なおこのイタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

接続法 文法の歌サンレモに 『Il congiuntivo』、イタリア イタリア語

 ら抜き言葉の氾濫や、敬語の誤用など、日本で、言語の乱れが問題となっているように、イタリアでも、文法規範からはずれたさまざまな誤用が問題になっています。人称代名詞のgliや関係代名詞のcheを、本来使うべきではないところに使うことなど、そういう誤用の例は数ありますが、中でもしばしば問題になっているのが、接続法(congiuntivo)を活用を間違って用いたり、あるいは、本来接続法を使うべきところで、別の法を使ってしまう人が多いということではないかと思います。

 イタリア語教師や文法の専門家が、こうした言語の乱れや接続法の存続の危機を憂える記事を発表することはしばしばあり、最近ではSNSを通じて、接続法の正しい用法を広めようという試みも見られて興味深かったのですが、今夜、外食から帰って、ふとテレビでサンレモ音楽祭を見た、そのわずかの間に、この接続法を主題として文法を歌う歌が、楽しいのりとふりつけで歌われていたので、びっくりしました。YouTubeの映像には、テレビに出たふりつけはないものの、もしきちんと接続法が使えなければ、恋人の心を射止めるはずの恋文で、自分がイタリア語をきちんと書けないことが露呈してしまい、恋も終わりになりかけないという歌の内容を、反映しています。



 一方、次の映像では、同じ歌を、歌詞を見ながら聴くことができます。



 接続法が使われなくなったり、間違って使われたりするようになってきたのは、それでも、言わんとすることの根幹は伝わるからで、そういう意味では、日本のら抜き言葉や敬語の誤用にも通ずるところがあります。

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 歌に出てくるイタリア語の文法用語を把握しやすいように、日本語訳や用例を添えて、こんなふうにまとめてみました。接続法が、では、どんなときに使われるかを、あえて文法の教科書は見ずに、頭にさっと思い浮かんだ範囲で、いくつか書き出し、そういう言い方ができるかどうかだけ、インターネットで検索して確認してみました。

 イタリア語では、たとえば、「Penso che…」(わたしは…と思います)、「Sono contento che...」(わたしは…ことがうれしいです。」など、考えや感情を述べる文の従属節、また、「これまでわたしが見た中で最もよい」など最上級を含む表現を修飾する節など、さまざまな場合に、接続法を用いなければいけないことになっています。接続法については、説明を始めると長くなりますので、いつかきっと再発行するつもりでいるイタリア語学習メルマガで、取り上げられたらと考えています。

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Simpatica, istruttiva e amabile la melodia
la canzone, "Il congiuntivo" di Lorenzo Baglioni.

Per renderla più comprensibile ai giapponesi
che studiano l'italiano, ho fatto questo schemino.
Mi piacerebbe inventare qualche canzone così
per aiutare l'apprendimento di lingua giapponese.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by accaesse at 2018-02-10 09:08 x
やっぱり!イタリア人も間違えるんですね!
読むのはまだしも、自分では絶対使えそうにありません。
これを歌にしてしまうところが、楽しくていいですね♪

以前、永井愛作の演劇「ら抜きの殺意」をテレビで見てとても面白かったことを思い出しました。

Commented by bienes at 2018-02-10 12:59
こんにちは
初めまして bienesです

日本語もなかなか難しいですね
「何気なくしゃべっているけど 文法的にはめちゃくちゃかも~」
な~んて思ってしまいました
またお邪魔しますね
Commented by papricagigi at 2018-02-10 14:53
楽しい歌ですね! それにこのNaokoさん作の「まとめ」もわかりやすくてとっても参考になります!実は今年に入ってからまたイタリア語を復習し始めたんです。Congiutivo... 是非是非特集をお願いしますっ。最上級を含む表現を修飾する節のなかでも接続法を使うのですか?? 知りませんでした〜。あぁ、Naokoさんにイタリア語を習ってみたいです!
Commented by milletti_naoko at 2018-02-11 19:46
accaesseさん、実はよくある文法の間違いというのは、言語が変わっていく過程を反映していることもあり、たとえばラテン語からイタリア語への変容は、「よくある間違いの例」としてラテン語の間違いを列挙した古い記録から分かったりもします。間違いに終わるのか、それとも言語そのものが変わっていくのか?

見極めがたいところですが、イタリアでも日本でも、よくある間違いがどんどん増えていく傾向があり、でも、イタリア語については、「接続法を守ろう、正しく使おう」と教育者やイタリア語学者が、その保全に、というか正しい使用を呼びかけています。

「ら抜きの殺意」という演劇があるんですね! わたしもいつか見てみたいです。
Commented by milletti_naoko at 2018-02-11 19:50
bienesさん、はじめまして。どういう場でだれに対して、どういう目的で話すかによって、使う言葉や、文法的な側面に対する注意も変わってきますよね。わたしも慌ててイタリア語で話したあとで、「あ、文法的に間違っている」と気づいたり、夜中に日本語でブログの記事を書いた翌日に、記事を見直して、文や漢字、言葉の使い方がおかしいことに気づいたりすることがあります。

コメントをありがとうございました。
Commented by milletti_naoko at 2018-02-11 19:53
papricagigiさん、リズムものりもいい楽しい歌ですよね。まとめ、そう言ってくださって、うれしいです。マックブックにしてから、ウィンドウズのときのように手書きの絵や字を添えることが難しくなったので、ワードを使って、まとめてみました。おお、復習を始められたんですね。すばらしい。わたしはフランス語をさぼり続けています。うれしいお言葉をありがとうございます。イタリア語学習メルマガ、できるだけ早く久しぶりに発行するつもりでいます。
by milletti_naoko | 2018-02-09 23:39 | Lingua Italiana | Trackback | Comments(6)