イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ボルゲーゼ公園で迷い地下鉄でスリ目撃、ローマ

 昨日、帰りのFlixBusの便は、ローマ・ティブルティーナのバスターミナルを午後5時15分に出発予定で、グーグルマップによると、国立近代美術館(Galleria Nazionale d'Arte Moderna)からは、バスで行けば30分余りで、最も早く着けるとのことでした。

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Galleria Nazionale d'Arte Moderna, Roma 14/7/2019

 バス停がすぐ近くにあればいいのですが、バス停まで11分歩かなければいけないとのことです。グーグルマップで候補に挙がるバスの便は、どういう路線でどのくらいで目的地に行けるかを知るには、いい目安になるのですが、必ずしも現行のバスの時刻表を反映していないことを、ペルージャで何度も利用し、時刻表の出発時刻と照らし合わせて知っています。11分歩くうちに道に迷う可能性があり、また11分で着けたとしても、ローマはどうか知りませんが、ペルージャでは学校の夏休み中や日曜日は、学校のある平日に比べて極端に便数が少なく、行程さえ変わることがあります。

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 グーグルマップによると、地下鉄を乗り換えて行くと、ティブルティーナ駅まで50分以上かかるとのことですが、地下鉄はバスと違って、どこで降りればいいのか分からずに、とまどうことがないという利点もあります。そこで、地下鉄で戻ることにして、ボルゲーゼ公園を通り抜けて、地下鉄のフラミーニオ駅まで歩くことにしました。

 上の地図は、公園で見かけた看板を撮影し、その一部を切り取って、わたしが書き込んだものです。ピンクの丸で囲んだ2箇所のうち、右上方が国立近代博物館、左下が、フラミーニオ駅です。『地球の歩き方 イタリア』の地図を頼りに、地図にある大きな池が見えてから、駅まで一直線に伸びているらしいワシントン通りを探して、それらしい方向へと歩いて行きました。ところが、いくら探しても、目指す通りとは違う通りの名前の表示が目に入るばかりです。もし地球の歩き方の地図の代わりに、上の案内看板の地図を見ていても、わたしはきっと道に迷ったと思います。と言うのは、ワシントン通りは実際にはわたしが歩いていた小道のすぐ左手を通っていたのですが、車やバスがひっきりなしに通る車道で、公園の外を通っているようにさえ見えたからです。

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 充電できるとあてにしていたFlixBusの車内には、昨日は、行きも帰りも充電ができるコンセントがなく、このとき、携帯電話の電池は残りわずかでした。それで、グーグルマップはできるだけ使わないようにしていたのですが、ワシントン通りが見つからず、どちらへ歩いて行っていいのか分からないので、やむなくグーグルマップを使って、ようやくこの広い車道がワシントン通りだと分かりました。通りに出て、観光バスが何台も連なって駐車している傍らを歩くと、地下鉄駅はあと200メートルという表示があったので、ほっとしました。

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 そうして、地下鉄(metropolitana、metro)の駅への入り口を示すMの看板があちこちに立つ広場に出て、この大きく美しい門を見て、驚きました。犬も歩けば棒に当たるではありませんが、ローマは歩けば、こうしてそこかしこで遺跡や芸術的建造物に、ひょいと出くわす町なのだなと、改めて感じました。 先ほどグーグルマップで調べて、この門はポポロ門(Porta del Popolo)で、地下鉄駅への入り口のある広場は、フラミーニア広場(Piazzale Flaminia)であることが分かりました。

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Da Google Maps

 地図の右手に記されている緑の部分は、ボルゲーゼ公園で、地図を見ると、公園を出てすぐのところに、地下鉄のフラミーニオ駅があるのが、よく分かります。

 昨日撮った写真の時刻を見ると、国立近代美術館を出てすぐ撮影した写真は午後3時24分、ポポロ門が見えてきたとき、やや遠くから拡大して撮影した上の写真が午後3時51分とありますから、あちこちで立ち止まって写真を撮ったとは言え、道に迷ったために、グーグルマップが約15分とはじき出していた道のりを、わたしはその倍の約30分かけて歩いたわけです。

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7/5/2016

 帰りの切符もすぐに購入していたので、すぐに乗り場に向かい、テルミニ駅では無事にすぐに乗り換えの地下鉄が来て、バス出発の約1時間前には、バスターミナルに到着することができました。

 さて、バスターミナルに行くために、テルミニ駅で地下鉄B線に乗り換え、座席がないので車両にある手すり近くに立っていたときのことです。開いていた扉から、一人の少女が驚くような勢いで駆け込んできたので、最初は発車が迫っているからかと思っていたのですが、少女は車内で立ち止まることなく、そのまま隣の車両へと、入ってきたのと同じ勢いで走って行きます。「泥棒だ! 捕まえて」という叫び声が、車両の外から聞こえて、それを聞いた隣の車両の人々に行く手を阻まれた少女が、再びわたしたちのいる車両まで駆け戻ってきたとき、体格のいい若い男性が彼女を捕らえて、扉のすぐ外で待っていた人々の元へと連れ出しました。何も盗んでないわと言う彼女の荷物から、男性たちがあれこれと取り出し、ほら盗んでいるではないかと言っているのを聞いているうちに、扉が閉まって地下鉄が発車しました。

