イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

岩越えて眺望楽しむシビッラ山、シビッリーニ山脈

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 シビッリーニ山脈の名の由来となる巫女、シュビッラがいたというシビッラ山は、標高2173mです。土曜日は、3年前同様、こちらの山小屋、Rifugio Sibilla(1540m)の駐車場に車を置いて、山頂を目指しました。

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Rifugio Sibilla (1540m), Montemonaco (AP) 7/7/2018 13:22

 標高1540mの駐車場までは、でこぼこの砂利道を、車高が高い夫の車で登ることができたので、助かりました。砂利道の車で、友人たちも夫の車に乗り込み、4人でがたがた車に揺られて登っていると、途中、路傍にいた大きなリュックと犬を連れた北イタリアの若者から、いっしょに車の乗せてほしいと頼まれ、そこからは、5人と1匹で、山小屋まで登りました。

 昼食をあてにしていた山小屋は、いつ営業が再開されるか分からない状況で、給水場に水さえありませんでしたが、幸い、登山中必要なだけの水道水を、うちでペットボトルに入れて持ってきていました。わたしたち4人は軽いおなかで出発し、そのとき、若者は持っているパニーノで食事をしていました。

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13:46

 まずは、色とりどりの野の花に彩られた、ゆるやかな坂道を上っていきます。

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14:09

 右手前方に、ようやくシビッラ山の山頂付近が現れました。この位置からは、頂上付近が平たく見え、その周囲を、岩肌の層が冠のようにぐるりと取り囲んでいます。

 このとき皆が右手の空を見ていたのは、上空をワシが飛んでいるのが見えたからです。

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Dalla pagina web http://www.sibillini.net/

 シビッリーニ山脈国立公園サイトの、このシビッラ山周遊コースの地図や説明(リンクはこちら) には、熟練登山者向け(per escursionisti esperti)と書かれているのですが、最初のうちは、上の地図に白い線で記された砂利道を通って、ひたすら長いゆるやかな坂道を、根気強く上っていきます。

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16:07

 ワシを見上げてから、砂利道を2時間近く歩き、一休みしたあと、今度は尾根へと続く細い道を登っていきます。前方に見える赤い岩が、山頂のように見えます。

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16:29

 尾根に出ると、すばらしい風景が、左右にも前方にも、そして眼下にも広がっています。

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16:37

 赤い岩の塊が近づいてきました。高所恐怖症ではありますが、3年前に登れたのだから大丈夫と、自信を持って進んでいきます。熟練登山者向けで、時に岩をよじ登って登らなければいけない区間が、ここから始まります。

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16:49

 何とか岩塊の上にたどり着くと、後方には、青く美しい山々が広がり、わたしたちが歩いてきた尾根道が白く見えています。

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Finalmente si vede la cima del Monte Sibilla, Montemonaco (AP) 16:52

 そうして、前方を見ると、より高い位置にある岩塊が、わたしを待ち受けていたのでありました。その岩塊を登りきると、今度は間違いなくシビッラ山頂で、2173とシビッラ山の標高が、石に刻まれています。

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17:10

 以後はしばらくの間、ゆるやかな緑の斜面を下り、途中で、かつてシュビッラが住んでいたと語り伝えられている洞窟、Grotta della Sibilla (Grotta delle Fate)の跡を訪ねました。

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17:21

 シビッラの山頂や山小屋は、マルケ州のアスコリ・ピチェーノ県の村、モンテモーナコにあります。山頂付近で出会った地元の登山者が、この付近からは前方右手にアスコリ・ピチェーノ、左手にコーネロ山が見え、奥の方にアドリア海の海岸線が見えると教えてくれました。

 3年前の記憶をたぐり寄せ、この後は、見晴らしを楽しみながら、ゆっくりと小道を下っていけばいいと考えていたのですが、この写真で、前方を歩いていた夫と友人が立ち止まっている、その足元には、

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17:27


数メートルの高さの、ほぼ垂直な岩壁があり、鎖を使って、下りなければいけません。

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17:32

 夫たちの助言に従って、足場を確保し、何とか無事、この岩の壁を下ることができました。

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17:38

 その先に、さらにあまり高くはない石の壁があり、そこを降りたところで、他の登山者に出会ったので、記念写真を撮ってもらいました。

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18:18

 シビッリーニ山脈国立公園の案内によると、このシビッラ山周遊コースは、11.8kmで、標高差710mです。長い下り道を、風景と野の花の眺めを楽しみながら、山小屋を目指して進んでいきます。山頂付近は遠ざかり、左手には、ビロードモウズイカ(イタリア語名 tasso barbasso、学名 Verbascum thapsus)の花が咲いています。

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18:54

 標高が高いので、まだイヌバラ(rosa canina)や蘭の花も咲いています。皆に遅れつつ、それでも、時々休憩も兼ねて立ち止まって写真を獲り、この写真でも下方に見えている山小屋に、ようやく到着したのは、午後7時頃のことでした。

 約5時間半にわたる長い山歩きになりましたが、美しい風景や花を眺めながら、緑の中を皆と歩くことができて、充実した登山ができました。

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Escursione anello Rifugio Sibilla (1540m) - Cima Monte Sibilla (2173m)
Stupendi i panorami e belli i fiori spontanei sulla montagna magica.
Montemonaco (AP) 7/7/2018
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- シビッラ山、震源シビッリーニ山脈の名の由来となった山登頂 (9/7/2018)
- 睡蓮と水鏡きれいコルフィオリート / Ninfee fiorite a Colfiorito, Foligno (PG) (30/6/2018)
2015年のシビッラ山登山の記事 / Escursione anello Monte Sibilla del luglio 2015
- シビッラ山と金色の花たち / Monte Sibilla & fiori di iberico
- ナデシコ美しシビッラ山1 / Monte Sibilla & fiori di garofanino
- シビッラ山周遊、山小屋から山頂へ / Anello Rifugio Sibilla - Monte Sibilla
- シビッリーニを望む部屋 / Camera con la vista dei Monti Sibillini
 
参照リンク / Riferimenti web
- Parco Nazionale dei Monti Sibillini - E10 sulla Montagna Magica. Itinerario: Dal Monte Sibilla al Banditella
- シビッリーニ山脈国立公園 - イタリア中部地震に伴う交通規制地図 / Parco Nazionale dei Monti Sibillini - Limitazioni alla circolazione conseguenti agli eventi sismici

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2018-07-10 23:59 | Marche