2017年 08月 08日
思い出の山と宿は今、イタリア アブルッツォ
初めて訪ねたときは、こんな人里離れたところに、宿などあるのかしらと思いつつ、夫と広大な高原と山の間を午後7時過ぎに車で進んでいたら、山と高原のただ中に、外壁のところどころが崩れ落ちたホテルがあり、あの時間・あの場所に営業している宿が見つかり、しかも空室があり、レストランもあって、料金も妥当なところだったので、まさに砂漠で、温かく迎え入れてくれるみごとな城を見つけたような、そんな気持ちで、泊まりました。
ペルージャから決して近くはないものの、やはり大好きなピエモンテのイタリアアルプスほどは遠くもない、このカンポ・インペラトーレには、以後何度か足を運び、本当は、今年6月のアブルッツォ旅行でも、2泊できたらと考えていました。昨年までは、平日であれば直前でも空室が見つかったそのホテルに、今年はいつ問い合わせても空きがないので、訪ねるのをあきらめたのです。空室が見つからなかった理由の一つは、経営者が変わって、Booking.comなどのホテル検索サイトに名を連ねるようになったことだと思います。そうして、二つ目の理由は、夫から聞いてどうやらそうらしいとは知っていたのですが、ちょうどわたしたちの6月の旅行中から、改築のために休業になってしまったらしいことです。ホテルそのもののサイトには、改築や休業の案内がいっさい見つからず、メールで問い合わせても返事がなかったのですが、ホテル検索サイトの口コミに、行ったら休業していたとか、2日間の宿泊を以前から予約していたのに、1泊ののちに、突然休業だからと宿を追われたとか、ひどい目に遭った旅行客の口コミが見つかりました。こういう口コミは、うのみにしてはいけない面もあるのですが、先週末、せっかく近くまで来たのだからと、かなりの遠回りにはなるのですが、あの思い出の高原とホテルを訪ねると、宿としては運営しておらず、バールだけが開いていて、観光客・登山客に飲み物などを売っているようでした。
標高1500m、2000mともなれば、いくら低地が暑いときでも、まだ咲いている野の花があるのではないかと夫は思っていたようですが、この夏のイタリア中部の雨が降らない酷暑のために、土曜に泊まって山を歩いたカンポ・フェリーチェや周囲の野山には、アザミなど、わずかな花がまれに見つかるだけでした。
夫がカンポ・インペラトーレに行ってみようかと行ったのは、さらに標高の高いこの高原であれば、日照りと酷暑が続く夏でも、花がたくさん咲いているだろうと考えたからです。わたしは、この例外的、異常な猛暑の連続では、カンポ・インペラトーレでさえ、草花は枯れてしまっているのではないかと考えていました。それでも、最終的に行ってみようと言ったのは、今年の6月の旅行のときに抱いていた訪ねたいという思いが今も強かった上、いったい宿がどういう状況にあるのかを、自分の目で見て確かめたいと考えたからです。
結果は、カンポ・インペラトーレでも、この夏の異常な暑さのために、常に雪があちこちに残っていた高い岩山でさえ、その雪がすっかり姿を消すほどで、野の花はごくわずかしか見られませんでした。けれども、かつて夏に歩いたら、まだ雪が残っていた周辺は、地面が水分を蓄えているためか、他のところと違って、昨年までに比べれば、ごくわずかではあるものの、咲いている花もありました。
朝、野山を数時間歩いてからカンポ・フェリーチェを出発し、車で1時間半近くドライブして、カンポ・インペラトーレに到着したため、わたしも夫も疲れていたので、山はほんの少しだけ、かつて歩いたことのある野の花が多かった平らなトレッキング・コースを歩いただけです。雄大な山やすばらしい見晴らしは相変わらずで、ホテルが宿としては休業していることを確認し、足を運んでよかったと思いました。
ただ、驚いたのは、これまで見たことがないほどの数の車が、広大な駐車場に入りきらず、道路沿いにまで何十台も駐車されていたことです。野の花が咲いて美しい頃のウンブリア州のカステッルッチョも、例年、あちこちから訪れる大勢の観光客で、駐車場も散歩もとんでもない混雑ぶりで、夫が辟易して、人が多い花がとりわけ美しい場所は敬遠しがちなのですが、日曜のカンポ・インペラトーレは、それに輪をかけた混雑ぶりでした。
あまりの暑さに、わたしたち同様に涼を求めて、イタリア各地から大勢の人々が訪れたのでしょう。ホテルが休業であれば、8月の日曜でも人が少ないかもしれないと考えていたのですが、予想を上回る混雑ぶりでした。今後再び訪ねるとすれば、カンポ・インペラトーレのトレッキングを十分に楽しむには、6月・7月の野の花がたくさん咲いていて美しいとき、まだ朝晩は寒いほどで、観光客・登山客が少ない頃の平日を選ばなければいけないなと、つくづく思いました。
第二次世界大戦中に、ムッソリーニが幽閉され、ドイツ軍の助けを借りて脱出した部屋が、このホテルにはあり、一度滞在中に、解説つきでその部屋を他の宿泊客と共に訪ねたこともあるのですが、ムッソリーニが眠ったベッドや使った机がそのままになっているその部屋も、何か改築で影響を受けるのだろうかと、そんなことも胸をよぎりました。
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Spillone alpino & Androsace villosa, Gran Sasso (AQ) 9/7/2016
Un immenso altopiano e le montagne ornati da tanti fiori spontanei
e i panorami bellissimi - così mi ricordo di Campo Imperatore e le montagne intorno.
Invece, il 6 agosto dopo tante giornate calde e secche ci
si trovavano pochissimi fiori, mentre i turisti, i passeggiatori e le loro macchine erano incredibilmente numerosi.
Poi il nostro caro albergo era e sarà chiuso per molto tempo.
Da visitare nei giorni feriali di giugno o luglio.
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ホテルの部屋は変わらず、残してほしいものですね!
今年の夏は、猛暑が続き、高地であってもそのような状況なのですね!
それにしても駐車場に溢れんばかりの車とは(@_@;)
最近は、スマホなどで検索出来るので、秘境や穴場のホテルでも行きやすくなり情報が氾濫しているために起こる状況なのでしょうね~
旅行中にイタリアの有名観光地であっても、前々回よりは前回、前回よりは今回のが混雑していると思いました!
この傾向は、京都などでも同じで、外国人観光客が増えたということもありますが、その混雑ぶりはひどくて、ついに京都もイタリアと同じように宿泊税を導入することが決まったようです!
自分もその混雑の一人なわけですが、やはりあまり混雑した場所へ行くのは避けたいと思うので有ります(笑)
インターネットのおかげで、見知らぬ土地のいいところを調べるのが便利になった反面、人気のあるところには、さらに人が殺到するという困った状況にもなっているようですね。カステッルッチョやカンポ・インペラトーレの避暑地としての人気は、ずっと以前からではないかと思うのですけれども。
京都もそんなに混雑していたんですね。多くの方が来てくれるのはうれしいけれども、あまりに多くても問題が生じる、難しいところですね。
こんにちは。
そちらも暑い日が続いていますか、こちらは
体温のような気温がもう、嫌です~
お花が咲き放牧された動物さんの姿にも
癒されますね、こんな上まで車でのぼれる
のですね、駐車場に入れず混雑しますね。
素敵な眺めに見とれました。
まだまだ暑い日が続きますが、がんばります~
いつも温かい言葉をありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。高い山の上は空気も涼しく、人は多かったのですが、花も咲いていて、行ってよかったと思いました。無理をなさらず、どうかくれぐれもお元気でお過ごしくださいね。