イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

地震の被害は美しい水の里にも、イタリア マルケ

 昨年のイタリア中部地震では、シビッリーニ山脈のマルケ州側のふもとの町、ヴィッソやカステルサンタンジェロ・スル・ネーラも、数度の大きな地震の震源となりました。ネーラ川は、カステルサンタンジェロに水源があり、ヴィッソでウッシタ川と合流し、ウンブリア州の南を流れ、やがてはテベレ川に注ぎ込みます。

 ウッシタ川もネーラ川も、水が清らかに澄み、豊かに勢いよく流れる美しい川で、その二つが合流するヴィッソもまた、それは美しい町なのですが、地震以来、ウンブリアからヴィッソへと向かう道は、山のふもとを進むノルチャ・ヴィッソ間を結ぶ道路も、また、シビッリーニ山脈の高原の村、カステッルッチョから、マルケ側のカステルサンタンジェロやヴィッソへと下る道も、いまだに未通です。マルケ在住の夫のいとこが、先日その道路の地震後の写真を見せてくれたのですが、道路にひどく深い亀裂が入り、復旧には、まだ時間がかかりそうです。

 ヴィッソに思いを馳せつつ、先週の日曜日は、マルケ州のもう一つの美しい水の里、ピオーラコ(Pioraco)を訪ねました。

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16/7/2017

 ピオーラコは、すでに何度か訪ねたことがあるのですが、こちらのみごとな滝を見て、訪ねてみたいと思ったからです。本来は、この手前の滝の下を通るトレッキング・コースがあって、間近に滝や川を見られるはずだったのですが、

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残念ながら、ピオーラコも、昨年の地震の被災地であり、トレッキング・コースは、崩れ落ちた岩や石があって危険であるため、今も通行禁止となっていました。

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 震源から距離があるピオーラコでも、こんなふうに町のところどころに、

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外壁に補強が施され、内部などの再建を待っているらしい住宅があり、改めて、イタリア中部地震の被害の大きさと被災した地域の多さを思いました。

 昨日歯医者の待合室で読んだ雑誌に、イタリアでは大きな地震の後、居住不可能となった我が家に戻れるまでには10〜15年かかる場合も少なくない上、今回の被災地には子供や若者が少なく、高齢者が多いと、書かれていました。安全を重視した、早期の被災地の復興を願ってやみません。1997年の地震に比べて、行政手続きが煩雑になっているがために、当時ならすでにできていたであろうに、現在は費用がないばかりにできないことがあるという被災地の市長の言葉も記事にはありましたが、こうした被災地の声に、行政が耳を傾け、一刻も早く再建に向けて動く必要を、痛切に感じています。

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Pioraco, bel paesino con torrenti e cascate tra i monti.
Anche qui i danni dei terremoti nelle case e nei sentieri.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ayayay0003 at 2017-07-22 14:40
なおこさん、昨年のイタリア中部地震の爪後跡は、田舎の景色の良い、小さな村を襲ったため、予算などもなかなかつけてもらえず、復興が進んでないとはお気の毒なことです!
シッビリ―二山脈のふもとと言えば、写真集などにも、世界で行ってみたい場所にピックアップされてるのを見たことが有り、ほんとに美しい場所だから、早く道路の修復が進んで、観光客も戻ってくると良いですね!
こころからそう願います♪
Commented by milletti_naoko at 2017-07-23 04:20
アリスさん、ありがとうございます。日本でも被災地をご存じの方がいらっしゃるんですね。今日のウンブリアの地方ニュースで、ようやく復興や、被災者が海辺などの一時避難場所から、被災地近くに建てられた木造の小さな住宅に移り住める準備が整えられているのだと言っていました。秋までには移住ができるようにとは、期日が遅いのですが、数百の学校が仮設、あるいは復旧を待つ状況では、移住と共に、子供たちが学習に戻れる生活環境を作ろうという意図もあるかと思います。また、夏はひどく暑いため、冷房がないであろう仮設住宅では、確かに特に高齢者の方には厳しいかもしれません。
by milletti_naoko | 2017-07-21 23:59 | Marche | Trackback | Comments(2)