イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

驚きの反響 ファブリアーノ空飛ぶベファーナ記事、イタリア

 今年の初め、アドリア海岸近くの山を歩いた帰りに、以前から気になっていたマルケ州の町、ファブリアーノ(Fabriano)を訪ねると、ちょうど1月6日、主顕節(Epifania)の日だったこともあり、空飛ぶベファーナ(Befane Volanti)の催しに立ち会うことができ、夜明かりに彩られた町が美しいので、感動しました。

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Befane Volanti, Fabriano (AN) 6/1/2018

 その当日の晩に、そのことをブログの記事に書いて投稿した際、ふと思いついて、ファブリアーノの町のFBページへの他の人には見えない個人メッセージとして、「すばらしい催しで、町が美しいので感動しました。」と書き、わたしのブログ記事へのリンクを添えました。その後、町の側から頼まれて、同様の言葉とリンクを、今度は皆が読める公のページで共有することになったのですが、すると、


その後のファブリアーノの町の人々からの、いいねや共有やコメントの数が、あまりにも多かったので、びっくりしました。何人ものファブリアーノの人たちが、次々に、心からのお礼や歓迎の言葉を寄せてくれたので、こちらこそ本当にうれしかったです。

 その反響の大きさは、おそらくは、日本の観光客がまれであるために、町を美しいと讃えるコメントとブログ記事を、町の人がとても喜んでくれたためでもあり、また、

ファブリアーノの市長が、わたしの投稿に、自分自身の言葉も添えて、共有したからでもあると思います。


 この市長が、ウェブでの活動が活発な政党、五つ星運動から出馬して、2017年6月に、ファブリアーノ市長となってから、ちょうど半年経った頃でもあり、市民および市長を政治的に支援する人の中に、インターネットを積極的に活用する人が多いことが、このウェブ上の驚くべき大反響につながったのだと考えています。

 ともあれ、そのおかげで、なんと、わたしが撮影した3人目の空飛ぶベファーナのふだんの顔も分かり、その方と直接メッセージをやりとりすることまでできました。

 2月末に、エキサイトブログが常時SSL化を実施した結果、ブログの記事末にあったフェイスブックのカウント数がゼロになってしまったため、こういう共有や反応の記録が、ブログ記事自体には残っていないこともあって、個人的な覚え書きとして、また、こういうこともあるのだというお知らせとして、このことを記事にしてみました。ちなみに、わたし自身が把握している記事としては、他には、数年前に、イタリア人の配偶者としてEU市民家族滞在証を持つ日本の方が、イタリアに戻る際に、フィンエアーで搭乗拒否をされたり、ヘルシンキ空港で入国を拒否されたりした件について書いた記事が、いったいどういう経由で共有されたのか、わたし自身には分からないのですが、数年前の時点で、230余り共有されていました。これは、英語やイタリア語での関係当局や相談機関とのやりとりが書かれていたため、他国の方も参考にされたからかと思います。

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 ファブリアーノは、歴史ある紙づくりの町として、イタリアでは知られているのですが、日本でも同様に、ファブリアーノの良質の紙が、絵を描く人から愛好されていることを、わたしは、このファブリアーノの写真をインスタグラムに投稿したことをきっかけに、他の方のコメントを通して、初めて知りました。

驚きの反響 ファブリアーノ空飛ぶベファーナ記事、イタリア_f0234936_7154749.jpg

 今年は、わたしの手帳兼日記も、ファブリアーノのものです。月ごとに計画を書き込めるような欄がないなど、記入には不便なところもあるのですが、良質の紙と表紙の色に魅かれて、購入しました。ちなみに、購入したのはファブリアーノではなく、パン祭りのために訪れたマルケの町、セニガッリアです。毎日を振り返り、3行でもいいからていねいに日記を書こうと考えていたのに、学校の授業の準備に追われていた1・2月は、書けない日が多くなり、3月に入ってから、ようやく毎日日記を書くことができるようになりました。

