2018年 10月 19日
金色の聖地のカエデの生命力、ラヴェルナ修道院
修道院へと石畳の参詣路を登っていると、黄葉が美しいカエデ(acero)があります。
日の光に金色に輝くカエデの葉が、とてもきれいなので、間近から写真を撮ろうと、夫には先に境内に入るように言い、わたしは、カエデの木の方へと、さらに坂を上りました。
木に近づいて、驚きました。カエデの幹が、地面からではなく、石壁の高みから出て、空に向かって伸びていたからです。
午後4時過ぎ、修道院から駐車場へと下るときに撮影したこちらの写真を
拡大して一部を切り取ったこの写真でなら、壁のかなり高い位置から、カエデの幹が壁の外へ、そして空へと伸びていることが、よく分かるのではないかと思います。
ラヴェルナを取り囲む森林には、大小の苔むす岩が多数あり、岩から生えて育っている木々も少なくありません。この木は、石壁に育って根を下ろしたのか、それとも、石壁の内側の地面に根を下ろした木が、石壁を突き抜けて、外側へと育ったのか、また、冒頭の写真ですぐ左手に見えるカエデの木と、石壁の内側で幹が一つになっているのか、それとも、異なる2本の木なのか、とても不思議です。
この写真で、左手に見える葉がオレンジ色の木が、問題のカエデです。カエデのすぐ左横にある建物には、わたしたちは行ったことがなく、参詣者が入れるような入り口も、見かけたことがありません。今、手元にあるラヴェルナの案内書を見ると、カエデの左手にある建物は修道院となっています。と言うことは、修道士たちの生活の場で、一般の参詣者は立ち入ることができない場所だと思います。
いつかこのカエデの謎が解けるといいのですが、とにもかくにも、聖フランチェスコが聖痕を受けたとされる地に建てられた修道院の、カエデの黄葉のみごとさと、たくましい生命力に感嘆しました。
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Colori d'autunno al Santuario della Verna.
Belle le foglie di color d'oro dell'acero misterioso.
Il suo tronco spunta non dalla terra,
ma dal muro di pietra del convento!
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