イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

西部劇『Il mio nome è nessuno』、ドン・マッテーオ役テレンス・ヒルが若い!

西部劇『Il mio nome è nessuno』、ドン・マッテーオ役テレンス・ヒルが若い!_f0234936_4583350.jpg
 西部劇でありながら、笑いが随所に散りばめられ、エンニオ・モリコーネの音楽も楽しめ、名を伏せながらも、製作にセルジョ・レオーネも関わったらしく、最後の最後までどういう結末になるのかが分からず、時に笑い、時にはらはらしながら、終わりまで楽しんで見ることができました。邦題は、『ミスター・ノーボディ』です。

 夫は西部劇映画、特にセルジョ・レオーネ監督のマカロニ・ウェスタンが好きなのですが、わたしはそうでもありません。それなのに、今夜テレビで放映されたこの映画を見たいと思ったのは、推理ドラマ、ドン・マッテーオシリーズの主人公を演ずるテレンス・ヒルが若い頃出演した作品だと、作品解説を見て知ったからです。音楽担当がエンニオ・モリコーネで、セルジョ・レオーネが製作に携わっていたことは、見ながらそうではなかろうかと推測しつつ、後から調べて知ったのですが、予想以上におもしろかったです。

 興味のある方は、次のイタリア語、英語の予告編の映像をご覧ください。言葉はひどく少ない上、映像だけでおもしろさや、迫力、緊張感などが伝わってくることと思います。日本語版の映像も見つかったのですが、予告編ではないため、肝心の場面を先取りしてしまっているため、割愛します。



 英語での題名は、『My name is nobody』です。



 わたしが日本語を教える生徒さんの一人が、「ドン・マッテーオがあまり好きではない」と言うので、どうしてかと尋ねたら、「テレンス・ヒルが若い頃の映画がとても好きだから」ということだったので、以来、テレンス・ヒルが若かった頃の映画が気になっていたところだったのです。

 今朝(9月8日)邦題を知って、アマゾンで確認すると、日本版には、音声としてイタリア語と英語が両方収録され、日本語字幕と共に楽しめ、イタリア語や英語の学習にも使えそうです。しかも、つい最近発売されたばかりのプレミアムプライス版は、数量限定で、価格が従来のほぼ半額となっています。(下記リンク参照)

 現在Rai1で、時々9時過ぎから、『ドン・マッテーオ9』の再放送があります。Raiの番組予定表を見ると、次回は9月10日日曜日の21時25分からとなっていますが、最近平日の晩に見た覚えがあるので、曜日は固定されていない気がします。

 テレビドラマと言えば、以前にご紹介した『Terra Nostra』も、つい最近、TV2000(28チャンネル)で、平日の昼、午後1時過ぎから3時頃まで、再放送が始まったところです。イタリアからの移民のブラジルでの暮らしや人生ドラマを描いた作品で、ポルトガル語からの訳であるためもあって、イタリア語も標準イタリア語に近く、リスニング練習にも役立つことと思います。興味のある方はぜひご覧ください。

関連記事へのリンク
- ドン・マッテーオ2月日本上陸、Don Matteo10は1月から
- イタリアとブラジル、移民と海と祖国、ドラマ『Terra Nostra』
- 西部劇がアンダルシアで!
- 真夏の夜のコンサート

参照リンク / Riferimenti web
- Amazon.co.jp - ミスター・ノーボディ HDリマスター版 [DVD]
- Amazon.co.jp - プレミアムプライス版 ミスター・ノーボディ HDマスター版《数量限定版》 [DVD]
- Amazon.it – DVD – Western – Il Mio Nome è Nessuno – Terence Hill, Henry Fonda – Un film di Sergio Leone Nuova Edizione restaurata
- En.Wikipedia – My Name Is Nobody

