イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア

 イタリアでは、大晦日の夜は友人と過ごし、新年の訪れを、午前零時のカウントダウンの後に、スプマンテで乾杯して祝う場合が多いのではないかと思います。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_4463448.jpg
30/12/2017

 わたしたちは年末年始を、リミニ県の友人たち宅で過ごし、大晦日もその前日も、別の友人宅で、皆が持ち寄った食べ物や飲み物で、新しく訪れる年を祝いました。右手の壁の木の花と鳥たちが、すてきです。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_453517.jpg

 前日の30日の方が大晦日当日よりも、参加した友人の数が多く、そのために立食パーティーの形式を取ったので、写真が撮りやすかったため、ご紹介する写真はすべて30日のものです。

 食べ物の数がひどく少なく見えるのは、カメラで撮った冒頭の写真は、わたしたちが友人宅に到着してまもなく撮影したために、まだ運ばれた料理の数が少ないため、そして、2枚目の写真は、プリモやセコンドを食べ終えて、デザートや果物も食べ終えようとしているところだからです。食事の真っ最中は、おしゃべりと食べるのに専念していました。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_4594816.jpg
Appennnini con neve 29/12/2017 16:20

 12月29日金曜は、午後3時半頃にペルージャを出発して、ラヴェンナに向かいました。アドリア海岸にあるラヴェンナへは、イタリア半島を南北に縦断するアッペンニーニ山脈を越えて行くきます。アッペンニーニの山の頂には白雪が見えるところもあり、日が傾く中、空や雲が少しずつ茜色に染まっていって、とてもきれいでした。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_6412795.jpg
Verghereto (FC) 29/12/2017 16:58

 E45を北上して行ったのですが、写真に見えるアッペンニーニ山中の村、ヴェルゲレート(標高812m)の近くなど、アッペンニーニ山中を走行中は、道路の路肩や周囲の山々に雪が積もっていました。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_6484793.jpg
Monte Tezio con neve & Luna crescente, Perugia 29/12/2017 15:55

 ちなみに、この日わたしたちが出発し、ペルージャを発って、テッツィオ山(標高961m)の近くを通りかかったときは、山のかなり高みにだけ雪が積もり、その上に白く月が輝いていていました。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_6525875.jpg
Ravenna in luce, Ravenna (RA) 29/12/2017 19:16

 ラヴェンナに到着し、友人たちと会えたのは、午後6時20分過ぎのことです。ビデオマッピングの会場となっている教会や広場を目指して、中心街を歩くと、夜空にもまた月が輝いていて、うれしかったです。

 翌30日は、朝友人のお母さんのお見舞いに病院に行き、それから友人宅で食事のしたくをし、昼食や片づけのあとも、おしゃべりを続け、それから冒頭の写真に見えるサラダなどを準備して、会場の友人宅に向かい、皆で近づく新年を祝いました。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_703325.jpg
Spiaggia di Igea Marina, Bellaria Igea Marina (RN) 31/12/2017 13:35

 大晦日は、前夜帰りが遅くなったため、朝ゆっくりと起き出し、昼食頃に訪れる予定だった他の友人を待ちながら、昼食のしたくをしました。午後2時に食べるとのことだったので、準備に一段落ついてから、海岸に沿って、砂浜を近くの港まで歩いて、往復しました。

 引き潮で、波が砂に描いた跡が見えたり、浅い部分の水面に、空と雲が映ったりして、興味深かったです。最初は曇っていた空が、少しずつ晴れてきて、海も空もきれいでした。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_7173162.jpg
30/12/2017

 31日も、訪ねて来たフェッラーラの友人たちと昼食やおしゃべりのあと、夕食会に持って行く料理を準備して、会場に向かいました。新年を迎える会ということで、この日はイタリアで新年に豊かさをもたらしてくれるというレンズ豆(lenticchie)やザンポーネ(zampone)などを料理しました。

 大晦日の晩は少人数で、皆で丸いテーブルを囲んで食べたため、写真を撮りそびれてしまったので、写真は、再び30日の夕食の様子です。ただし、今度はより多くの友人が写るように、後方に下がって撮影しました。31日は、午前零時が近づいた頃に、カウントダウンをして新年を迎え、スプマンテで乾杯し、皆と頬へのキスを交わしました。そのあと、夫をはじめ、友人の多くは夜の町に繰り出して、今朝3時過ぎに帰宅したそうなのですが、わたしはあまり体調がよくなかったので、友人1人と共に、うちに戻ってすぐ休みました。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_7254831.jpg

 こちらもやはり30日の晩の写真です。食後のデザートを食べているというのに、全員が、まるで殺人事件を解決しようとする警察であるかのように、ひどく難しい顔をしているのが、何だか不思議です。いったい何の話をしていたのか、覚えていないのが残念です。

雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア_f0234936_728473.jpg
Lago di Montedoglio (AR) 1/1/2018 12:06

 今朝は、友人とバールで遅い朝食を共にしてから、ペルージャに戻りました。気温が上がったので、山の雪も解けただろうと、今朝は高速道路ではなく、アッペンニーニの山を登り、峠を越えて帰りました。

