2018年 12月 14日
霧の海抜ければ青空 修道院、ラヴェルナ
これは、ペルージャ市内から北に向かっても南に向かっても、しばらくするとテベレ川が流れる渓谷に出て、道路がほぼテベレ川沿いを進み、北へ約1時間進めばトスカーナのテベレ川のダム湖、モンテドッリョ湖、南へ約1時間進むと、ウンブリアのテベレ川のダム湖、コルバーラ湖があるからです。たいていの場合、霧はダム湖付近まで、ずっと上空を覆っています。
先日ラヴェルナへと山歩きに出かけたときも、ようやく霧が薄くなってきたのは、モンテドッリョ湖に近いトスカーナの村、アンギアーリまで来たときでした。
アンギアーリからミケランジェロの生地、カプレーセへと向かう途中に、ようやく車が完全に霧の海の外に出ました。車を停めてはくれないので、進む車内から、後方に去っていく霧を撮影します。
このあとはしばらく、車が山の斜面をジグザグに登っていったので、霧の海は少しずつ遠ざかるものの、
上に登っていくために、高みからより遠くまで見晴らせるようになりました。
ペルージャやテッツィオ山の北からアンギアーリまで、わたしたちはずっと、この霧の海の中を通ってきたわけです。
この日はラベッチャに車を置き、ラヴェルナ修道院を頂く岩山の裾に広がる森を歩き、岩山の周囲を回りながら修道院を目指すトレッキングコースを歩きました。
約1時間半歩いたあと、森を出ると、再び霧の海が前方に現れたので、うれしかったです。
木々や山の斜面に隠れてしまっているのが、残念です。
前日に雨が降ったためか、泥でぬかんで歩きにくいところも多かったので、ようやくラヴェルナ修道院(Santuario della Verna)に着くまでに、2時間以上かかりました。
広い範囲を霧が覆っているというのに、修道院の上には青空が広がっています。断崖の上に立つ境内の十字架から左手を見ると、
枯れ葉を落とした木々の向こうに、霧の海の一部が見えています。
ズームで拡大して撮影したこちらの写真では、右手奥に小さく、テッツィオ山が、こぶの低いラクダの背中のように、霧に霞んで見えています。
どこまでも白い霧の中を車で進み、森では泥の上を歩くのは大変でしたが、青空の下、美しい霧の海や自然、風景を見ることができて、うれしかったです。
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Mare di nebbia nella Valle del Tevere,
ma il cielo azzurro sopra il Santuario della Verna.
Chiusi della Verna (AR) 10/12/2018
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幻想的で、遠くから雲海を捉えると素晴らしい写真ですね(^_-)-☆
撮影ポイントが、車で移動中だと大変ですが、トレッキング途中だとたくさんじっくり撮れて嬉しいですね~♡
自然のなせる業は、素晴らしい景色を見せてくれますね~♫
洗濯物は外に干しても乾かないと、同僚からすぐに教えて
もらったことを、懐かしく思い出しました。
霧の外に出たとき、霧の海を見られたときは、うれしかったです♪
修道院やロマネスク教会はこんな世界に隠遁するように
造られているのですね。
(雪のシビッリ山は巫女が天と交感する山なのでしょう…)
自動車がないと訪ねるのは難しい聖地や巡礼地も多いです。
フランスで私が訪ねたのは町なかに進出してきたゴシック教会がほとんどでした。
ついでながら…(過去記事にすみません。スルーしてください)
先日の催しの副題からコエーリョの『星の巡礼』を思い出しました。
コエーリョの原題はO Diário de Um Mago(ポルトガル語) らしいですけれど…
サンティアゴつながりでしょうね☆彡
切り立った岩の上だったりしたようで、聖人が聖痕を受けた地として、
そこに後世に建てられた修道院や教会なのですが、周囲の風景にも溶け合う
素朴な趣があります。
著書を数冊読んだのですが、『星の巡礼』のことは初めて知りました。
原題は『O diário de um mago』、イタリア語の題名は『Il Cammino di
Santiago』で「サンティアーゴ巡礼」と、訳す言語によって題名が違うのが
興味深いです。一部だけ歩いたサンティアーゴ巡礼、この本をいつか近いうちに
読んでみたいと思います。