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Questo anno la mia agenda è di Fabriano, della città della carta e delle Befane Volanti.
Nella città di Fabriano volano veloci anche le notizie e sono stata meravigliata e grata per tanti commenti gentili e calorosi dei cittadini.
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関連記事へのリンク
- 空から降り来る忍者ベファーナ、イタリア ファブリアーノ / Befane volanti, Fabriano (6/1/2018)
- エキサイトブログSSL化につきブログ総見直し (3/3/2018)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ayayay0003 at 2018-03-10 09:49
なおこさん、なんと市長さんがなおこさんの記事を共有してのコメントでしたか(^。^)
インスタグラムは、ブログとは違い、大勢の方が目にするのでいろいろな方の目にとまり、思わぬ嬉しいこともあるのですね(*^_^*)
ファブリア―ノという地名は、なおこさんのこの記事で初めて知りましたし、今日の記事で、良質の紙の産地ということも知りました。
なおこさんのようにイタリア語と日本語両方が出来ると、日本へ向けて、イタリアの良いところを発信出来るという良い例にもなりましたね♪
このようなネット社会になっても、まだまだ知らない場所、文化はたくさんあって、情報が欲しい時代、なおこさんの記事は皆さんとても嬉しいと思います(*^_^*)
Commented at 2018-03-10 23:36 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Nana Monda at 2018-03-11 21:17 x
‪こんばんは。‬
昔イタリア一人旅の際、色々とアドバイスしていただきました門田です。その節は有難うございました。

‪私も15年程前からファブリアーノを愛用していまして、とても興味深く読ませていただきました。
ここは‪いつか行きたい町のひとつでしたが、ますます行ってみたくなりました。‬
(手帳もあるのは知りませんでした。とても素敵ですね!)
これからもブログ楽しみにしております。
Commented by milletti_naoko at 2018-03-12 02:21
アリスさん、フェイスブックやインスタグラムは、写真があれば、さらに他の言語の説明を加えればなおさら、多くの人の目に留まり、そうして、その反応がすぐに数字として分かるところが、おもしろいなとつくづく感じました。日本の方でファブリアーノを訪ねる方ももちろんいると思うのですが、イタリア語で直接コメントを寄せたり、多くの人が読める記事という形で発表したりするということはあまりないために、反響が多かったのだとも思います、ローマやフィレンツェなど観光客の多い土地では、逆に特に「また」と思うだけかもしれないのですが、そうでないために観光客や外国の人を歓待しようという心もすてきだなと思います。
Commented by milletti_naoko at 2018-03-12 02:26
鍵コメントの方へ

温かいコメントをありがとうございます。ペルージャにいらっしゃるんですね! 中世の町並みにエトルリア人が築いた門や井戸など、歴史的な見どころもペルージャにはいろいろあるので、どうかよい旅になりますように。中心街のピザ屋では今特に人気があっておいしいと評判なのはRomanticaではないかと思います。もう一軒とてもおいしいと聞いている店があるのですが、わたしたちはまだ行っていません。トラジメーノ湖畔の町、Tuoroには古代ローマとハンニバルの戦いの跡を追って歩く散歩コースもありますし、スポレートは中世の町並みのほか、古代ローマの遺跡もあり、イタリア最古の民族と言われる古代ウンブリア人についても、アメーリア同様、考古学博物館にいろいろと詳しい説明があります。楽しい旅になりますように。
Commented by milletti_naoko at 2018-03-12 02:36
ななさん、こんにちは。どういたしまして。お役に立てたようで、何よりです。

絵の世界では、日本でもかなり有名らしいですね。わたしはインスタグラムに投稿して#ファブリアーノの投稿をいくつか見て、初めてそのことを知りました。イタリアでは、わたしが暮らし始めた2002年から数年の間は、パソコンなどの印刷用の紙も、文房具屋に置かれているのはたいていファブリアーノのものだったのに、最近では安い他国製品に追いやられたのか見かけなくなり、先日訪ねたときは、他より高くとも町の散歩に重くなってもと、ファブリアーノの紙を購入しました。手帳は、イタリアの、たとえばペルージャの文具店や本屋では、ファブリアーノのものを見かけたことがないのですが、去年の秋にファブリアーノと同じマルケ州の町、セニガッリアの書店に数冊置いてあるのを見て、驚きました。マルケ州を中心に販売されているのかもしれません。紙の工房や修道院の古書の写本ゆかりの博物館などもあるようですので、わたしもまた、いつかゆっくり訪ねたいと考えています。温かいお言葉をありがとうございます。
by milletti_naoko | 2018-03-09 23:23 | Marche | Comments(6)