アパート (3/11/2015)
- 出会いのきっかけ (13/10/2010)
- 集中力、真の望みと仏英西伊語瞑想講座 (8/11/2015)

参照リンク
- エレノア・ポーター著 『少女ポリアンナ』(偕成社)
- エレノア・ポーター著 『ポリアンナの青春』(偕成社文庫)

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

by milletti_naoko | 2015-11-11 22:56 | Vivere