イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

手放すことの大切さ、ディーパク・チョープラ英語版瞑想講座を聞き終えて

 夢や目標を実現するために、できるだけのことをしたら、後は結果にしがみつかず、固執せずに、手放して距離を置いてみることが大切だ。ディーパクの著書や瞑想講座では、そういった主旨の言葉に、時々行き当たります。そのたびに、本当にそれで大丈夫なのだろうかという気が、ふと心をよぎるのですが、「人事を尽くして天命を待つ」ということなのだろうと、思います。自らの力で事足りる、何もかも自分でやり遂げることができると思い上がるのではなくて、何か宇宙の、天の大きな志のようなものに任せてみる、天意を信じて、身や結果をゆだねる、きっとそういうことではないのだろうか、と。

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Chiusi della Verna (AR) 18/11/2017

 先ほど、英語版の21日間瞑想講座を聞き終えたところです。正確には、ディーパクの講座には毎回ある22日目の番外特別講座を聞いたところです。12日目分からは、瞑想は前半の教えだけを聞くことが多く、肩のリハビリも、学校の授業が始まってからは、うちではすっかりさぼってしまっているのを反省しています。

 リハビリと言えば、理学療法士が施術を施してくれるときに、「力を抜くように」とよく言われます。肩関節の周囲が癒着して、動かない肩や腕を、動かして癒着を取り除こうとしてくれようとするため、かなりの痛みを伴うので、つい痛みを我慢するために、力を入れてしまうのですが、そうではなくて力を抜いた方が、不思議と痛みが軽減され、療法士も、より肩や腕を思う方向に動かしやすくなるのです。

 何事においても、力を抜いて、天意なり療法士の施術なりに任せてしまう、そういう必要もあるのだろうと、努力の大切さを思いつつも、自らの力だけに頼ろうとせず、自己過信に陥らず、もっと天の大いなる意志を信じてみることが大切なのだろう、と。ただ、今の自分には、天に任すことが許される、必要とされる段階に至るまでの努力や視野が足りていないような、そういう気がすることも、しばしばあります。

 冒頭の写真は、先日雪が残る山を歩いたときに見かけた、暴風に折れてしまった枝です。柳のようにしなやかであれば、強風にも耐えられるであろうに、堅固な枝は、かえって風をまともに受けて、折れやすいのでしょう。金色の葉が紅に変わりつつある途中で折れた枝の、その葉の紅葉が、とてもきれいでした。

 「締め切りに追われずに生きる」ことを教えてくれるはずの講座を、3週間の後半は、うとうとしながら、あるいは何かをしながら、瞑想ができずに教えを聞くだけになってしまうことが多かったのですが、「過去や未来にとらわれすぎずに、今このときを生きることの大切さ」は、今回の講座を受講して、つくづくと感じました。実は、再読し始めたディーパクの本も、第1章まで読んだだけで、読みさしています。本当に必要なこと、大切なことを精選して、もう少し心や行動にゆとりを持てるようでありたいと感じています。「手放す」と言えば、もっと身の回りのものを整理しないと、探し物だけで大切な時間を無駄にしてしまうことも少なくありません。幸い、個人授業の日本語の生徒たちは、12月3日の日本語能力試験までは、自力でしっかり勉強に励みたいと、おとといの授業で言っていましたし、理学療法の若者が、来週はまたローマに自発的に研修を受けに行くため、来週はリハビリは、「毎日うちでしっかりリハビリ体操メニューをこなす」必要があるものの、通院の必要がありません。そのため、来週は、この最近の2週間よりは、いろんな意味でゆとりが持てそうです。たまった掃除と洗濯、アイロンがけ、さぼっていたリハビリ体操を週末にしたいところなのですが、夫のたっての希望もあって、明日の朝からあさって日曜の昼までは、ロマーニャの友人宅での夕食会に、遠出をすることになっています。講座では、こういう人との関係、人と過ごす時間をもっと大切にする必要も学びましたので、いろんな意味で、落ち着きとゆとりが持てるようでいたいと考えています。

 瞑想講座の後半のわずか10分間でさえ、集中できず無心になれず、気づくと何か他のことを考えている自分がいます。こういう心のざわめきを、瞑想中のみならず、日々の暮らしの中で集中が必要なときに、静められるようにしたいです。

 今から、フランス語版の瞑想講座の初日分も、5日遅れにはなりますが、聞いてみるつもりでいます。

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Ramo di acero spezzato da un vento violento e caduto,
eppure ci colpisce la bellezza dei colori delle sue foglie.
Chiusi della Verna (AR) 18/11/2017
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by calarossa at 2017-11-25 08:50
なおこさん、こんばんは♪

冒頭の写真の葉の色、本当に美しいですね!なおこさんのブログを通してイタリアの移り行く秋を垣間見られてとても嬉しいです。前回のコメントにもありましたが、「イタリア人でも紅葉を愛でる人も多い」の言葉もとても新鮮で、目から鱗でした。狭い世界のイタリアで暮らしているのだな~って(^^;)

「人事を尽くして天命を待つ」、本当にそこまでの境地に至ることができた人であれば、あとは手放すことが大切だということなのですね。何事においても力を抜いてリラックスして・・・日々念頭に置いて過ごしたていきたいですね♪
Commented by ayayay0003 at 2017-11-25 12:24
なおこさん、力を抜くことの大切さ、時にはそういうことは有りますよね(^^♪
私もそこまでに至る努力は足りてないと思いますので、なかなかその境地には達しないのではありますが(笑)
週末、楽しくお過ごしくださいませね(^_-)-☆
Commented by milletti_naoko at 2017-11-27 00:35
まさみさん、ありがとうございます。イタリアの山では、紅葉を愛でるトレッキングを開催しているところが多く、ブドウの葉の紅葉が美しいサグランティーノのブドウ畑が多いモンテファルコ周辺では、この数年毎年、このサグランティーノの紅葉の写真コンテストも開催されているんですよ。

イタリアは急にまた厳寒に突入するようですね。どうかお体を大切にお過ごしください。
Commented by milletti_naoko at 2017-11-27 00:36
アリスさん、時間配分をもっときちんとして、もう少し余裕を持って日々が過ごせるようにしたいなと考えています。

ありがとうございます。土曜はなんとカラオケもあって、楽しかったです。
by milletti_naoko | 2017-11-24 22:57 | Fiori Piante Animali | Comments(4)