2018年 01月 02日
光の祭典ラヴェンナ、映像美しプロジェクトマッピング
Palazzetto Veneziano, Piazza del Popolo, Ravenna (RA) 29/12/2017
今回見たラヴェンナ独自のプロジェクトマッピングの中で、わたしが一番いいなと思ったのは、ラヴェンナの美しい数々のモザイクをモチーフとした、この作品、Il Cielo di Ravenna、訳すと「ラヴェンナの空」です。昨晩ご紹介した映像のあと、中央に1人ずつ福音書記者が現れては、消えていき、次の福音書記者に変わりました。
聖人や福音記者だけではなく、クジャクなど、モザイクによく用いられる動物たちも、映像として現れます。その上に月がきれいに見えるのも、うれしかったです。
Palazzetto Venezianoの窓枠をはじめとする建物の輪郭を際立たせるような映像もあります。このビデオマッピングは、ラヴェンナ市庁舎もあるポポロ広場で行われています。昨日までの記事でご紹介した巨大なクリスマスツリーやクリスマス市の露店、コンサートも、同じ広場にあります。
中には露店で、vin burléを買った友人もいました。熱燗の赤ワインで体を温めようと、飲んでいたようです。
次の会場へと移動する間も、町のイルミネーションやショーウィンドウに飾られたキリストの生誕場面、プレゼーペ(presepe)などを楽しみながら、歩きました。
ラヴェンナには、ユネスコ世界遺産に認定された初期キリスト教建築が八つあります。その一つであるアリアーニ洗礼堂(Battistero degli Ariani)も、今回のビデオマッピングの会場となっています。
洗礼堂ということで、流れてやがては洗礼に用いられる水が、洗礼堂にあるモザイクの絵をモチーフとして、壁面に照らし出されます。
洗礼堂が八角形をしているために、映像が見づらい場面もあり、また、隣の壁との間にかなり空間があるために、映像が途切れてしまい、制作が大変だったと思うのですが、いろいろと工夫されていて、興味深かったです。
ケネディ広場では、ラヴェンナと姉妹都市であるフランスのシャルトルで制作された『Luna』、月と題する映像が、向かいの建物の壁に映し出されていました。映像も美しく、
本来は物語性もある作品なのですが、同じ広場のすぐ近くに、屋外スケート場があって、別の音楽が流れ、映像に伴う音楽が聞きづらく、道路に駐車された大型車のために、映像の一部が見えなくて、残念でした。
わたしたちは、同じ作品を2016年の6月下旬に、シャルトルで見ていたのですが、そのときは、はるかに大きい建物に映し出されていました。ラヴェンナでは、スケート場の音楽や照明があった上に、さらに、映し出される建物の壁の窓のカーテンもよろい戸も閉めず、明るい屋内の部屋がまる見えで、映像の仕上がりを損ねていたので、もっと作品に敬意を払って、上映の仕方に配慮する必要があるのではないかと思います。
わたしたちがラヴェンナで、29日の晩最後に見たのは、こちらの古い教会の背面に映し出された映像です。
ヘビーメタル系の音楽と共に、光や色の変化を楽しむような映像が、教会を照らし出します。時々はっとするような美しい映像があったものの、音楽や映像の多くが、ラヴェンナや歴史ある教会には、あまりそぐわないようにわたしは感じました。斬新さをねらった作品ではないかと思います。
下にRavenna in luceを紹介するウェブページのリンクを付しておきます。近くにお住いの方や興味のある方は、ぜひ訪ねてみてください。早めに出かけて、ウィンドーショッピングやクリスマス市の露店、世界遺産である建造物の美しいモザイクなどを楽しまれれば、より充実した旅になることと思います。
関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 光の祭典 ラヴェンナの夜、イタリア / Christmas in Ravenna | Ravenna in Luce (29/12/2017)
- 雪山を越えて年越し にぎやかに、イタリア / Dal 2017 al 2018, da Perugia a Ravenna, Igea Marina (1/1/2018)
参照リンク/ Riferimenti web
- Ravenna Tourism - Chiristmas in Ravenna | Ravenna in Luce dal 21/12/2017 al 07/01/2018
- Chartres en lumières - HOME
ラヴェンナで、モザイクを6月に見ただけに興味深く感じました☆
モザイクを映しだしているということには、ちょっと感動しました♪
ただ、建物の形が、複雑なところは、難しいかもしれないな?と私も感じました!
イタリアでも、年末年始のイベント、至るところで開催されているというのは、興味深いです(^-^)
この時期だけに力の入れようが伝わってきます。
昔の人が見たらどれだけ驚くでしょう。
現代の技術を駆使しての演出ですが札幌ほどの大都市でもこういう催しは雪祭りに一箇所だけで見るだけなので、つくづくイタリアはアートな国なんだなと思います。
確かに気をてらって残念な結果に終わるのもありますけど迫力は凄いですね~おおいに楽しめました。
フランスでは、ルーアンとシャルトルでかなり規模の大きいものを見た一方、わたしはイタリアでは、今回ラヴェンナで初めて見ました。時々はっとするほどきれいな映像も、最後の教会ではありました。芸術も好みもいろいろあって、おもしろいですね。
今年も よろしくお願いします
モザイクが有名なラヴェンナ、、、モデナからそう遠くないのに、まだ一度も訪れたことがないので、来年もこのような素敵なイベントがあるようでしたら、行きたいなと思っています・・・一年先になりますがね(笑)
ヘビメタ系の音楽は、確かに合わないような気が私もします。若い観光客集めでしょうか???
もしかしたら、同じようなコメントを2,3日前に残しているかも知れません。うまく反映できたか分からず、再度、コメントさせていただきました。
では良い週末を♪
ラヴェンナ、平日訪れても、世界遺産のモザイクを始め、建造物も美しいすてきな町ですよ。去年平日も訪ねたのに、うっかりカメラを忘れてしまって、まだ記事にできていないのが残念です。新年の写真を見ると、広場が大勢の人でいっぱいで盛況、成功だったので、来年以降も行われるといいのですが。
ヘビメタの音楽と抽象絵画のような映像にはびっくりしました。芸術にはいろいろは表現があるとも言えるのでしょうけれども。