2018年 01月 05日
きれい景観ぐるぐる警官、イタリア アブルッツォ

そうするうちに、何度もそばを通ることになったのが、ラクイラ県にあるこちらのバッレーア湖(Lago di Barrea)です。
山の村から村へと移動していて、この湖の傍らの道路を下っていたときの話です。夫の車の前を、ワラをいっぱいに積んだ車が、のんびりゆっくりと走っています。途中、道路がしばらくまっすぐに伸びる場所があり、追い越し禁止区間だったのですが、夫はどうやら、「今ここで追い越しておかないと、この後はカーブの多い山道になるので、ずっとこの車の後について、時速10〜20kmで行かなければいけなくなる。」と判断したらしく、前方から来る車がないのを見て、さっとそのワラを積んだトラックを追い越しました。ところが、そうやって追い越した途端、警察に車を止められました。右前方に警察の車が止まっていて、一部始終を見ていたのです。
夫は事情を説明して、情状酌量してくれるように頼むのですが、警官たちは、「この辺りは動物が急に飛び出すこともあって危険だから、追い越しなどとんでもない。」と、にべもありません。夫の免許証を見ながら書類に何やら書き写し、「どうか見逃してほしい」と言う夫に、警官はこう言いました。
「ペルージャからですか。免許も取り上げですよ。」
「結婚記念の旅行なんです。それでは旅行もだいなしですから、どうか大目にみてください。」
この後のやりとりから、厳しく夫を戒めながらも、どうやら警官は、今回は見逃してくれそうだという印象を受けました。警官は、夫に免許を返し、「本当なら、車もしばらくこちらで預からないといけないところなんですよ。」と、その場で罰金を請求せずに、わたしたちを送り出してくれました。
いずれ自宅に罰金請求の通知が届くのか否か、一抹の不安を抱えながら、その後も旅を続けました。ところが、その1日後、あるいは数日後のことです。バッレーア湖から、そう遠くない交差点を、私たちの車が通過したとき、交差点のわきにパトカーが止まっていました。そのときは、わたしたちは特に呼び止められなかったのですが、実は、カーナビの案内を勘違いして、交差点で間違った道を選んで進んでしまったために、その後来た道を引き返して、再びその交差点を通ることになり、今度は警官たちに車を止められました。
「免許はありますか。」
「はい、ここにあります。」
「なんだ、またあなたたちですか。」
なんとそれは、先日の追い越しの際に車を止めたあの警官たちだったのです。
「カーナビの案内が分かりにくくて、道を間違えたんです。」
「免許などの情報はもう控えていますから、もう行っていいですよ。」
あとから別の村の人に話を聞くと、その警官たちは、交通の取り締まりというよりむしろ、麻薬などの取り締まりに忙しかったはずだと言っていました。そうして、うちに戻ってから、車を止められたそのときに、罰金の請求がなければ、警察は後から請求ですることはできないらしいことが分かって、ほっとしました。
夏の間は、懲りた夫はもう追い越しはしなかったのですが、あちこちに取り締まりの警官がいて、のんびり走っているトラクターや遅い車を、他の車が追い越し禁止区間で追い越して、直後に警察に止められているのを、何度も見ました。
皆さん、自分勝手に判断せずに、交通規則を守り、ちょっと遅い車が前を走っていても、落ち着いていられるように、早めに出発しましょう。それにしても、別の場所で、2度も同じ警官たちに止められるとは。幸い罰金の請求はいっさいなかったのですが、思い出すと、少しゆかいな気さえするのでありました。
無事に旅行を続けることができて、罰金を払わずに済み、本当に助かりました。
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Lago di Barrea, Barrea (AQ) 14/6/2017
Molto carino il paese di Barrea e poi sorprendentemente in farmacia ho potuto acquistare il gemmoderivato di Ribes Nero preparato dal fitoterapia del negozio (previa richiesta). Poi nello scontrino era trattato come medicinale!
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近くの一般道路でのスピード違反の取締りを目撃したのですが 運悪く捕まってしまった男性の言い訳が とても面白かったです。「2年ぶりに神戸に来たというのに 捕まってしまって神戸の印象悪なったわ~」でも 見逃してはもらえなかったようです。