2018年 10月 20日
古代小麦とパンへの情熱
ずいぶん前から、天然酵母を生かし続けて、時々パン作りをしている夫が、今日は、ミジャーナの窯に火を起こし、炭火でパンを焼きました。今回は、古代小麦の全粒粉と有機栽培のfarina 1の小麦粉を、同量使っています。今年の春だったか、夫が雑誌、『Terra Nuova』でフィレンツェ近くの古代小麦を扱う製粉場を見つけて、二人で、粉にしてしまう前の、栽培もできる状態の古代小麦を買いに行ったのですが、今日使った古代小麦の全粒粉は、その古代小麦の麦粒を、うちにある家庭用電動粉挽き機で、挽いて粉にしたものです。
パンの表面にナイフで描いた模様もきれいで、パンも、天然酵母で焼いたパンにありがちな酸味がまったくなく、とてもおいしく焼き上がりました。
夫が夕方帰宅したとき、わたしは夕食用の魚とジャガイモをオーブンに入れるところでした。
夕食時、焼きたてのおいしいパンといっしょに、魚を食べていると、夫が、「新約聖書にあるイエスがわずかな食物を、大勢の人々が食べられるようにした奇跡では、もともとあったわずかな食物がパン五つと魚2匹で、今夜の食卓には、そのパン五つと魚2匹があるね。」と、おもしろそうに、うれしそうに言いました。
義父母は旅行中なので、パンの一つは、上階に暮らす義弟夫婦に食べてもらおうと持って行って、あいさつをしました。こうして分け合うと、イエスの奇跡と違って、食べ物の数は増えずとも、幸せや喜びが増えるように思います。
今日はきれいな夕焼けを、うちの窓から愛でました。
たそがれの空も趣があります。
さて、わたしは、うちでトルコロやケーキを焼くときには、健康にもよかろうかと、ブドウを主原料とする、このふくらし粉を使っています。ふだんは、他のふくらし粉と同じように生地がふくらみ、おいしいケーキができるのですが、今週ケーキの生地を作っていたとき、このふくらし粉を入れたとたん、恐ろしい事態が発生しました。
白砂糖の代わりに黒砂糖を使ったり、牛乳を豆乳やジャムなどで代用したりすることは時々あり、この日も白砂糖を使い、すりおろしたレモンの皮とレモンの果汁を入れても、まだ生地にねばりがありすぎたのに、牛乳も豆乳もなかったので、わずかに残っていたブルーベリーのシロップを入れ、まだ水分が足りないようだったので、白ワインも少し加えました。さらにオリーブオイルも加えて、よく混ぜ合わせると、黄色かった生地が、ブルーベリーのシロップを加えたために、赤紫色になったのですが、ここまでは予想ができました。問題はそのあとです。最後にと、上の写真のふくらし粉を入れたとたんに、きれいな赤紫色だった生地が、なんと灰色になってしまったのです。何と何が化学反応を起こしたのかは分からなかったのですが、食べ物としてはとんでもない色、灰色になってしまった生地を見て、混ぜ合わせながら、私は青くなりました。
オーブンで焼くと、外側は茶色になり、生地の色もまったくの灰色ではなくなったのですが、ケーキの色としてはどうかなという色のケーキになってしまったのが、残念です。幸い、おいしくはあったので、焼いて数日経った今日、もう食べ終えてしまいました。
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Buono buono il pane cotto da mio marito
con la farina del grano antico e il lievito madre
cotto al forno a legna di Migiana :-)
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とっても素敵なお言葉です(´ω`*)
どうもありがとうございました(*^^*)
古代小麦の手作りパンの出来栄えの見事さにもう惚れ惚れです₍₍ ( ๑॔˃̶◡ ˂̶๑॓)◞♡
究極のパンですね!
こんなパンが食べれるなおこさんがとっても羨ましい!!
「食べ物の数は増えずとも幸せや喜びが増える」
とっても素敵なことですね♪
綺麗な夕日も堪能させてもらいました!!
今晩には、週末旅行中の義父母も戻ります。こうして焼いたパンは、
1週間でもおいしく食べられるので、二人もきっと喜んでくれる
ことと思います。
うちの窓からは、丘に遮られて、夕日が地平線に沈むところは
見えないのですが、秋や冬には、燃えるような夕焼け空が見えます。
窓から差し込むピンクやオレンジ色の光に、思わず外を見て、
夕焼け雲に気づくことも少なくないんですよ♪
古代パンとお魚、まるで新約聖書みたい…と思っていたところにご主人のお言葉、嬉しくなりました。
じつはこの直前に、「イタリア情報」から別の方のブログへ寄り道し、レオナルドの最後の晩餐の記事を読んだところだったのです。
今週、琵琶湖の青をイメージした青いごはんとイカ墨の黒カレーを食べました。食品としてはどうかな、という色ですが、蝶豆という食材に好奇心をそそられて…。
シックな色のケーキですね。モネの緑のケーキを思い出します。(^^)v
世代と海、文化を超えて、聖書の世界が心や記憶の中にある、
興味深いです。関連あることに次々に不思議と出会うこと、わたしもあります。
琵琶湖の青をイメージした青いごはん、色をおもしろく使われるお店が
あるんですね! 青や灰色というのは、どうも食品としては使われにくい
色ですが、そういう大胆な試みもあるんですね。ありがとうございます。
焼いたら、入ってはいない抹茶を使ったケーキのような色になって、
何とか視覚的にも大丈夫かなというケーキになり、ほっとしました。