2019年 04月 29日
イタリアも祝日多い季節です バスの便減少・店の休みに注意
4月下旬から5月初めにかけてのこの時期は、イタリアでも、4月25日のイタリア解放記念日（Anniversario della Liberazione d'Italia）と5月1日の労働の日（Festa del Lavoro）が国民の祝日になっています。日本と違って、イタリアには振替休日はないのですが、ふだんから土曜は休みという職場が多く、また、今年のように、4月25日の祝日の翌々日に土日が来るといった場合には、職場自体が休業となって、全員に強制的に有給休暇を取らせるという場合もあれば、働く人が自主的に有給休暇を取って、少ない日数の有給休暇で長い旅行を楽しむ場合もあります。幸いイタリアでは、有給休暇は年内に消費しないと職場から圧力がかかるそうで、おかげで皆が、労働者の権利である有給休暇を、職場での仕事や、他の人が休暇を取る時期などを考慮しながら、きちんと取ることができるようになっています。
というわけで、例年イタリアでも、4月25日から5月1日までの期間に、旅行に出かける人が多いのですが、今年は復活祭（Pasqua）が、4月21日日曜日と、例年に比べて遅く、上述の休みの期間に近いために、例年に比べて、さらに長い休暇を楽しむことが可能となっています。イタリアの学校では、学年度が春ではなく夏に終わるため、日本の学校と違って、新学期を迎えるまでの春休みはないのですが、その代わり、復活祭前後は、州によって日数や日にちが若干異なるものの、約１週間の復活祭休み（Vacanze di Pasqua）があります。
問題は、これは復活祭前後だけではなく、年末年始にも言えることなのですが、イタリアでは特に地方の電車やバスについては、平日、通学・通勤の足として利用されている便が多いために、学校の休み中や祝日には、便が少なくなったり、路線が変わってしまったりすることが少なくないことです。冒頭に掲げた表にあるように、現在、Busitalia - Sita Nord社が運行するウンブリアの地方バスも、学校の復活祭休み突入から5月5日までは、学校休みダイヤや、日曜・祝日ダイヤの日が多くなっています。これは、ウンブリアだけに限った話ではありませんので、ゴールデンウィーク中にイタリアを個人旅行で訪ねようという方や、現在イタリア留学中で、学校の休みなどを利用して旅行をしようという方は、ご自分が旅行をされようとする、その日の時刻表を、しっかりとご確認ください。
地方バスの便数や路線が、復活祭からメーデーにかけて、どのように変わるかの一例として、ペルージャ郊外にあるペルジーナのチョコレート工場・博物館行きの現行のバスの時刻表を見てみましょう。写真は、2017年1月に、ペルジーナ歴史博物館を訪ねて、展示されていたバーチ・チョコレートを撮影したものです。
博物館は、現在もバーチ・チョコレートほか、様々なチョコレート商品を生産し続けるペルジーナのチョコレート工場内に併設されています。広大な敷地を有するチョコレート工場は、ペルージャ郊外へと伸びる大きな道路沿いにあり、ペルージャの市内バスが停まるバス停は、この道路沿い、工場のすぐ手前にあり、その名もStabilimento Nestlé、 「ネスレ工場」です。ペルジーナは、現在ネスレの傘下となっているからです。
ネスレ工場に行くペルージャ市内バスの便はいくつかあるのですが、一番便利なのは、ペルージャ中心街のミニメトロ駅、ピンチェット駅のすぐ近くにあるバス停、Via XIV Settembreや、バスターミナルのあるパルティジャーニ広場（Piazza Partigiani）を通り、さらにペルージャの鉄道駅、フォンティヴェッジェ（Fontivegge）を通過して、ペルジーナ工場のあるサン・シスト（San Sisto）に向かうA線（Linea A）のバスではないかと思います。
ご覧のように、学校のある月曜から金曜まで（scolastica da lunedì a venerdì）までは、早朝から深夜まで多くの便が走っています。今日ご紹介する時刻表は、今年6月8日まで有効な時刻表です。ウンブリアでは翌日から学校が夏休みに入るため、大幅な時刻表の変更が予定されているからで、6月になれば、新しい時刻表が出るはずです。
A線は停車する場所があまりにも多いために、すべてのバス停は記載されていないのですが、ネスレ工場を通る他の路線（110、111、118、126）の時刻表を見ると、ネスレ工場のバス停着は、時刻表に記載されているバス停、サン・シスト通り（Viale San Sisto）到着時間の2分後であるようです。
同じA線のバスの便も、日曜・祝日（festivo）ダイヤになると、便数が半分となり、また、順路もわずかながら違っています。
労働者の日で、イタリアでは国民の祝日である5月1日には、「ふつうの日曜・祝日よりもさらに便数の少ない、クリスマス・元旦・5月1日用の」（festivo ridotto Natale-Capodanno-1°Maggio）時刻表が適用されて、便数がさらに減る上に、終着駅がペルージャの鉄道駅フォンティヴェッジェで、ペルジーナのチョコレート工場があるサン・シスト方面には向かいません。