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 最近は、イタリア各地でのスリやひったくりなどの犯罪が以前にも増して多いようで、昨年秋には、ローマのフィウミチーノ空港で、レンタカーを借りる手続きをしている最中に、車内の座席に置いていた荷物を、現金やパスポートごと盗まれたという日本の方から、直接お話をうかがうこともありました。ペルージャの親戚宅や知人宅に泥棒が入り、ミジャーナの山のうちの周囲でも盗難が多発して、大したものではないのですが、我が家でも盗まれたものがありました。

 ローマの地下鉄駅の構内、特にテルミニ駅はスリなどの犯罪が多かろうと、今年の3月に、テルミニ駅で再会しようとイタリア人の元教え子に言われて、駅に向かう間も、駅で彼の乗る電車が着くのを待つ間もひどく緊張しました。以前はあまり考えずに、地下鉄構内にある自動販売機で、切符を購入していたのですが、最近は、駅の中で財布を出したり、すきを見せたりするのを避けるために、ペルージャからの高速バスが着くバスターミナルに近い地下鉄のティブルティーナ駅の売店で、往復2枚、あるいはその日必要と考えられる枚数の切符を、あらかじめ購入するようにしています。地下鉄及び鉄道のティブルティーナ駅の構内には、いくつも長距離バスやローマ市内バス・地下鉄の切符を売る売店があります。いつもは、地下鉄駅に向かう途中に見かける店で購入するのですが、昨日は、駅の構内に入る前に、右手に切符を売る店があるのに気づき、場所が変わったのかと思って、そこで購入しました。あとで、地下鉄売り場に行く途中に、他の切符を売る店数軒の前を通ると、夏で観光客や帰省客が多いからか、どの店の前にも列ができていて、入り口の店では並ばずに購入できたので、すぐに買っておいてよかったと思いました。

 盗難防止のため、昨日は、地下鉄駅内ではカメラをリュックの中に入れていたので、この2枚の地下鉄のティブルティーナ駅での写真は、3年前に夫とローマに行ったときに、撮影したものです。

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Roseto comunale di Roma, Roma 7/5/2016

 ちなみに、3年前の5月にローマを訪ねたのは、市立バラ園を訪ねるためで、咲きほこる色とりどりのバラの花が、それはきれいでした。

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29/3/2019

 一方、これは今年3月にローマに出かけたときの、スリ防御策の写真です。トレッキングや巡礼旅行で使うこちらのポシェットに、昨日も紙幣や小銭、パスポート、在外選挙人証、クレジットカードや滞在証を入れて、肩から斜めにかけ、その上から布カバンをかけて、リュックを背負って、ポシェットが外から見えないようにしていました。

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Ambasciata del Giappone in Italia, Roma 14/7/2019

 昨日、日本大使館の投票所では、荷物は椅子の上に置いていいですよと聞き、すべてを大きな広間の隅にある椅子に置いて、すでに投票をしていたもう一人の女性と共に、投票を済ませました。投票のあとで、わたしがまずはポシェット、次に布カバンをかけてと出発の準備をしていたら、それを見ていた大使館の方から、「すばらしい。完璧な盗難対策ですね」と、思いがけずおほめの言葉をいただきました。お上りさんなので、花の都会ローマでは盗みも多かろうと、一人で上京したために、特に用心をして準備したのです。

 この大使館の写真は、残念ながら柱と街灯をつり下げる線が写ってしまっています。左奥に見える扉に、ずっと門衛の方がいたので、柱の写らない場所では、門衛さんから見えるので気が憚られて、撮影できなかったのです。投票所の写真も撮りたかったのですが、カメラを出したとたん、大使館の方が迎えに来てくださったので、撮り損ねました。

 昨日地下鉄で、ひったくりに遭った人が、無事に手元に取り戻すことができたようで、よかったと思うと同時に、何を盗まれることも、犯罪に巻き込まれることもなく、無事にローマから戻ることができて、ほっとしています。犯罪は、ペルージャでも、特に鉄道駅周辺では少なくないと聞いてはいるのですけれども。日本大使館に行くために地下鉄を降りたカストロ・プレトーリオ駅や、美術館へと歩いたボルゲーゼ公園も、そして、国立近代美術館の中も、人はたくさんいたのですが、3月に見かけたスペイン広場ほどの人だかりはなく、他の人とゆったり距離を保って過ごせたので、助かりました。