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ   

Commented by mokochan at 2016-09-08 09:33 x
なおこさん、Buongiorno!
さっそく予告編見ました!面白そう!
マッテーオ神父昔は自転車じゃなくて馬に乗っていた?笑
若い頃のテレンスヒル、素敵ですね。。。確かにこのイメージを大切にしていたらマッテーオ神父に抵抗があるのもわかるような気がします。TSUTAYAでレンタルがあればいいのですが、アマゾンで売ってますのでちょっと探してみます。
このユーモア感ってイタリアらしいのですか?
日本語題名はミスターノーボディーです。Il mio nome eという言い方は普通の会話でも使うのですか?
昨日、基礎文法の問題集を一冊終えました。近過去、半過去、大過去、直接、間接語代名詞、再帰動詞など。動詞の活用が頭の中でこんがらがっています。日本語を学ぶイタリアの方もどうして?と思う事が多いのでしょうね。。。
久しぶりにドンマッテーオの録画を見て楽しもうかな?なんて思っているところです。
Commented by ayayay0003 at 2016-09-08 11:51
なおこさん、私も西部劇は少し苦手なんですが、何と、このキャストを見ると、若い日のクリント・イーストウッドなんかも出ていて、見たらおもしろそう~と感じましたよ!
1960年~70年代の映画は、素晴らしいですものね☆
機会があれば見てみたいです(^^♪
Commented by milletti_naoko at 2016-09-08 17:08
mokochansanさん、ありがとうございます! 日本でも公開されていて、DVDも販売されているんですね! さっそく記事に書き加え、アマゾン日本で販売するDVDへのリンクも参考までに貼っておきました。暴力や人が多く死ぬ場面を見るのが好きではないので、西部劇はどちらかと言うと苦手なのですが、この作品は、殺気立った殺し合いやそういう様子の執拗な描写がなく、随所に笑いが盛り込んであって、楽しんで見ることができました。ただ、そういう西部劇が好きな人には物足りないかもしれません。

イタリア語の過去はややこしいですよね。日本語には存在しない過去の細かい微妙な区別や使い分けが多いために、わたしたち日本人にとっては、よけいに難しいのだと思います。イタリアの人も、日本語では否定文にするのに、行く・行かない・行きません、暑い・暑くない・暑くありませんと、形がすっかり変わるのを覚えなければいけないために、とても苦労しているようです。イタリア語では、VadoならNon vado、Fa caldoならNon fa caldoと、前にnonを置くだけで、否定文になるからです。文法構造や語彙において、日本語と中国語はイタリア語から最も隔たりがある言語と言われています。そのため、イタリア人の人が日本語を学ぶのも、日本の方がイタリア語を学ぶのも、母語とは言語のしくみががらりと変わるので、難しいのです。早く急ぐ仕事を終えて、メルマガも発行しなければ! そうして、再びさぼっているフランス語も勉強しなければ!



Commented by milletti_naoko at 2016-09-08 17:12
アリスさん、興味を持ってくださってありがとうございます。セルジョ・レオーネ監督の代表作では、確かに若いクリント・イーストウッドが主人公で、若いなと思いながらわたしも夫といっしょに見るのですが、この作品には、出演していないようです。

1960年代、1970年代の映画には今見ても感動する名作が多いですよね。わたしも大好きな作品がいくつもあります。
Commented by butanekoex at 2016-09-08 18:03
なおこさん、こんにちは。

私はエンニオ・モリコーネと聞いて、
この映画の中の音楽に興味を持ちました。
大好きな作曲家です。
「ミッション」や「ニュー・シネマ・パラダイス」などは涙がでるくらい
心震えてしまいます。
実は、西部劇は私も苦手で、彼の曲での有名な西部劇だと
「夕陽のガンマン」や「荒野の用心棒」など数多くありますが
映画は見たことはありません。
でも、曲は知っています。

この映画は、日本名では「ミスター・ノーボディ」ですね。
タイトルも今知ったばかりの映画ですが、
もしかして音楽を聞けば知った曲がかかるかしら・・・なんて興味がでてきました。

テレビでの放映があれば、私も是非見てみたいと思います。
忘れないように、メモを貼っておこう♪
Commented by milletti_naoko at 2016-09-08 21:15
butanekoさん、エンニオ・モリコーネの音楽、いいですよね。わたしもとても好きです。わたしが初めてエンニオ・モリコーネの音楽がすばらしいと思ったのは、まだ日本に暮らしていて、『海の上のピアニスト』を見たときではないかと思います。その後初めて、すでに知っていたさまざまな美しい映画音楽が彼の作品であることを知り、イタリアに来てからは、夫の好きな西部劇を見ながら、音楽の美しさに改めて気づき、クイズ番組など、さまざまな機会にBGMとして取り上げられたり、コンサートで演奏されたりするなど、意外な機会に耳にすることもあります。

わたしも西部劇は苦手なのですが、この作品はコメディタッチで残酷な場面がなく、楽しんで見ることができました。機会があればぜひ!
by milletti_naoko | 2016-09-07 23:59 | Film, Libri & Musica | Comments(6)