こんなふうに、復活祭前後や4月末から5月初めにかけて、またクリスマス休みの間は、イタリアでは公共の交通機関の時刻表が通常とは異なり、ふだんよりも便数が少なかったり、バスの路線がいつもなら行く場所を通らなかったりする可能性もあります。ですから、こうした時期に公共の交通機関を利用される方は、その交通機関を運営する会社自体のサイトなどで、時刻表や順路を、十分にご確認ください。
現在、ウンブリアの地方公共交通機関を運営する会社、Busitalia - Sita Nord社の、ウンブリア各地のバスやトラジメーノ湖の島行きフェリーの時刻表へのリンク一覧は、次のウェブページにあります。
- Busitalia - Sita Nord - il servizio in Umbria
ペルージャ、アッシジ、スポレートなど、ウンブリア各地の市内バスの時刻表（orario、複数形はorari）については、上記ページ中、Servizi Urbaniという見出しのすぐ下にある「Orari servizi urbani」というリンクをクリックすると、知りたい市内バスの時刻表を見て、ダウンロードもできるリンクの一覧が現れます。
日曜や祝日など、連休の日が続くと、イタリアの各地では、バスの便の数が減るだけではなく、商店街の店やレストラン、バールなどでも、店によっては、通常は営業をしている曜日に、休業となることがあります。また、レストランで外食する人の数も増える傾向があります。旅行中に、ここでぜひ食事をしたい、予約をしたい、買い物をしたいという店がある場合には、あらかじめ電話で予約をしたり、メールで営業しているかどうかを確認したりしておくことをおすすめします。開いているかどうか分からないので、店自身のサイトやFacebookページで確認したのに、記載とは異なり、行ってみたり、電話をかけてみたりすると、実は閉店だったということや、営業時間や閉店の日が違ったということを、残念ながらこの数年、イタリアではわたし自身が、何度も経験しているからです。
冒頭の写真は、2014年4月にアッシジ郊外のサンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会に展示されていた、復活祭を主題とする一連のプレゼーペ作品の一つです。復活祭にも言及しているため、写真は、墓地で天使がイエスの復活を告げている場面を選びました。
＊追記（4月30日）: 今調べてみると、明日、5月1日に、さらに便数が少なくなり順路が変わる路線は、ペルージャの市内バスでは、A線、Ｃ線、Ｒ線の三つのみです。他の路線は、日曜・祝日ダイヤで、すでに平日に比べると便数がかなり減っているのに対し、この三路線は日曜・祝日も、見込み利用者が多いために、多くの便が運行されているためだと思います。
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Foto: Presepe Pasquale alla Porziuncola, Assisi (PG) 20/4/2014
Invece l'articolo parla della diminuzione dei servizi degli autobus e del cambiamento dei percorsi in questo periodo e in particolare di domani (orario festivo ridotto Natale-Capodanno-1°Maggio) di servizi urbani di Busitalia - Sita Nord per richiamare l'attenzione dei possibili viaggiatori.
Ad esempio di solito gli autobus della Linea A passano per la Stazione Perugia Fontivegge e arrivano fino a San Sisto dove c'è la Fabbrica di cioccolato della Perugina ma domani arrivano solo fino a Fontivegge.
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- 復活祭のプレゼーペ / Presepe Pasquale alla Porziuncola, Assisi (20/4/2014)
- ペルジーナ見学チョコ試食、甘い幸せとさぼったつけ / Casa Perugina, Museo Storico Perugina (23/1/2017)
- ペルージャ観光、地図とアクセス / Visitare Perugia (23/4/2014)
Articolo scritto da Naoko Ishii
by milletti_naoko
| 2019-04-29 19:42
| Umbria
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