2008年 12月 29日
イタリア語学習メルマガ 第1号 「はじめまして」
イタリア語と日本語とは非常に異なる言語なので、日本人学習者にとって難しいのは当たり前。けれども、「同じクラスのヨーロッパや旧ソ連圏、ラテン・アメリカ出身の学生たちがどんどん上達していくのにわたしは…」、「みんなは積極的に発言しているのに、わたしは口を挟めない…」と、自信を喪失したり、やる気をなくしたりして、せっかくの留学の経験をうまく生かせない学生さんたちにも数多くお会いしました。
日本でイタリア語を学習している方たちの中にも、イタリア語の難しさにくじけてしまいそうな方がいらっしゃるかと思います。
なぜ日本人にとってイタリア語が難しいのか。日本で、イタリアで、どんなふうにイタリア語を勉強していけばいいのか-このメルマガでは、そういった話題を取り上げていきたいと思っています。
わたしは、2005年にペルージャ外国人大学の学士取得課程である、「イタリア語・イタリア文化を外国人に教える教員養成課程」を卒業し、現在はシエナ外国人大学で、外国語としてのイタリア語教授法のScuola di Specializzazione(大学院)の卒業を控えています。(*後日注-2009年2月12日に無事卒業しました。)
仕事としては、2005年10月から、ペルージャ外国人大学で契約講師として、「日本語と日本文学」の授業を担当しています。イタリア人の学生たちにとって日本語はとても難しい言語です。けれども、アニメ・空手・刺青などさまざまな動機で日本文化に興味を持つ学生が多く、宿題で作文を出すと、家で何時間もかけて書いてきます。でも、「て」「に」「を」「は」の使い方を間違えたりひらがなを混同したりするのは日常茶飯事。
イタリア語と日本語では言語の仕組みそのもの、メカニズムが根本的に違うところが多いので、イタリア人にとっては日本語を、日本人にとってはイタリア語を勉強するのが難しいのです。でも、根気強く、さまざまな学習法を使って取り組んでいけば、日本人でもきちんとイタリア語を話したり、理解したりできるようになります。
「石の上にも三年」、「千里の道も一歩から」!
イタリアに来る前は、日本で高校の教員として12年間国語を教えました。日本の大学では、教育学部(国語専攻)を卒業しています。そのため、日本人学習者にとってのイタリア語の難しさを、日本人特有の学習習慣や行動パターン、日本語とイタリア語の違いなどを具体的に説明することで、解き明かしていきたいと思っています。
ところで、外国語で上達するには、母国語の力があることが不可欠です。日本語で長い文章を読んだり、書いたりするのが苦手な人は、ぜひ毎日少しでも新聞の文章や本を読んで、まず日本語の力をつける努力をしてみてください。母国語で、きちんと論理立てて話すことができないのに、同じことが外国語でできるはずがありません。実は、外国語を学ぶことは、母国語のさらなる上達にもつながるのですが、母国語をさらにしっかり自分のものにすることで、外国語の能力を向上させる潜在力もつけることができるのです。
イタリア語学習やイタリア留学についてのご相談がありましたら、メールをください。できるだけメルマガの中で、または個人的にお答えいくつもりでいます。
また、イタリアのさまざまな文化や出来事についても、折りに触れてご紹介していきたいと思っています。もし、何か特に興味のあることがありましたら、お知らせください。
では、また来週。
*2019年5月追記: バックナンバーを掲載していたヤフージオシティーズのサービスが、今年3月末に終了したため、現在、第1号から順に、このイタリア語学習メールマガジン、『もっと知りたい! イタリアの文化』を、ブログ、『イタリア写真草子』へと移転中です。
移行済みバックナンバー一覧ページへのリンクはこちらです。
このブログ自体の最初の記事へのリンクはこちらです。2010年4月3日に、トラジメーノ湖のポルヴェーセ島の散歩について書いた記事です。
イタリアの美しい写真も素敵で、更にテキストも読み応えがたっぷりですね!
過去記事から楽しませていただいております。
今後ともよろしくお願いいたします。
※うちの父は愛媛出身なんですよ~(笑)
過去記事まで読んでくださって、ありがとうございます。こちらこそ、これからもよろしくお願いします。なんとお父さまも愛媛出身なんですね!