イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

イボはラベンダーの精油でほぼ姿を消したけれど

 数年前に首にできた、最初は盛り上がったホクロのようだった隆起物がどんどん大きくなり、皮膚科で診療してもらったら、verrucaという診断を受けました。そうして、医師からは、「ウィルス性だけれども悪性ではなく、本人が気にならなければ手術で取り除かなくても、健康上影響はありません。6か月後に再び検査をしましょう。」と言われました。その際、以前から気になっていたホクロのようなものも見てもらったのですが、そのときも6か月後も、悪性のホクロやシミはないので安心していいとのことでした。

 ところがそのverrucaが、どんどん大きくなり、確か昨年の初めには、自分では測れないのですが、高さ4~5ミリ、幅が一番広い上部は1センチとなり、見苦しくなってきました。髪をまとめ上げることさえ、そうすると、大きい隆起部が見えるので恥ずかしいほどだったのですが、そんなある日、スペッロの野草講座で、verrucaを取ることができる野草があると教わりました。そうして、その後、伊和辞典を引いてみて、verrucaとは単に「イボ」のことだったことを、初めて知りました。

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Fiori di lavanda nel Lavandeto di Assisi, Assisi (PG) 24/6/2018

 そこで、イボであれば、薬草でも治せるのではないかと、主にイタリアの薬草学や自然療法に関するサイトを調べてみて、ニンニクやラベンダーのエッセンシャル・オイルに効果があることを知りました。ニンニクの方が早くイボが取れるらしいと、初日はニンニクで試みたのですが、足の裏ならともかく、首の患部に薄切りのニンニクをつけて固定しただけでも、翌朝は髪も枕の周囲も、ニンニクの匂いでいっぱいで、毎日そんな療法を続けるわけにはいきません。そこで、時々旅行で中断したり、忘れてさぼったりしながら、患部に数滴ラベンダーの精油をつけ始めました。強い殺菌力があるため、イボの中から液体が出て、イボがかさぶた状になり始め、やがてそのかさぶたになった表層部が取れて、少しずつ小さくなっていくのはいいのですが、一方、イボが大きいために、塗った精油は周囲の健康な肌も傷めてしまいました。そのため、周囲の肌が痛むときは塗るのをやめて様子を見て、肌の様子が改善してから、再び患部に精油を塗るということを繰り返しました。数か月後にはようやく、イボはほぼ形がなくなり、小さな小さな芯のようなものが、触ると指先に感じられるだけとなりました。昨年、11月に肩のリハビリを受けた頃から、すでにそういう状態になっていたため、リハビリのために髪をまとめて、施術を行う療法士さんに首が見える状況になっても、あまり恥ずかしい思いをせずにすみました。ただし、長い間少しずつ精油に焼かれた周囲の皮膚は今も薄い茶色をしていて、シミになってしまったのか、現在はイボの代わりに、薄い色の大きめのホクロがあるように見える状態になっています。

 今年6月9日に久しぶりに皮膚科で、シミやホクロを見てもらったとき、わたしが何も言わなければ、女医さんは、ホクロかと思っていたほどです。そのときに、わたしがラベンダーの精油を使ったと言ったため、女医さんは、わたしが合成化学薬品をできるだけ使わないようにしていることを悟り、「シミ取り・日焼け止めのそういう成分が入ったクリームは、処方はできるけれども、そういうクリームは使わないようであれば、薬草専門店(erboristeria)に行って、どんなクリームがいいかを聞いてみてください。」と言ってくれたのです。

 診察時に、女医さんは、わたしの額の中央に、今のところはごく小さい無地のイボができていることを発見して、自然成分からできているらしいクリームを処方してくれました。昨日今日と買いに行く時間が取れず(記事を書いているのは6月10日です)、クリームを買えていないため、今日は患部だけに塗るように注意しながら、ラベンダーの精油を塗りました。

 ちなみに、イボ取りに、薄切りにしたニンニクを患部に貼るといいという話は、昨年通った薬草学講座でも、専門家から聞いています。

関連記事へのリンク
- ニンニク療法とラベンダー (1/6/2015)
- ニンニク・ラベンダーでイボ退治その後 (14/6/2015)
- ホクロ・シミの皮膚科診療でびっくり イタリア (10/6/2016)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by butanekoex at 2016-06-25 07:33
おはようございます。
なおこさんの 自分で調べて実践する行動力に 脱帽です(*^^*)
イボは、体質もあるのでしょうが、年齢を重ねると自然と出来る人が多いと聞きます。
実際、主人も腕などに小さな膨らみが出来はじめているのです。
ニンニクをつけて、翌朝の匂いいっぱいのくだりは、少し笑ってしまいました、ごめんなさいね(^^)
でも、休みの前の日などは 主人に実践できるかと思いました。
ラベンダーの精油、これならネットショップでも購入出来そうですね。
Commented by suzu-clair at 2016-06-27 16:53
なおこさん、こんにちは。
いぼが小さくなっていっているそうで、よかったですね。

