2017年 02月 06日
雪山とスキーと英語
以後は目的地まで、車はずっと雪の中を進みました。幸い高速道路上の雪はきちんと除雪されていて、わたしたちがドライブをした日中は、気温がわずかながら零度より上だったために、雨は降っても路面は凍らず、安心して進むことができました。
ただ、夫があらかじめインターネットで調べ、近道だと言う道を走るために、高速道路を下りたとたん、山間部を走ることになり、幸い除雪はされていたのですが、両脇に雪が高く積もり、時には、片道一車線のはずが、車が一台通るのがやっとの雪の壁が道の両側にそびえる道を行くことさえありました。
帰りは近道ではなく、少々遠回りになっても通行しやすい大きい道路を通って帰りました。帰りもコルフィオリートからトンネルを抜けて出たとたんに、それまで周囲を覆っていた雪と暗い雲がすっかり消えて、青空が広がったので驚きました。トンネルが変わると世界が変わる、そういう印象さえ受けました。
わたしは幼稚園の最後の数か月と小学校5年生までを北海道の札幌で過ごしたため、小学校の冬の体育の授業と言えばスキーで、毎年スキー遠足なるものさえありました。ただ、朝起きたら家の前に高くまで雪が積もていて、家の前や近くの公園などで、気軽にスキーで滑ることができた上に、スキー遠足は、寒さのために手足がかじかみ、お弁当を食べるのも大変だったという記憶がもっぱら残っているために、小学校5年生の冬を最後に、スキーをしたことがいっさいありません。愛媛県で社会人となってから、同僚に遠くの山まで出かけてスキーをしに行くという人もいたのですが、何だかスキーはそういうわざわざ遠くまでお金をかけてしに行くものではないような、そんな気持ちがわたしの中にはあるのです。
先週は、わたしが英語の家庭教師そしている中学生の少女が、家族全員で5日間のスキー旅行に出かけました。夫から聞いて、わたしはびっくりしました。学校の授業があって、しかも授業についていけずに困っている科目があるのに、家族で旅行に出かけて、学校を3日も休むなんて、と。でも夫は、そんなことくらいと当たり前のような顔をして言いますし、そうやって中学生・小学生の娘と息子に学校を休ませても、スキー旅行に出かけようという彼女の両親も、それがたいしたことと思わないと言うよりは、学校を休ませてでも家族で行く価値があると思うから、スキーに出かけたのでしょう。今日はいなかった間の宿題に追われているからと、わたしの英語の授業は休みだったのですが、出発前に授業中あった英語のテストでは、以前よりもいい点数が取れていたと聞いて、ほっとしました。ちなみに、家族皆で出かけるために、子供には学校を数日休ませるということは、姪たちの両親である義弟夫婦もたまにしていて、義父母は眉をひそめています。イタリアにはそういう家庭が多いのか、ウンブリアが特にのんびりしているのか、そのあたりはなぞです。
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私も旭川に小学4年まで住んでいたのですが、
冬の体育の授業は、スキーを持っての登校に大変な思いをしたという記憶が残っているせいか
名古屋に来てからは わざわざスキーに行くのは少しだけ抵抗がありました。
イタリアでも日本でも、それぞれ家庭の教育方針は 様々なんですね。
家庭の教育方針、本当にいろいろだなとびっくりしました!
5日間のスキーは、イタリアの学校の冬休みは長いので、その間に行けたのではないかという気がしたのですが、外国旅行など、そのときでないとできないかけがえのない体験を家族皆でできるときにということも確かに大切でしょうね。息子さん、そうやって休みなどにもご家族で行かれた旅行を通して、英語や外国の文化に興味を持って、勉強されたなんてすばらいい。最近では、一度のったレールにしばられない、自分の進みたい道を歩むこともかえって大切で、ご家族に応援してもらえて、お子さんも心強いことと思います。
わたしは小学生だったので、その後北海道には行かずじまいなのですが、飛行機では近いですよね。北海道の方が気温は低いのに、うちの中や学校の中が愛媛よりずっと暖かかったような記憶があります。わたしはイタリアではごく身近にスキーを楽しむ人がいないのですが、愛媛県では同僚で、冬には遠くまで滑りに行っていた人たちがいました。札幌ではすぐうちの近くで、歩いて行って簡単に滑れたんですよ。