イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

終止形意外と難し日本語学習、イタリア

 脳が言語学習において、文法事項を学習する順序にも、言語や学習者に関わらず、普遍的な順序があると言われています。たとえば、主語や述語が一つずつである単文構造がきちんと習得できてはじめて、主文の主語の中に、さらに主語と述語が存在する複文が理解できるようになるというのも、そういう普遍的な学習順序の一例です。

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 ですから、「わたしはピザを食べるのが好きです。」という1文は、複文構造が難しい上に、「動詞の終止形+の」を含むために、動詞を名詞化する「の」の用法も、押さえておかなければならないですが、生徒にはここで、さらなる難問が待ち構えていました。

 『まるごと』や『みんなの日本語』では、まず、「見ます」などのマス形を先に学び、外国人学習者向けの日本語教育では、辞書形と呼ばれる終止形は、マス形がすでにしっかり定着した頃に、ようやく登場します。ですから、学習者は、辞書形を学び、マス形から辞書形(終止形)を導く方法を学んだあとで、ようやく上のような文を、理解したり、自ら作ったりできるようになるわけです。

 けれども、マス形から終止形を導くには、その前に、動詞の活用のグループを見極め、さらに、そのグループの動詞を、マス形から終止形に変える方法を覚えて、応用できなければいけません。

 習得が大変そうなので、授業中生徒の表情にも注意しながら、こんなふうに板書をし、例文はすべて生徒が考えた文を用いて、説明してみました。

 今日も、わが家のADSL回線では、インターネットに接続できないため、携帯電話から投稿します。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2018-01-16 23:51 | Insegnare Giapponese | Comments(0)