2018年 02月 15日
この壁画あなたにはどう見えますか
観光案内などのサイトには、「聖母の戴冠」(incoronazione della Vergine)という題名が書かれています。
けれども、日本語にせよイタリア語にせよ、上記のキーワードで画像を検索すると、ずらりと並ぶ画像では、たいていの場合、イエス・キリストや神が、少し離れた位置にいる聖母の頭に冠を載せようと、冠を手にしています。ところがこの絵では、壁が欠け落ちている部分もあって判断が難しいのですが、冠を頭に載せるところにしては、二人が寄り添い過ぎているように見える上、左手の肩は女性の右肩に載せ、右手の近くに見えるのは冠ではなく、女性の衣装の袖口が冠のように見えるだけではないかという気がするのです。
元修道院だった、勤めている学校の壁画を見るたびに、最近気になっていたことを、記事にしてみました。
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Il titolo dell'affresco è "L'incoronazione della Vergine", ma quello che sta nella mano destra di Gesù mi sembra il lembo della manica piuttosto che la corona, in più non sembra naturale posare la mano sinistra sulla spalla della figura femminile nel momento dell'incoronazione.
Poi questa atmosfera tra i due...
Voi, come interpretate questo affresco?
Affresco del Monastero di Santa Giuliana (XIII sec), Perugia
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LINK
- UmbriaTurism.it - Perugia - Chiesa e Monastero di Santa Giuliana
壁が落ちて絵が抜けた部分を想像するのもまた良いです~
残っていれば、もっとよく分かるのでしょうけど、想像する部分があるということも素敵だと最近は思います~♫
マグダラのマリア、ダヴィンチコードの映画を見て初めて知ったのですが、昨年、久しぶりに見たミラノのサンタ・マリア・グラツィエ教会の「最後の晩餐」を鑑賞するにあたってもその名前が出てきて(絵に描かれた一人がマグダラのマリアではありません!という説明ですが)、今では、マグダラのマリアは皆さんよくご存知という添乗員さんの認識です~(^-^)
私の目にも 女性の袖口の模様(装飾)に見えますねえ。
それにマリア様が イエス様に対して 若すぎる?
タイトルが残されてないのなら
作者だけが 真実を知っているのですよね。
「最後の晩餐」も 今でも あれこれ解釈が変化していて
そういう話題は 楽しいですね。
この記事へのコメントをきっかけに、日本でも皆さんがマグラダラのマリアをご存じと知って、驚いています。
いろいろな解釈の変化、おもしろいですよね。
マリアが青の衣を着ているのなら聖母の可能性が高くなりますが、ゴシック四つ葉を思わせる模様はあまり見かけないものの、皆無とも言い切れません。
イエスとマリアが寄り添う場面としては、13世紀のイタリアの神学者ボナヴェントゥラの著作に基づく「聖母マリアへのお別れ」も考えられますが、これも他にはあまり描かれていません。
前後の場面はあるのでしょうか。もしあれば、他の絵との関連(順番など)で主題が特定しやすくなるはずですが…。
お察しのとおり、タイトルは後付けかもしれないので、やはり、何がどう描かれているかが問題になりますね。
先週、映画「奇跡の丘」を久しぶりに見たこともあって、ここ数日思いをめぐらせました。
というわけで残念ながら、前後の絵との関連を調べるには、元来配置されていた場所とそのとき周囲にあった絵が分からないといけないのですが、すべての壁画が学校に戻っているとも限らず、難しいところです。