2017年 10月 23日
FilixBusでペルージャからローマへ、初利用の感想と車窓の風景

12日に実際に、FilixBusでペルージャ・ローマ間を往復してみて、利用してよかったと思いました。1週間前に、片道一人分7.90ユーロという安い値段で、切符を購入することができました。行きも帰りも、バスの出発と到着は、5分ほど遅れましたが、ペルージャからの出発に関しては、バスの遅れは、バスが定刻に出発して駐車場内を走っている途中に、遅れて来た乗客がいて、まずはその一人を乗せるために停まり、バスが駐車場を出る間際に、さらにもう一人走って来た客を乗せたためです。乗車の際、わたしたちは、印刷してあったPDF版の切符(下の画像はその一部です)を提示したのですが、スマホ画面の切符を、運転手に見せている客も大勢いました。

バスの中では充電やインターネットの無料Wi-Fi接続が可能になっていて、それもとても便利です。ただ、そういうサービスができるという音声案内は、ローマからペルージャへと出発した際には、イタリア語と英語であったのですが、ペルージャから出発したときには、一切ありませんでした。けれども、電源コンセントが使いやすい位置にあり、スマホの画面を見て、FlixBusのWi-Fiが利用できることが分かったので、わたしは行きの便でも充電やインターネット接続を行いました。
FilixBusでは、今インターネットで探してみても、それぞれのバスの便が、何時にどこを出発して、どこに停車し、最終目的地がどこであるかを記した一覧表が、見つかりません。12日も、バスに乗ってみて初めて、ペルージャ発ローマ行きのわたしたちが乗ったバスが、途中でトーディにも停まり、ローマのあと、さらに、ナポリやポンペイに行き、最終目的地がサレルノであることが、分かりました。FlixBusのサイトで、出発地と目的地と日時を入力すれば、該当する便がすべて出てくるので、確かに乗りたい便を探すには、それでいいとも言えますが、時刻表を見ながら、あそこにも行けるのかなどと、旅行の予定を立てるには不便です。

一方、ペルージャのバス会社で他の都市とウンブリア間を結ぶ路線を運行するスルガ社のサイトには、すべての路線のそれぞれの出発・到着時刻と料金が載った一覧表が載っています。けれども、出発地・目的地を入力して、自分の希望に沿う便を探すページもあるのですが、今いくつかの路線を試してみると、うまく機能しません。
以上の点に限らず、あらゆる意味で、FlixBus(サイトはこちら)はデジタルで革新的、Autolinee Sulga(サイトはこちら)はアナログで伝統的で、対照的であり、それぞれの長所と短所があると言えると思います。

FlixBusは、格安旅行会社の航空券の料金同様、切符を早めに購入し、希望する便を予約する他の乗客が少なければ、かなり安い料金で利用できますが、その代わり、ぎりぎりになって購入すると、法外な料金になってしまう場合もあります。それに、予約・購入ともオンラインでのみ可能で、バスの社内での購入はできません。(この点に関しては、訂正があります。追記をごらんください。)わたしたちがローマへと出発した朝、ナポリかサレルノに行くのに、バスの運転手に、切符を車内で買えるかと尋ねる若者がいたのですが、運転手は、「FlixBusのサイトでしか購入できません。」と答えていました。若者はすぐに、バスの傍ららで、スマホとクレジットカードで購入しようと試みたのですが、43ユーロという法外な料金が提示されたようで、「この値段でしか買えないんですか。」と、運転手に尋ねていました。そうして、そのとき運転手は、パルティジャーノ広場から8時半に出るバスに乗った方がいいのではないかと勧め、若者もその方がいいと判断したようでした。

ペルージャのパルティジャーノ広場から出る予定だったそのバスは、スルガ社のものか他のバス会社のものか分かりませんが、スルガ社では、バスの切符をいつ購入しようと、切符の値段は変わりません。1か月前でも直前でも、たとえばローマ・ペルージャ間であれば、片道16ユーロ、往復27ユーロです。また、バスの車内で運転手から購入することが可能です。FlixBusについては、スーツケースなど大きい荷物については重量や大きさの制限があり、それを超えると追加料金が加算されるのですが、スルガ社ではこれまで、スーツケースの数・重量の制限や、そのための追加料金があるとは聞いたことがありません。

また、FlixBusのサイトは、日本語こそないものの、イタリア語のほか、英語・ドイツ語・フランス語など、様々な言語で利用することができ、オンラインで切符が購入できるため、外国からの旅行者にとってはとても便利だと思います。ただし、ドイツ路線での利用者の感想にあるように、バスがひどく遅れて来た場合などは、その国の言語が分からないと、対応が難しいかと思います。一方、スルガ社のサイトにはイタリア語でしか説明がありません。確かに、ペルージャからローマ、フィウミチーノ空港行きのバス(時刻表はこちら)やローマ、フィウミチーノ空港からペルージャへのバスの便(時刻表はこちら)などの時刻表は、地名と数字を見れば、イタリア語が分からなくとも利用できるのですが、サイトの説明がイタリア語のみでは、たとえば前日に電話予約が必要なバス停(時刻表中、*が記されたバス停と時刻です)があっても、それが外国人観光客には分からず、不親切です。
目的地に応じて、電車やスルガ社、FlixBusなどのバスをうまく選んで、利用していきたいなと考えています。2枚目の写真は、ローマに向かうバスの中から見えたトーディの町です。トーディの停留所は、写真に見えるトーディの中心街ではなく、中心街からは離れた郊外にありました。

