2016年 06月 30日
幻想美、夜のルーアンと大聖堂/ Cathédrale de lumière à Rouen
6月16日は日の入りが約午後10時と遅く、10時20分を過ぎても、まだ空が明るく見えています。
冬の日没が早いからか、夕食を食べようとしても、10時半に閉まってしまう店が多い中、閉店時刻ぎりぎりの10時半に訪ねても、幸い門戸を閉ざさなかったマクドナルドで遅い夕食を終え、11時から正面への映像上映が始まる大聖堂へと向かいます。
紺色の空の下、照明に照らされる大聖堂も、とてもきれいです。ちなみに、14日に初めて、このノートルダム大聖堂を訪ねたとき、夫がイタリア語版の教会案内がありませんかと尋ねたのがきっかけで、教会入口付近のお土産屋で店番に立つ男性と話をしていたら、なんとこの方が、かつて日本に15年暮らし、名古屋のアリアンス・フランセーズで、フランス語の先生をされていたことが分かって、話がはずみました。
この日の晩は、2作品が上映されました。ヴァイキングの歴史を描いたこちら、1作目の映像も、巨大な蛇や炎、戦に壁を登る男たちなど、内容が変化に富んでいておもしろかったのですが、
印象派の絵画に発想を得た映像の美しさに息を飲み、場面の転換の妙に感心したのは、2作目、この作品、«Première Impression»の前半部分です。右手にはまだ夕焼けが見える空の下、大聖堂の正面の照明の明かりが波立ち、少しずつ青みを帯びて
水面となり、その上に、次々に舟遊びをするボートが増え、水上を縦横に、斜めにと滑るように進みます。
ボートはやがて姿を消し、代わりに、モネがジヴェルニーの庭で描き続けた睡蓮の花や葉たちが、水面、大聖堂の正面を彩り始めます。
そうして、そのうち降り始めた雨のしずくに、花や葉の輪郭はあいまいになり、
今度は、水面に鏡のように姿が映し出されるルーアンの大聖堂が現れ、色や形、デザインが少しずつ変わっていきます。
そうして、さまざまに色や様相を変えたあと、ただ明かりに照らされただけの大聖堂の正面の左隅に、パラソルを手にした女性が現れ、その登場と同時に、ファサードの左下から右上へと、美しい緑や色とりどりの花の模様が、瞬く間に広がっていきます。
興味半分で出かけたものの、まさかこんなにも美しい映像に出会えるとは思っていなかったので、感動しました。ルーアンでは、前日に印象派の特別絵画展を訪ね、さらにこの日の昼に、電車でジヴェルニーのモネの家を訪ねて、睡蓮の池や、その池の水面が降る雨に揺れる様子を見たばかりだったので、その美しさがなおさら心に残りました。
この日の晩は、2作品が交互に、2度ずつ上映されました。真夜中が近く、翌日にル・アーヴルへの移動を控えていたため、印象派絵画を主題にした2作目については、2度目の上映は、二人とも気に入った前半部分だけ見て、ホテルに戻りました。
このルーアン大聖堂での光の祭典は、今年は9月25日まで、毎晩上映される予定になっています。ノルマンディーを訪ねる予定の方、機会があれば、ぜひご覧ください。以下に、このCathédrale de Lumièreの2作品の簡単な紹介映像と、2作品の映像をそれぞれすべて紹介するリンクをご紹介しますので、こちらも興味があればご覧ください。
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Bellissima la città di Rouen con le sue case tradizionali,
il Grande Orologio & la Cattedrale.
Di notte diventa ancora più bella e magica,
con gli edifici illuminati sotto il cielo che si trasforma in blu
e le proiezioni stupende sulla facciata della cattedrale.
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- 印象派光の祭典@ルーアン大聖堂 / Cathédrale de lumière à Rouen 1 - l'étang aux nymphéas de Monet (16/6/2016)
- モネの庭、ジヴェルニーに記念日に / Dans le Jardin de Claude Monet à Giverny (16/6/2016)
- モネと睡蓮、近現代絵画と花・庭園 / La Grande Arte al Cinema - "DA MONET A MATISSE. L'arte di dipingere il giardino moderno" (24/5/2016)
なんかおとぎの世界みたいです。
ルーアンにも行ったんですか?
私は行ったことまだありません。
イギリスから舟であまり遠くないと思います。
そうなると、そちらは、日が暮れるのが遅いというのが難点ですね(笑)
日本では、大抵、涼しく日が暮れるのが早い秋~冬にしますが、フランスの北の方の冬は寒いでしょうからやはり夏季シーズンになるのでしょうか!
私は、ルーアンには行ったことがないのでいつの日か訪ねてみたいと思いました(^^♪
なおこさんの美しい写真を見せて頂きありがとうございます♪
紹介して頂いた動画も大画面でPCで拝見したら迫力ありありがとうございました(*^_^*)
遅ればせながらの御挨拶ですが、
お帰りなさいませ。
素敵な旅だったようですね。
ノルマンディーの夕暮れ、とてもきれいですね。
この時期は一番日没が遅い時期なのでしょう。
夜までをゆっくりと過ごせていいですね。
5枚目のお写真の、赤く染まる夕焼け空を背景としたルーアン大聖堂の情景に、
ジャンヌダルクを思い出しました。
印象派の絵画が浮かび上がる大聖堂、
幻想的ですね。
心に残る夜だったことでしょうね☆
ミミちゃん、なおこさんたちが帰ってきてくれたことが
とても嬉しかったのでしょうね。
ミミちゃんにとってなおこさんたちは
かけがえのない大切な存在なんだなと思うと
温かい気持ちになりました。
また、これからゆっくり旅でのお話、
聞かせてくださいね♪
こんにちは。
まぁ~何と幻想的で美しいのでしょうかぁ~
空がまだ明るくて綺麗ですね。
大聖堂を飾る光の祭典って見事ですねぇ~
モネの家で見られた景色と重なりまた
新たな感動が得られたのですね。
重厚な建築が様々な色彩で彩られた景色に
圧倒されました。
目の事、ありがとうございます。
なるべく早くに検査をして貰いますね。
ルーアン、とてもすてきなかわいらしい町ですよ。そうそう、イギリスから船だと、ノルマンディーは近そうですね。
わたしたちがいた頃は日が長いノルマンディーでも、中でも最も日の入りが遅い時期だったのですが、今後は秋に向けて少しずつ日の入りが遅くなるため、少しずつ上映時間が早くなるようで、予定を見ると、9月の上映は午後9時半となっています。ルーアン、いろんな意味でとてもすてきな町でした。アリスさんも機会があればいつかぜひ♪
動画も見てくださったんですね! こちらこそありがとうございます♪
うれしそうなはにかむようなミミの様子、本当にうれしく、かわいらしかったです♪ 旅行の報告、楽しみにしてくださって、ありがとうございます。少しずつご紹介していきますね。