2018年 01月 29日
月映り夕日彩るトラジメーノ湖、イタリア ウンブリア

モンテ・デル・ラーゴに着くと、ポルヴェーセ島が正面に見える駐車場に車を置き、夕日を愛でるにはまだ早いからと、岸辺に沿って、しばらく散歩しました。

桟橋を通り過ぎて、さらに歩き、西に沈みゆく太陽を背に進んでいくと、

前方の高い木々の上に、白い月が見えます。

風もなく、波の立たぬ湖面には、対岸の丘の小さく見えるオリーブの木々まで、一つひとつきれいに映っています。
遊歩道は、近くのキャンプまで続いていたのですが、「これ以上先に行くと、日の入りに間に合うように戻れないから。」との夫の判断で、この辺りで、来た道を引き返すことにしました。

マッジョーレ島(Isola Maggiore)とミノーレ島(Isola Minore)はもう、沈みゆく日が投げかける優しい光と色に包まれています。

こちらの石の浜辺で、夕日を見送ることに決めて、太陽を見守りました。周囲の空や湖を染め上げながらも、夕日がいつになく白くまぶしいことに、驚きました。

日が沈んだ辺りを中心に、周囲の空や湖面が、赤く染まっていきます。石の浜辺から駐車場へと引き返す途中、桟橋の少し手前で、葦の切り株の上を歩いて、遊歩道から岸辺まで歩きました。
夫のあとについて石の浜辺や山道を革靴で歩いていたら、以前の靴がすっかり傷んでしまったので、年末に、新しい革靴を買ったばかりなのですが、こんなふうに、自分でも夕日や湖に魅かれて、葦の切り株や石の上などを、つい物ともせずに歩いてしまっているので、いけません。

桟橋まで来ると、橋のたもとに、マガモ(germano reale)たちが集っています。

桟橋の先端まで歩いて、さらに西の空と湖を眺め、後ろを振り返ると、白い月が、揺れる湖面に映っています。

駐車場まで戻り、西の空を眺めると、空と湖が、ピンクの光に包まれていきます。桟橋の付近の湖面の色が、ことさらに深いように見えました。
途中から夫が車の中に入ってしまったので、名残を惜しみながら、まだ美しい夕焼け空と湖に別れを告げて、わたしも車に乗り込みました。岸辺近くの道路を通って、マジョーネに向かうと、車窓から見える湖の色がまだそれはきれいなので、

途中、ジラモンドの浜(Spiaggia Giramondo)に立ち寄って、浜からなおも、トラジメーノ湖の夕焼けを愛でることにしました。
駐車場に車を止めたとたん、夫が「走れ、走れ!」と言うので、二人で浜辺まで急ぎました。日が沈んでから、もう30分以上経っていたため、空と湖が暗くなってしまわないうちにと、急ぎ足で岸辺に向かいました。マッジョーレ島とミノーレ島は、桜色の光に包まれています。

左手を見やると、オレンジ色とも金色ともつかぬ美しい光の中に、ポルヴェーセ島がたたずんでいます。
美しいトラジメーノ湖の夕焼けを、久しぶりに心おきなく、存分に愛でることができて、うれしかったです。
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Brilla come oro riflettendo il sole il Lago Trasimeno.
Dopo il tramonto il suo colore si trasforma in rosso, in rosa
e la luna crescente scintilla nel cielo e sulle acque.
Il sole tinge il cielo e il lago di colori stupendi,
e tinge di gioia e meraviglia anche i nostri cuori.
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イタリア人作曲家による マンドリン曲に
「Quartetto in Re Maggiore」という曲があるのですが
このMaggiore は ネットで調べたら
少佐という意味もあると書いてありました。
元気の良い曲なので 「少佐」の方の意味なのかも~
本当に美しいです。