FlixBusもスルガ社のバスも、ローマではティブルティーナのバスターミナル、トーディでは郊外にバス停があるのですが、ペルージャに関しては、FlixBusのバス停がミニメトロ終着駅、ピアン・ディ・マッシアーノの近くであるのに対し、スルガ社のバスは、中心街に近いパルティジャーノ広場に発着し、便によっては中心街のイタリア広場やペルージャ鉄道駅に停まるものもあります。(ペルージャ発の場合は、鉄道駅から乗るには、前日に電話で予約が必要。)利用するバスを決める際には、そういう点にも、ご注意ください。
*追記(10月24日11:17)
今調べてみると、FlixBusの車内では切符が購入できなくても、イタリア及びヨーロッパ各地にある旅行会社やバスターミナルの切符売り場では、購入が可能とのことで、以下のリンク先から、購入可能な店を見つけることが可能です。ちなみに、リンク先のページにはバスの車内でも購入できるように書いてあるのですが、12日朝のペルージャ発のバスは、どうもスルガ社の運転手とバスによって運行されていたようだったので、そのために切符が販売できなかっただけかもしれません。
- FlixBus - Prenota tramite agenzia viaggi o presso la biglietteria dell'autostazione
さらに、時刻表は見つからないものの、どの都市がFlixBusのバス路線で結ばれているかを示す地図は見つかりましたので、そのリンクと、FlixBusアプリで明日まで購入可能な秋の格安切符案内のツイートも付しておきます。
- FlixBus - Prenotazioni. Rete dei collegamenti Ottobre 2017
#Promo: fino a domani solo su #app tanti biglietti per viaggiare in Italia ed Europa a 4,90€, 8,90€ e 14,90€! Info: https://t.co/Bon83JCq9G pic.twitter.com/cvFKJ5XRqr
— FlixBus_IT (@FlixBus_IT) 2017年10月24日
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Il 12 ottobre a Roma per la prima volta con FlixBus.
Economico (corsa semplice 7.90€!), puntuale e comodo :-)
Il prezzo di FlixBus è un po' come quello del volo economico. Se prenoti molto prima, il biglietto è molto economico, ma se si avvicina il giorno o ci sono già tanti passeggeri che hanno prenotato.
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関連記事へのリンク
- 初FlixBusでローマ行き、大使館で在外投票 来週木曜日 (2017/10/3)
- ペルージャ・ローマ間はスルガ社のバスが便利 (2011/9/1)
- Sulgaのバスで 夜明けのペルージャからローマへ (2016/5/7)


なおおさんの説明を拝見すると、時と場合によりけりで使い分けすると良いと思いました(^^♪
ローマとフィレンツエでは、ネット検索でローカルバスに難なく乗れましたが(バス亭の位置も地図で分かり安い)、都市部であったためかなあ?となおこさんのペルージャのバス会社の長距離バスではありますが、デジタル対応が難しいということを知り思いました!
なので、観光化が進む都市部と地方では、同じ様にスマホ1つで旅行出来ると思い込んでいたらちょっと困ったことになるかもしれないな?と感じました!
私も最近、飛行機ですが、格安航空と既存の航空会社の良い点、悪い点を感じることが多く、一概にどちらのが良いとは言えないなあ~と思います。時と場合により使い分けて、より楽しい旅をしたいと思います(^^♪
いろいろと参考になりありがとうございます♪
地方では、中心街や住宅地ではインターネットが使えますが、トンネルや山では、まだ使えない場所もありますので、早め早めに先の情報を調べておくことが大切かと思います。格安航空は安いのはありがたいですが、安いがための不便もありますよね。つい先ほど、ライアンエアーで機内に持ち込める手荷物が、一般の乗客は、まもなく一人一つのみになるという記事を目にしたばかりです。

バスですが、今回何度かスペインで利用しました。ネットで見ても英語表記がなく、現地で確認しても英語通じず。。ということが多くて。。
どこに停まるのか、車内での案内もなく本当に不安な時もありました。前もってバス停に調べに行ったら同じく観光客が表示を見ていて、「私が思うにはこの時間が。。。」とか話しかけてきて夫と相談していたこともありました。
それにしても日本から?と聞かれることが今回は本当に多くて、まるで日本代表のような気がして恥ずかしかったです。
偶然出会った日本人のご夫婦にそのことを話したら、着ている服の色のせいではないか?と言われました。そうそう、そんな日本人同士の会話もとても楽しかったです。
わたしもペルージャやヨーロッパの他の町で、日本人かと聞かれることもありますが、中国や韓国の人かと聞かれることもあります。わたしもだれかと話してみて、アジアの予想とは違う国の人だったと知って驚くことがあります。服装や行動(鼻をかむときに後ろを向くなど)で分かったり、推測できたりする場合もありますが、まぐれ当たりということもあるのかなと感じています。
思いがけず異国で日本の方に出会うと、わたしもうれしいです。楽しい会話ができて、よかったですね。