イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

当たり外れありイタリアで食べる寿司、特にウンブリア

 約15年前、まだペルージャ外国人大学で、講師として日本語・日本文学の授業を担当していた頃の話です。何人もの学生たちから、最近近くにできた日本料理店がとってもおいしいので、よく食べに行くんですよと聞いて、夫と行った当時珍しかったペルージャの日本料理店は、日本で料理人ではなく、特に料理に慣れてもいない人が作ったそこそこの味という感じで、そういう焼き鳥1本が8ユーロという値段に驚いた記憶があります。

 また、中華料理店の厨房が上から見えるアパートに暮らしたことがあるイタリア人の大学の友人から、料理準備における恐ろしいまでの不衛生状況を聞き、海外では日本の職人さんの手になるものでなければ、寿司は食べまいと、そのときに思いました。にも関わらず、その後、結婚式で保証人を務めてくれた友人たちの「おいしいから、よく食べに行くのよ。久しぶりに会っていっしょに食べましょう」との言葉に、ついペルージャのペルジーナのチョコレートやトヨタのディーラーのあるサン・シストという地域の日本・中国料理店で夕食を共にして、夜遅くであまりいい料理や新鮮なものが残っていない中、マグロの巻き寿司を食べてしまったら、寿司飯が乾燥してぱさぱさだった上に、嘔吐下痢症になって、その後数日非常につらい思いをしました。以上、店名を記していないのは、どちらも少なくとも5年以上前の話で、今は事情が変わっている可能性があるからです。

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 そういう経験があって、一度新婚旅行中にエジンバラで、やはり他国の方が握った寿司を食べはしたものの、以後は、パリやローマなど、日本の方が料理する店でなければ、寿司は食べないようにしていたのですが、最近出かけた先、マチェラータやアンコーナで、おいしい寿司を食べる機会があり、つい油断してしまいました。

 昨夕は、ボルセーナからの帰りに、オルヴィエートを通りかかった頃、ちょうどイタリアでは夕食の頃、午後8時前だったので、インターネットでの評価がよく、以前から気になっていた日本料理店で、夕食を食べました。

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 つい油断して食べた寿司は、おいしかったのですが、ギョウザは、ラクイラのネコで食べて喜んでいた夫が、がっかりするようなものでした。

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 野菜のてんぷらは、ラクイラの店に比べれば、日本のてんぷらに近いけれど、やはりまったくの別物で、衣の見かけはもちろん、ズッキーニやカリフラワーなど、中の具がほとんど生に近い感じでした。そうして、ラクイラのネコでは、おいしくはなかったものの、値段がかなり安かった野菜のてんぷらが、こちらでは6ユーロで、だからおいしいだろうと期待したのに、そうではなく、高い食事代だけ払うことになりました。

 しかも、まあこれは、この店のせいだけではないかもしれませんが、今朝は久しぶりに、おなかを壊してしまいました。寿司はおいしかったし、冒頭の写真の握り寿司を一つずつ食べた夫は元気ですので、わたしの体調不良の原因は他にあるかもしれないのですが、夫にも不評だったため、この店に行くのは、これが最初で最後ではないかと思います。

 ウンブリアは、イタリア中部の州の中で、唯一海のない州でもあり、新鮮な魚を確保することが難しいという事情もあり、イタリアで、日本の方の手によらない日本料理を食べると、当たる場合もあれば、はずれもある中、はずれの確率が、ウンブリアでは他に比べて、多いのかもしれません。もちろん、国籍に関わらず、日本料理を上手に作る外国の料理人もいるのは承知の上で、ただ、そういう人がイタリアの日本料理店で働く確率は極めて少ないと思うのです。

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 たまたまわたしの体調や運が悪かったという可能性もあるのですが、店名はニホリで、オルヴィエートの郊外にある店です。夕食後、駐車場に戻ると、どうやら夫の車がパンクしているらしく、タイヤを交換しなければならないというおまけつきでしたが、そのタイヤは駐車した時点で、すでに空気が少ないのが気になっていたと、夫が言っていました。

 夫がタイヤを交換している間、木の間から遠くに見える空の夕焼けがきれいなので、少し歩いて、夕焼けがよりよく見える場所まで見に行って、撮影しました。夏至の昨日は、日の入りが午後8時53分で、ボルセーナ湖では雲に隠れがちだった太陽が、一年で最も長く世を照らす日に、空をきれいに染め上げる様子を見られて、うれしかったです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2019-06-22 23:59 | Gastronomia