2019年 01月 12日
白い雪美しい山とその夕景、カステッルッチョ・シビッリーニ山脈
グーグルマップによると、ノルチャではなく、マルケ州のヴィッソを通れば最短時間で行けるとのことで、かつ、よくカステッルッチョを訪ねる親戚から、ヴィッソからの方が、今も除雪がきちんとされていると聞いいたため、わたしが提案して、結局はヴィッソを通って行くことにしました。
高速道路でコルフィオリートの高原へと抜けるトンネルから出ると、高原も山も真っ白な雪に覆われています。
ところが、高速道路をムッチャで下りてしばらくすると、「ヴィッソ、カステッルッチョ方面は通行禁止」という標示があるではありませんか。そこで、今度は夫の提案で、サルナーノ(Sarnano)郊外のお気に入りの店で昼食を食べ、遠回りにはなりますが、それからさらに南下して、シビッリーニ山脈を目指すことにしました。
レストランやバールなどで、どの道を通ればカステッルッチョに行くことができるかを尋ね、途中でしばらくアドリア海岸へと向かう道を進むことを余儀なくされました。カステッルッチョやヴィッソ同様、2016年のイタリア中部地震で大きな被害を受けたアルクワータ・デル・トロント方面へと南下し、写真の分岐点までやって来ました。左はアルクワータへの道で、右の道が、シビッリーニ山脈の南の端にある峠、フォルカ・ディ・プレスタ(Forca di Presta)行きの道です。奥に見えるのは、シビッリーニ山脈(Monti Sibillini)で最も高い山、ヴェットーレ山(Monte Vettore, 2476m)です。
昼食後、午後1時過ぎにサルナーノを出発し、アマンドラのバールに寄って、情報収集も兼ねてコーヒーを飲み、ひたすら車で走って、ようやくフォルカ・ディ・プレスタに着いたときには、午後3時を過ぎていました。そのまま車で進めれば、カステッルッチョを訪ねることができたのですが、ところが、途中雪が高くなっているところがあり、そこで立ち往生している車がいます。夫がその車が動けるように手伝っている間、わたしはしばらくこうして周囲の写真を撮って待っていたのですが、じっとしていると寒いので、
カステッルッチョの方へと歩き始めました。しばらく歩くと、すぐにカステッルッチョが見えてきました。木々が描くイタリアの絵も、左手に見え、山々の間には、広大な高原が広がり、一面が白い雪に覆われています。
途中でわたしに追いついた夫と、さらにいっしょに坂道を下り、4倍に拡大してこの写真が撮れる距離まで近づいたとき、わたしはできればそのままカステッルッチョまで歩いて行きたかったのですが、夫が車まで引き返して、車で行こうと言いました。一部雪の高いところこそあれ、わたしたちが歩いたところは、雪が完全には取り除かれていないものの、除雪車が通ったばかりで、車での走行に問題はなさそうです。
下りは楽で、なだらかな坂に思えたのですが、登りは大変で長く感じられ、ようやく峠の駐車場に着いたときは、ほっとしました。夕日を浴びて桜色をした雪を頂く山の上に、半月に近づきつつある月が見えます。
月がまだ空のかなり高いところにあるため、夕焼けの空と山頂がいっしょに撮れぬものかと、カメラを斜めにして撮影したのが、こちらの写真です。
車で坂道を下ると、ヴェットーレ山の頂も、地平線近くの空も、茜色に染まっています。
駐車場から、そして、このあと坂道を下るときに、雪に覆われた白い山の向こうに茜色の空が見えて、何とも言えずきれいで、夫と二人で、こんなに美しい風景があるものなのだと、感動しました。車でこの峠まで来る道中も、コルフィオリートの高原からずっと、青空の下、一面に広がる雪景色の中を進み、純白の雪に心が洗われるように、白い光に心身が包まれるように感じました。
峠の駐車場に着いたとき、カステッルッチョを通ってノルチャに行くよりも、アルクワータの南にある長いトンネルを通ってノルチャに行った方がよかろうと、峠で会った登山ガイドから、午後5時半過ぎならトンネルを通れるはずだと聞いた夫は判断しました。ところが、峠の入り口には通行禁止の標示があります。夫に言わせると、この上に、さらにグーグルマップがどう言うわけか近道ではなく、ひどい遠回りの道を指示したこともあって、結局今日は、グーグルマップの記録によると、車での走行距離が375キロメートル、走行時間が7時間53分となり、さらに、日が暮れてから山中のくねくね道を通ったため、夫は運転の負担が大変でしたし、わたしも車に酔い気味でした。帰りにスポレートに寄って、いつもの店で、夫はピザ、わたしは野菜づくしの前菜と、軽めの夕食を食べたら、どちらもおいしかったので、うれしかったです。昼食後にリミニの友人から、明日、うちから片道136㎞、約2時間の山で落ち合って、山を歩こうという誘いがあったのですが、今日すでにかなり車で回ったので、明日はうちでのんびりしようと、夫と話しているところです。
*******************************************************************************************
Colfiorito, il paese e i piani di Castelluccio, Monti Sibillini,
tutto bianco, avvolto dalla neve.
Purtroppo, la neve e la chiusura stradale ci hanno impedito
di raggiungere Castelluccio con la macchina ma
bello il mondo bianco di neve e il suo abbraccio,
spettacolo il tramonto sui Monti Sibillini, sul Monte Vettore.
*******************************************************************************************