 天気予報どおり、山に近づいた頃から、雨が降り始め、峠付近には深い霧さえかかっていましたが、夫によると、低い雲だったとのことです。写真は、車から降りて、山の高みから、テベレ川の水をせき止めるダム湖、モンテドッリョ湖を撮影したものです。ペルージャに着いたのは午後1時頃で、それから義家族と新年のあいさつを交わし、昼食を共にしました。

 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

 29日に、ラヴェンナの光の祭典を、リミニの友人たちといっしょに見ようかという話は、前々から聞いていたのですが、夫の体調がいまひとつだった上に、友人のお母さんの入院もあったので、前夜に行かないことに決めていました。それなのに、当日の午後1時に職場の夫から電話があり、午後からラヴェンナに行こう、30日の晩は友人宅で新年を祝おうという話があったので、かなり慌てました。まさかそのまま1月1日まで、うちを空けることになるとは、予想もしていませんでした。おかげで、仕事も家事も、大幅に後ろにずれ込んで、新年に持ち越してしまいましたが、一つずつしっかりと片づけていくつもりでいます。

***************************************************************************
Dal 2017 al 2018, Da Perugia a Ravenna, Igea Marina

Monte Tezio & gli Appennini con neve,
Luna sopra il Monte Tezio e Ravenna in luce,
Cielo e nuvole riflessi sul mare,
Lago di Montedoglio & cena con amici.
Nell'ultima foto tutti misteriosamente seri ma
con i dolci nella mano...
Buon 2018 & grazie a tutti :-)
***************************************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

Commented by nonkonogoro at 2018-01-02 10:26
なおこさん

あけまして おめでとうございます。
今年もイタリアの素晴らしい風景と
楽しい話題を楽しみにしています。

日本の家族主体のお正月とは
ずいぶん違っていますね。
でも クリスマスはご家族で祝うことが多いので
それで バランスが取れているのでしょうね。

たしかに
皆さん とてもシリアスなお顔をされてるので
?? でした。
なんだかサスペンス映画のワンシーンのようです。(笑)
Commented by ayayay0003 at 2018-01-02 11:06
なおこさん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします(^^♪
イタリアからの美しい楽しいお写真をお待ちしています♫

年末年始は、毎年ご友人たちとの楽しい時間ですね~(^_-)-☆
こちらとは、違う楽しみ方、見せていただき嬉しいです☆
予定されてなかった事が突然に入ると、時間配分なんかが違ってきて慌てますよね~
でも楽しく過ごされて、素晴らしいお山の景色等、見せていただけて嬉しいです(^-^)
睡眠時間が少ないと疲れもたまります、お身体、ご自愛くださいませね♪
Commented by milletti_naoko at 2018-01-02 19:12
nonkonogoroさん、明けましておめでとうございます。わたしもnonさんのほほえましく、何だかわたしも心当たりのある日々の話題を、楽しみにしていますね。

日本のお正月に祝い方が相応するのは、イタリアではクリスマスだと思います。元々はキリスト教以前の異教との新年を迎える祝いで、そのために常緑樹を飾ったのがクリスマスツリーの起源らしく、そういう意味では日本の門松に通じるものがあり、クリスマスは初詣ならぬクリスマスの教会のミサに出かけて、家族で敬虔に迎えて祝う家庭が多いのではないかと思います。ふだんはミサに行かない人でも参列するからか、クリスマスと復活祭は、サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会で、広い駐車場と教会内で、駐車場や座れる席を探すのも難しいほどです。

最後の写真、している行動と皆の表情のギャップが楽しくて、記事に載せました。共感してくださったと知って、うれしいです♪
Commented by pintaro23 at 2018-01-02 19:13
なおこさん、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

山越えの高速道路から見る景色が雪へと変わってゆくのを拝見して、先月日本へ帰国する日にリヨンからジュネーブの空港へ向かう時の雪景色を思い出しました。フランスからスイスに入った途端に周りの畑や山の斜面が降り積もる雪に変わったのです。
関西では滅多に何日も積もる雪を見る機会がなく、子供のように雪景色を嬉しく感じます。

教会の壁面に映し出されるビデオマッピング、厳かで静粛な雰囲気ですね。
日本でも京都の寺や二条城、大阪城でも3Dマッピングがよく行われていますが、荘厳さには欠けるような気がします。
今年もたくさんのイタリアの風景や暮らしぶりを楽しみにしています。

Sabio
Commented by milletti_naoko at 2018-01-02 19:21
アリスさん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。わたしもアリスさんのカメラがとらえる美しい日本や世界の風景、おいしそうなお菓子やお料理を楽しみにしています♪

イタリアでは元旦は平日ですが、大晦日も1月2日も土日でなければ当たり前の平日なので、ふだんは大晦日にリミニに繰り出してということが多いのですが、今年は1月1日が月曜日だったおかげで、夫の職場も金曜の午後2時には閉庁なので、29日から1日までと、思いがけず長くうちを空けることになってしまいました。学校の授業がある間はできなかったことを、冬休みに入ったらと思うも、クリスマスの贈り物の買い出しに飾りつけ、たまっていた家事で先延ばしにしていたら、急な長の遠出になって慌てましたが、行ったら行ったで、久しぶりに会える友人たちと過ごすときも楽しかったです。
Commented by milletti_naoko at 2018-01-02 19:41
Sabioさん、明けましておめでとうございます。
こちらこそ、今年もよろしくお願い申し上げます。