ラベンダーの精油、
確かにイボの治療によいという話を聞いたことがあります。

それで、患部が茶色く焼かれたようになってきておられるとのことですが、
精油は原液ではなく、希釈してお使いでしょうか?
ラベンダーと、それから同じく殺菌作用の強いティートリーだけは、原液を肌に直接つけても大丈夫な精油とは言われていますが、
それでもやはり精油は刺激が強いので、
繰り返し同じ箇所につけられるのでしたら、
植物性のキャリアオイル等で希釈されたほうがよいでしょうね。
(そうした方法をすでにとっておられたら、さしでがましくてごめんなさい)
処方されたクリームも今後使っていかれるのでしたら、
それに精油をまぜて塗られるとよいかもしれませんね♪
お使いの化粧水などと一緒にパッティングされてもいいかも~とも思いました♪

なおこさんでしたら、正しい方法をおわかりになっておられるとは思ったのですが、
イボのまわりの皮膚が刺激を受けておられるように書かれておられたので、
おせっかいながら書かせていただきました。
ラベンダーの力で、
これからさらにお肌の状態が改善していかれるといいですね☆
Commented by milletti_naoko at 2016-06-29 02:01
butanekoさん、こんにちは。実は皮膚科で診断されたverrucaが、要するに日本語のイボと同じものとは思いもかけなかったので、確か昨年の春、スペッロで開かれた食べられる野草講座でverruca取りに効果ありという野草の話を聞いて驚き、そのとき初めて辞書で調べて、実は「イボ」のことだったのだと知りました。実は花の名前でもそういうことがあって、ブログの記事にするために日本語名を調べたら、実は日本語では聞いたこと、読んだことだけだったあの花だったということが、少なくないのです。

閑話休題。その野草自体はそれほど身近ではないので、他にも何かいいものがと探したら見つかったのが、ラベンダーの精油です。すずさんが下でコメントに書いてくださっているように、殺菌効果があまりにも強いのは、ニンニクもラベンダーの精油も同じで、患部以外の皮膚を傷める傾向があるので、それを避けるにはオリーブオイルや化粧水などで、薄めてつけるという方法があるかと思います。ラベンダーの精油は、こちらではあちこちで見かけるので、わたしは近所の町のオリーブオイル祭りの露店で、夫がプロヴァンス旅行中に小瓶を購入したので、うちには幸いもともと二つあったのです。
Commented by milletti_naoko at 2016-06-29 02:04
すずさん、詳しいご説明をありがとうございます。希釈をした方がいい場合があることや、その際に使うといい植物性のオイルについては、アロマテラピー1日講座でも薬草学講座でも確かに聞いたのですが、どちらでも、ラベンダーの精油は殺菌作用が強いので、綿棒の先などにつけて、患部のみに塗布するようにとは教わったものの、健康な周囲の肌を傷めないために希釈することまでは、思い及びませんでした。助かります。ありがとうございます。
Commented by sacromonster at 2018-11-11 08:42
日本では昔から疣取りは、
はと麦茶と言われています。
私も実験済みですよ。
毎日毎日、ハトムギの入ったお茶を飲んでいましたら首に出来た小さな数個の疣が枯れてきて、かさぶたみたいに変化、其のうちに何もなくなっていました。
最近はハトムギの錠剤も売っています。
因みに、ラベンダー入りの石鹸は香りが
仄かで大好き、、
北海道の富良野の富田ファーム
から取寄せて使っています。
入浴気分がぐ~~んと良くなります。
Commented by milletti_naoko at 2018-11-12 04:30
sacromonsterさん、そうなんですね!
イタリアではハトムギを手に入れるのは難しいと思うのですが、
そうして手軽に取れるなんて、驚きました。
ずいぶん前に書いたこの記事が、いつまでも記事ランキングの
上位にあるので、うれしいような恥ずかしいような気がしている
わたしです。ラベンダーの精油は、こちらではいろいろなことに
使われているんですよ。石鹸も香りがよくて、心地よい気分に
なれそうですね。
by milletti_naoko | 2016-06-24 23:59 | Fiori Piante Animali | Comments(6)