イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

映画、『シェイプ・オブ・ウォーター』と『マグダラのマリア』

 月曜に『シェイプ・オブ・ウォーター』、今日、『マグダラのマリア』を、いずれもイタリアの近所の映画館で見ました。今晩は、予告編の映像などを添えて、詳しくお話しする時間がありませんので、この二作を見て、ふと心に浮かんだ印象だけ、書いてみます。

 まったく異なる映画でありながら、相通ずるものが不思議と多いと、今日、『マグダラのマリア』を見ながら感じました。

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Lago Trasimeno al tramonto, Monte del Lago, Magione (PG) 28/1/2018

 どちらの映画でも、主人公は若い女性です。世間の差別に苦しみ、自分が正しいと信じるもののため、愛のために、勇気を持って行動していきます。そして、深い深い水の中でこそ、両作品の主人公が、本当に幸せと思える、世間の束縛や日々の苦しみから解放されたと感じることができると思わせるような、水の奥底での姿があり、その二作品における水中のヒロインたちの姿と、その場面の美しさが重なります。

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 どちらの映画でも、水の世界が、世の人々の憎悪や偏見、束縛などから、一瞬でも自らを遮断し、本来の自身を取り戻せる、そういう世界として描かれているような気がします。主人公たちにとって非情なものとして描かれる水の外の世界、現実と対照をなしているように思います。

 それは、水中が別世界であることと共に、わたしたちにとっては、母の胎内にせよ、はるかな昔の海で生きていた時代にせよ、水の中こそがそのままの自分でいられる、温かく包み込んでもらえる、そういう場所であるからかもしれません。

映画、『シェイプ・オブ・ウォーター』と『マグダラのマリア』_f0234936_8253166.jpg
 
 血なまぐさい残酷な場面があり、ついしばらく目を覆わずにいられない場面がしばらく続いたことも、2作品に共通しています。映画で流れる赤い血と、深い水の中の安らぎを念頭に置き、今回は、1月末に訪ねた夕焼けのトラジメーノ湖の写真を、添えました。

 どちらも、心から感動したというわけではありませんが、よかったです。『シェイプ・オブ・ウォーター』については、どういう映画かを先に知っていれば、見なかったろうと思うのですが、トランプ大統領が選ばれたアメリカで、それでもこういう差別に対する風刺の色が濃い作品が制作され、高く評価されるということに、希望が見える気がします。

 マグダラのマリアについては、マグダラのマリアやイエス・キリストの受難を、新たな視点から描こうという試みが、興味深いと思いました。詳しくはいずれまた記事にしたいと思います。

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Lago Trasimeno al tramonto, Monte del Lago (PG) 28/1/2018

Il giorno si allunga sempre di più e il 25 marzo cambierà anche l'orario.
Così potremo visitare l'amatol lago amato più spesso :-)
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2018-03-21 23:24 | Film, Libri & Musica