2019年 03月 29日
教え子とローマで再会、高校を去った春から17年
当時高校2年生だったクラスの生徒や、その前年に受け持っていた当時高校3年生だった生徒たちも、30代となり、家庭で仕事にと元気に日々を過ごしている様子を、SNSのおかげで、わたしもイタリアから知ることができます。
その17年前の教え子の一人、今は結婚して他県に暮らしているみなみさんが、ツアーでイタリアを旅行するので会いましょうと、かなり前から連絡をくれていて、おかげで水曜に、久しぶりに会うことができました。とても懐かしく、うれしかったです。
お義母さんと旅行中のみなみさんは、朝はツアーでバチカン美術館を訪問し、そのあとサン・ピエートロ大聖堂を訪ねてクーポラに登る予定と聞いていました。それで、待ち時間や昼食時間も考慮すると、バチカンを出た二人に会えるのは、午後3時頃になるのではないかと、予想していました。
予想に反して、バチカン訪問は2時前に終わったのですが、わたしの方が食事中で、電話連絡が取りづらかったため、上の写真の教会の近くで、午後3時過ぎに、ようやく再会を果たすことができました。
イチゴが大好きなので、そのイチゴがたっぷり載ったティラミスはおいしかったです。そこまで評判の店のティラミスを一度食べてみたいという思いもありました。ただ、ティラミス一つが4ユーロもするのに、プラスチックのスプーンつきの紙箱入りで、店内にも店の前にも、腰を下ろして食べられる場所もなく、店員は愛想が悪く、対応も今ひとつでした。それで、ウンブリアやマルケであれば、3ユーロ、いえ、2ユーロでも、もっとおいしい洋菓子を、店内にゆっくり腰を下ろして、陶器の皿と金属のスプーンで食べられる店がいくつもあるのにと、思いました。
行きたいのはポンピのティラミスとスペイン広場だと聞いていたので、店内でティラミスを食べたり、あるいは広場を訪ねたりしながら、ゆっくり話ができればと考えていたのですが、スペイン広場はひどく混雑していました。
お目当てのおみやげ屋さんがあるということで、昼食後もトレビの泉を訪ねました。ただ、ティラミスを食べていた頃から、急に空が曇り、冷たい風が吹いてきたので、空模様が昨日の記事に載せた写真とは、かなり違っています。
閉まってしまう前に、真実の口をぜひ訪ねたいとのことだったので、急ぎ足で真実の口のある教会へと向かいました。興味深い建造物があちこちにあり、みなみさんのお義母さんから質問があったのですが、答えられませんでした。『地球の歩き方』を携帯すればよかったのにと思ったのは、そうしていれば、すぐに答えられただろう質問が、いくつかあったからです。
ようやくベネチア広場に到着しました。1861年のイタリア統一を記念して建てられ、1911年に完成した記念堂のすぐ近くに、
こんなふうに古代ローマ時代の遺跡があるのが、興味深いです。
建築も美しいのですが、この写真を撮ったのは、ガラス窓に空が写っているのがおもしろいと思ったからです。
このあたりで、風景の写真を撮っていたら、道路の向こう側を歩いていた小学生たちが、皆こちらへと道路を横断し、わたしたちが歩いていた歩道を歩き始めたので、子供たちに包囲されながら歩く形になりました。
何とか小学生たちの集団の中から抜け出して、目前に見えてきたマルチェッロ劇場の写真を撮っていたら、後方から来たバスに、クラクションを鳴らされてしまいました。
真実の口(Bocca della Verità)が入り口にある教会(写真左奥)が見えてきたところで、わたしはすでに訪ねたことがあり、また、余裕を持ってバスターミナルに到着するには、そろそろ地下鉄駅に向かわなければならなかったので、二人にあいさつして、駅に向かいました。
短い間でしたが、久しぶりに会うことができて、そして、もう17年も経ったのに、まだ先生と慕って会いたいと思ってくれていたみなみさんの気持ちも、とてもうれしかったです。日本からのおみやげもたくさんいただきました。ありがとうございました。
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Incontro a Roma dopo 17 anni con una mia ex studentessa giapponese
alla quale ho insegnato nella scuola superiore giapponese dal 2001 al 2002.
Che bello averla rivista :-) 27/3/2019
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今回ポンピのティラミスのお話があったので懐かしく思い出しました。もう十年ばかり前、本場のティラミスを食べようと地下鉄で、レディローマに、当時あったポンピのお店に行きました。そこでは、ソファに座ってゆっくりと食べられたのはよかったのですが、肝心のティラミスは私には余りにも甘すぎて、そして量が多くて食べきれませんでした。なおこさんが言われるように、店の人の愛想は悪かったし、エスプレッソとセットで頼んだ料金に席料が入って結構な代金を払った覚えがあります。その時もローマ一美味しいという評判を聞いていましたが、これが?というガッカリ感満載でした。期待が大きかったのがいけなかったのでしょうし、多分に個人の好みがあるので、元の生徒さんが美味しいと感じられたのなら、ほんとに良かったですね。私が行ったお店はもうとっくに閉店してしまい、今はなおこさんが行かれたテイクアウトのお店だけだと聞いていますが、まだこのお店の評判はいいのはいいのですね。それを聞くと、私の方の方には合わなかったけれど、やっぱり老舗店なんだなと思いました。
それにしても17年も経っているのに、こうして訪ねて下さる生徒さん、なおこさんの人徳ですね。
開店当時はおいしくサービスがいいのに、人気が出始めると、味もサービスも質が落ちてしまう残念な店というのは、ウンブリアにもあります。義母や夫、友人が作るティラミスやデザートがおいしいので、わたしは評価が辛いのかもしれませんが、わたしが今回食べたイチゴのティラミスは、月並みだという印象を受けました。夫や友人は、サヴォイアルディをたっぷりのイチゴジュースにつけ、マスカルポーネも、一部は合わせることもあって、イチゴの風味と味がたっぷりのとてもおいしいイチゴのティラミスを作るのです。サービスも、レジで列に並んでから、ティラミスが並ぶショーケースの前に並ぶのですが、わたしたちがまだレジ前に並んでいて、ショーケースには他にも店員が二人いるのに、女性店員が、わたしたちを待たせて、何も言わずにレジから立ち去ったり、無愛想に何も言わず、若い青年の店員も、わたしが「ありがとう」と言っても答えもせずに、仏頂面でティラミスを渡すなど、非常に感じが悪かったです。
普段夫と歩くときはそんなことないのですが、今回日本から来た二人と町を歩くと、あちこちで愛想いい呼び込みの人が、「ありがとう」、「ちょっとまって」と、知らん限りの日本語を駆使して、語りかけていて、そんなことも楽しかったのですが、それとまったく対照的でした。
2002年3月、わたしは34歳、高2を修了したみなみさんたちは17歳でした。あれから17年経って、その皆が今はあのときのわたしともう同じ年齢、34歳なのだと、17、34という数の奇遇とも言える巡り合わせの不思議も思いました。みなみさんはクラスの中でも、長い間、数年前まで、手書きの手紙や写真を時々送ってくれていました。ありがたいことです。