そうなんですね! わたしも、雪がうっすらと積もる冬のアッペンニーニ山脈を見て、高峰にいつも白雪が見えるアルプスの山並みに似ていると、うれしく感じました。フランスはイタリアよりはかなり北になりますが、それでも、雪が積もるのはスイスとの国境を越えてからだったのですね。ペルージャでも、昔は山間部ではよく雪が積もったのに、最近は温暖化のためか、たまに降ってもすぐに解けてしまいます。わたしも雪が見られてうれしかったです。

ヨーロッパの教会などの方が、日本のお寺などに比べて、壁の面積などが広いので、移り変わる光だけではなく、さまざまな人物や風景の像なども映しやすいということが、両者のプロジェクトマッピングが異なる理由かもしれませんね。先日は携帯電話からなので電話で撮った写真しかご紹介できませんでしたが、近いうちにカメラで撮った写真を、会場ごとにご紹介できたらと考えています。最後の教会のビデオマッピングはひどく斬新で、音楽がヘビーメタル系な上に、ディスコ内か何かのような色や模様が映し出されていて、びっくりしましたし、屋外スケート場脇の建物の壁に映し出されていた映像は、フランスのシャルトルから借り出したもので、太陽や月が現れ、幻想的でかつ楽しかったです。

ありがとうございます。わたしもSabioさんご夫婦のすてきな旅行の写真を楽しみにしています。美しいお料理や食器、お花の写真には感嘆するばかりで、わたしももっと頑張らなければと思うのではありますが、まだまだ道が遠いです。
Commented by paradiso-norina at 2018-01-02 22:45
なおこさん、あけましておめでとうございます。

そちらの年越しはとても賑やかで楽しそうですね。
それに皆さんタフでいらっしゃいます!
3時まで飲んで食べてお喋りして、、
若い時ならいざすらず、、今では絶対できないわー
そちらの方はパワーが違うんでしょうね、きっと、、
ラヴァンナもいつか訪れたいと思っている街です。

なおこさんの写真はどこも美しくて行きたい所がどんどん増えていきます。
今年もイタリアの感動的な風景、楽しい話題を楽しみにしています。
今年もどうぞよろしくお願いいたします(๑˃̵ᴗ˂̵)
Commented by milletti_naoko at 2018-01-03 00:16
のりーなさん、明けましておめでとうございます。

夜の町に繰り出したのは7人で、最初は別の友人が働くジェラート屋に行って、他の友人たちともしばらくおしゃべりをしたのですが、その後、広場の音楽で踊り始め、夫と他の男性の友人は早くから帰宅したがったのですが、女性3人が踊りたいので「あと5分」と、そのまま3時近くまで踊り続けていたようです。車は2台あったので、夫たちは先に帰れたのですが、「あと少しなら」と、結局しぶしぶ最後までつき合ったとか。ラヴェンナ、わたしも2度訪ねましたが、またじっくり行ってみたい町です。

うれしいコメントをありがとうございます。わたしものりーなさんの撮られる美しくなつかしい北海道などの風景や、お庭の写真を楽しみにしています。こちらこそ新年もどうぞよろしくお願い申し上げます♪
Commented by Bolognamica2 at 2018-01-04 19:34
なおこさん、ご無沙汰しております。
新年明けましておめでとうございます!!

年末のご友人の皆様達との楽しい年越し、笑い声とお喋りが聞こえてきそうです〜笑

私達も0時のカウントダウン、Auguriの乾杯の後は、1時までにはベッドに入ってました。苦笑
イタリア人は踊るの大好きですよね。子供達も小さいうちかはフェスタの度にディスコテッカ状態に、、こりゃ大人になったらそうなるわ〜と😂

今年もなおこさんの丁寧な文章と綺麗な写真で綴られる日常を楽しみにしています。
なおこさん、旦那様にとって健康で幸多き一年となりますように。
今年もよろしくお願い致します!
Commented by milletti_naoko at 2018-01-05 08:06
みかさん、明けましておめでとうございます。

こちらの人のいつまでも元気な様子に圧倒されます。よくアメリカ映画やテレビドラマで見るような、映画の名前を当てるゲームなどもして、なかなか楽しかったです。ちなみに夫は、広場で踊っているのは、他はみんな若者ばかりで恥ずかしかったと言っていますが、うちの義父は、今も時々ディスコではなく、ballo liscioではありますが、踊るのが大好きで、特に夏村祭りがあちこちであるときは、よく出かけて踊っています。

ありがとうございます。いつかボローニャで、みかさんが時々記事にされているおいしい日本料理のお店で、ごいっしょにお話しながらお食事できればうれしいです。

みかさんとご家族にとっても、みなさま健やかで、うれしいことの多い年でありますように。
こちらこそ、新年もよろしくお願い申し上げます。
by milletti_naoko | 2018-01-01 20:49 | Feste & eventi | Comments(10)