2018年 11月 18日
アオサギ飛びゆく夕日の湖、トラジメーノ湖
青空が広がっています。
ミジャーナで、リミニへと帰途につく友人たちを見送ったあと、収穫したオリーブや余った食材などを山ほど積み込んだ夫の車で、そのままトラジメーノ湖に向かいました。
テッツィオ山では、山や木々が若干防いでくれた北風が、遮るものがほとんどない湖畔で吹き荒れ、岸辺の木々の枝葉や、ヨットのマストが、風に大きく揺れていました。
桟橋の先端に近づくほど、北風の激しさが増し、先端でカメラを構えると、あまりの風の強さに、その構えた手が動きかねないほどでした。
太陽が雲間に入り、空と雲が金色の光に包まれています。カモメなどの鳥が、どういうわけか、夕日が沈む頃になると、その沈む夕日の前を通る様子を、トラジメーノ湖ではよく見かけます。
桟橋の先端から後ろをふり返ると、右手の空には白い月、左の空にはピンクに染まった雲が見えました。
手が冷たくなってかじかむほどの激しく冷たい北風に、夫は「ここは寒すぎるから、もっと風の当たりにくい場所に行くよ。」と言い、一足先に引き返したのですが、わたしはしばらくの間、桟橋の先端で夕日の眺めを楽しみ、写真を撮り続けました。
けれども、夕日が沈む瞬間は夫といっしょに見ようと思い直して、桟橋を岸へと戻る途中に、ふと西の空を見やると、夕日が縦に細長いように見えます。ちょうど鳥が飛んできたので、長く見える夕日と鳥を共にとらえようと撮影しました。
晩になって、パソコンに写真を取り込み、その写真を見て、その鳥がアオサギ(airone cenerino)だったことに気づいて、うれしかったです。
こんなふうにアオサギがきれいに写っている写真が、数枚あります。左手に見えるのは、モンテ・デル・ラーゴの村がある岬です。
アオサギが写った数枚の写真を見ると、少なくとも2羽のアオサギが、右から左へ、そして、左から右へと飛んでいるように、わたしには見えたのですが、夫は、同じ鳥が向きを変えて戻っているとは限らないよと言いますし、わたしも、北風や夕日が雲を染める様子に気を取られていたので、鳥がどんなふうに飛んでいたのかが、あまり記憶にありません。
夕日の光も、そのすぐ上にある雲の色も、刻一刻と変わっていって、とてもきれいです。夫が車の中から夕日を見ているのに気づいて、この写真を撮影したあとは、わたしも車に戻り、車の中から夕日を見送りました。地平線の向こうに姿を消したあとも、夕日の光がピンク色に上空の雲を染めていて、とてもきれいでした。
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Vola un airone cenerino sopra il Lago Trasimeno
al tramonto nella tramontana.
Torricella sul Trasimeno, Magione (PG) 18/11/2018
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このような光景を見ていると心が豊かになりますね。