イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

クッコ山見晴らしきれい赤い実も、カーナビとけんかで思わぬ山歩き

 今日は思いがけず、クッコ山(標高1566m)とその下に広がるシジッロ(Sigillo)の町並み、そして奥に連なる山並み、そして、赤い実が美しいみごとなヒイラギ(agrifoglio)の眺めを楽しむことができました。

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Panorama del Monte Cucco, Sigillo e gli agrifogli con bacche rosse 26/12/2018

 イタリアでは今日、12月26日も国民の休日でした。夫とわたしで、カッシャ、ファブリアーノと町歩きをしたい町が違ったので、もめたあとで、結局はファブリアーノに行くことになったのですが、目的地からそう遠くないところで、カーナビ代わりに使っていたグーグルマップの指示に従って、無料高速道路から下りて山中の道を走ると、目的地方面への道は、行き止まりになっています。そこで引き返そうとしたら、Campodiegoliという標示があり、山へ登っていきそうな細い道があったので、「登ってみよう」と、夫がこの道を車で登り始めました。

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 しばらく走ると、こちらのフォッサート峠(Valico di Fossato、標高735m)に着きました。道路の右手にも左手にもトレッキングコースがあり、この道案内には書かれていませんが、夫が駐車した道路の右手に伸びるトレッキングコースの脇には、トロッキ川の水源(Sorgente dei Trocchi)という案内表示がありました。砂利道ではあったのですが、進めるところまで車で行って、そこから水源まで歩くことにしました。

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 困るのは、水源に向かう道とは分かっても、距離や所要時間の見当がつかないことです。歩いても1時間半で、フォッサート・ディ・ヴィーコの町に着くトレッキングコースなので、水源もそんなに遠くなかろうと思ったのですが、かなりの間車で進んでも、水源の案内はありません。奥に駐車した車の辺りまで来たときに、その先の道に雪が積もり、道路もぬかるんでいるようだったので、この先は歩くことにしました。

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 木々の間から見えるクッコ山の眺めを楽しみながら、最初のうちは、幸いほぼ平坦な道を歩いて行きました。途中で、道端にすでにつぼみができているヘレボルス(elleboro)の花があったので、驚きました。

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 約30分歩くと、こちらのBivio Costicciola(標高851m)の道しるべがありました。山を歩く予定なしにうちを出たので、このときは登山地図を持ち合わせていなかった上に、歩いている間に一度も地図を見かけなかったため、自分たちのいる場所を把握するのが難しかったのですが、今地図で確認してみて、ここが、そのまままっすぐに進んでフォッサート・ディ・ヴィーコに行く道と、坂道を登って、コスティッチョーラの頂(Cima Costicciola、標高910m)まで行く道との分岐点だったことが分かりました。

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 わたしたちは、しばらくまっすぐ進んだあとで、トレッキングコースを離れて、ゆるやかで木の少ない山の斜面を、少しずつ登っていきました。イヌバラ(rosa canina)の実も、赤く熟しています。

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 名前が分からないこの木の実も、鮮やかな赤い色をしています。この斜面をさらにしばらく登った場所で撮影したのが、冒頭の写真です。

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 真っ赤な実が日の光に輝いて美しい、この緑の大きな木が、ヒイラギ(agrifoglio)だと知って、驚きました。

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 右手にはクッコ山とシジッロが見えるのですが、前方には、青い山が幾重にも連なっています。写真の右手奥にテッツィオ山(Monte Tezio)、そして、中央奥には、霧の向こうに霞んで、トスカーナのアミアータ山(Monte Amiata)が見えています。霧が覆っているのはテベレ川渓谷で、ひょっとしたら、トラジメーノ湖やコルバーラ湖も霧に包まれていたかもしれません。

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 このあとしばらく、木が茂る急な斜面を登って行くと、ひょっとしたらトロッキ川の水源かもしれない給水場が下方に見えたので、そこまで下りました。そこからトレッキングコースを通って山を下って、先ほどの分岐点まで歩き、さらに車まで歩いて戻りました。

 クリスマスに年末年始で、最近はうちでも外でもたくさん食べる機会が多いので、山を歩きたいとは考えていたのですが、狩猟があるので近くの山を歩いては危険だし、狩猟が禁じられているラヴェルナは最近何度も歩いた上、他の自然公園はかなりの遠方になるからと、今朝は山歩きをあきらめていました。グーグルマップが間違った行き止まりの道を示し、夫の好奇心で車で山へと登ったおかげで、思いがけず穏やかな山歩きと、すばらしい眺めを楽しむことができて、うれしかったです。

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Trekking per caso,
bel panorama del Monte Cucco e
due grandi agrifogli con bacche rosse.
Google Maps ci ha fatto andare per la strada
che è stata interrotta dopo qualche chilometro
ma grazie a ciò abbiamo fatto una bella passeggiata.
Intorno alla Cima Costicciola, Fossato di Vico (PG) 26/12/2018
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ayayay0003 at 2018-12-27 17:16
なおこさん、冬の山歩き、青空のもと、素敵でしたネ~(^_-)-☆
赤い実が可愛らしくて真冬の山歩きも悪くないですね♡
確かに冬場は、たくさん食べるので少し運動したいと思います(*^_^*)
Commented by otenbasenior at 2018-12-29 02:14
水源かも知れない給水場、歴史ロマンを感じます。
ウンブリア、ハイキングの場所が多そうで良いですね。
こちらもクリスマスを含め12月は飲食のチャンスが多くそれを逃れた旅のつもりが、、、、
帰ってから大いに運動に励まなければです。
Commented by milletti_naoko at 2018-12-29 05:18
アリスさん、青空が広がり、目の前に連なる青い山脈や
緑が本当にきれいでした♪
イヌバラの赤い実は、冬の山歩きではよく見かけるのですが、
こんなに赤い実でいっぱいの、そして大きなヒイラギの木は
初めて見たのでびっくりしました。日の光に赤が映えて、
遠くからはあれは花かしらと思うほどでした。

歩いたあと、つい甘いものやこってりしたものが食べたく
なるのですが、この時期は歩くことも大切だなと思います。
Commented by milletti_naoko at 2018-12-29 05:21
お転婆シニアさん、給水場が水源かどうかはまだ謎なのですが、
イタリアでは放牧が盛んなので、こういう給水場を野山で見かける
ことは、比較的よくあるんですよ。もちろん野山を歩けばの話
ではあるのですが。ウンブリアを始め、イタリアも日本同様、
山や緑が多いので、ハイキングや登山にいい場所があちこちにあります。
秋・冬は狩猟が解禁されているので、行く場所が制限されていて残念です。
わたしも今日も歩いたのに、ついまた食べ過ぎてもしまいました!
by milletti_naoko | 2018-12-26 23:55 | Umbria | Comments(4)