花美しき古の里、イタリア トゥスカーニア

　今日は出かけた先で、セイヨウスモモ(prugno)ではないかと思われる、それは美しい花を見られて、うれしかったです。

Tuscania (VT) 17/3/2018
　町の名前は、トゥスカーニア（Tuscania）ですが、トスカーナ州ではなく、首都ローマがあるラッツィオ州のトスカーナとの州境近くにあります。もともと古代ローマ人が「エトルリア人の土地、町」という意味で、トゥスカーナ（Tuscana）と呼んでいた町を、１４世紀に教皇ボニファティウス８世が、トスカネッラ（Toscanella）という名にしたのですが、１９１１年になって本来の名前に近い現在のトゥスカーニアという名にしたとのことです。

　州名のトスカーナ（Toscana）に似ているのは、そもそもトスカーナ州が、かつて古代エトルリア人の土地であった領域であるために、その名があるためです。ただし、今日わたしたちが訪ねたラッツィオ州のトゥスカーニアの町や、ウンブリア州のオルヴィエートのように、かつて古代エトルリア人が住んでいた土地であっても、トスカーナ州には属さず、この他の２州に属する市町村もあります。


　古代エトルリア人の土地であったため、町の周囲には古代エトルリア時代のネクロポリス（necropoli）、墳墓の遺跡が多数あり、そのためでしょう、町の教会や城壁の上など、町のあちこちに、古代エトルリア人の棺（sarcofago）が置かれています。
　
Chiesa di Santa Maria Maggiore, Tuscania (VT)
　トスカーナ州のピティッリャーノやウンブリア州のオルヴィートと同じく、古代エトルリア人の町であると同時に、凝灰石（tufo）で築かれた建造物が多いのも、トゥスカーニアの特徴です。

　今朝は、イタリア中部全域に雨の予報が出ていました。雨が降らない場所で、かつペルージャから日帰りできる距離できる興味深い場所を、天気予報や地図を参考に調べて、この町に行くことに決めたのですが、町角や風景に趣がある上に、美しく歴史ある教会が二つもあり、この町を選んで、本当によかったと思いました。


　１９７１年の地震で、町が半壊したときに崩壊し、修復されたというこのサンタ・マリーア・マッジョーレ教会（Chiesa di Santa Maria Maggiore）や、


サン・ピエートロ教会(Chiesa di San Pietro）を訪ねるだけでも、来たかいがあったと、町に着いてすぐに、町外れにあるこの二つの教会を訪れて、思いました。


　雨が降らないと思って出かけたのに、着いたときは小雨が降っていたのですが、幸い、サンタ・マリーア・マッジョーレ教会を訪ねて、外に出たら、雨はもうやんでいました。中心街近くに、無料の駐車場を見つけられなかったために、町外れに駐車して、中心街まで歩きました。

　この写真は、冒頭の写真と同じ花を、駐車した車から降りてすぐ、中心街に向かう途中に、撮影したものです。天気が悪いため、若干ぼけたように写ってしまった写真が、残念ながら多いのですが、


町のあちこちに、心を躍らせるすてきな風景がありました。


　桃ではないかと思われる、深いピンク色の花も、中心街へと歩く途中に見かけました。春らしい花を、あちこちで見かけられて、うれしかったです。


　町の散歩を終えて、車に戻ると、前方の空が青く晴れ上がり、スモモの花がきれいに見ました。

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Bellissimi i fiori, chiese & centro storico
Tuscania (VT), Lazio 16/3/2018
Si trova nel Lazio ma si chiama così
perché il nome significa "la terra degli Etruschi" e lo era.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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