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Maestosa la Porta del Popolo
,
l'ho vista quando sono finalmente arrivata in Piazzale Flaminia,
dopo aver perso la strada nel Parco della Villa Borghese.
Alla Stazione Termine è entrata nella metropolitana
una ragazza con tanta fretta
che è risultata scippatrice, l'hanno fermata altri passeggeri e l'hanno presa!
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by 3841arischan at 2019-07-16 19:12
なおこさん、ローマは大好きな場所なのですが、行く度に、スリに注意!と添乗員さんに言われて、最新の注意をしながら歩いていますが、幸いなことに今までスリに出会ったことはありませんm(__)m
いや、いたかもしれないけど、気が付いてなかっただけかもしれません^^;
父と2人の自由行動の時は、集団で居るときよりもさらに注意して多額の現金は持ち歩かないようにしてますし、入れる場所も盗まれないところに・・・と!
なので、せっかくの楽しいローマのはずが・・・少し残念と思うこともしばしばです(-_-;)
特に地下鉄に乗る時が一番要注意なのは確かです!
ポポロ広場の門、懐かしいです~ここの近くのホテルでしたから、2日続けてここの近くのサンタ・マリア・デル・ポポロ協会の朝の礼拝に行きました~素晴らしい教会でした♡
この辺りは、父と2人で歩いたので特に懐かしいので嬉しい記事をありがとうございます(^^♪
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-07-17 12:09
この記事を読んで、以前フィレンチェの駅からローマに向かう時、
スリらしき二人連れに遭遇しました。私と夫のすぐ前を歩いていた夫婦に
彼らの気づかぬ方角から2人組が勢いよく走ってきたのです。
その瞬間夫婦は少し前方にあったお店の鞄に気を取られそちらの方に突然
向きを変えたのです。2人組は肩すかしを食ったようで素知らぬ顔で
通り過ぎましたが、危ないところでした。
また以前ミラノへの乗り継ぎでヒースロー空港で出会ったスペイン人の
若い男の子は、「日本からの帰りです。日本は安心してカバンを後ろ
がけにして歩ける安全な国です」と言っていたのが印象的でした。
私も海外に行く時には同じようなポシェットを使っています。
肌身離さずといったところでしょうか。
常に緊張していなければならないのはきついですね。
ローマは興味津々でもう一度行きたいと思う町ですが…。
何事もなく帰宅できてよかったですね。
Commented by milletti_naoko at 2019-07-17 16:52
アリスさん、スリや盗難に遭ったという話をよく聞くので、やはり歩くのは緊張しますよね。何事もなかったようで、本当に何よりです。多額の現金を持ち歩かないことも、防御策としては大切ですよね。わたしも巡礼中などは金銭はあちこちに分散して入れておきました。

なんとこの門の近くのホテルに滞在されたんですね! 門の名前を調べて、ポポロ教会が美しい教会であることも知りました。いつかまた訪ねてみたいです。喜んでくださったと知って、わたしこそうれしいです。ありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2019-07-17 17:00
PochiPochi-2-sさん、PochiPochi-2-sさんたちも、前を歩かれていたご夫婦も、気づかれて無事に盗まれずに済んで何よりです。残念ながら、やはり気を張りつめていることで、防げるということがあるんですね。そう言えば、もう25年近く昔の話ですが、愛媛県立高校に教えに来ていたAETの先生が、その方は大阪弁を巧みに話すアメリカの人だったように覚えているのですが、日本のディスコでズボンの後ろのポケットに入れていた財布をすられたけれど、犯人は日本人ではないと思うと言っていました。日本だから安心という油断があったのでしょうか。

これも30年近く前の話ですが、ダブリンで2週間英語学校に通ったとき、バッグの持ち方が無用心すぎると、前に回して両手で押さえるようになど、スペインやイタリアのクラスメートから注意されたのを思い出しました。ローマに限らず、外国でも首都はやはり住人も観光客も多いので、スリやひったくりが多いのでしょうね。ありがとうございます。無事に戻れてほっとしました。
Commented by tawrajyennu at 2019-07-18 10:30
ローマは歴史的にとても興味のある街ですが、苦い思い出のある街でもあります。
スリが多いとは聞いていたので、大事なものはしっかりと持っていたのですが、地下鉄から降りた後、2つあったエスカレーターの空いているほうへ乗ったのが、悪かった・・・・下から上がってきた、若者3人ほどに夫が囲まれて、あっという間にポケットに入れていた財布を盗られました。あまり入れてなかったのが幸いでしたが、ショックでしたね~何しろローマ最後の日でしたから。
たまたま隣のエスカレーターに非番の警察官ご一家が乗っていて、「今何か盗られたでしょう?私は非番で何も出来ないが、今警察呼んであげるから」と仰って下さいましたが、次の滞在地への時間が迫っていたので、丁寧にお断りしました。
今まで、色々なところへ行っていますが、こんなことは初めての経験でした。
注意していたにも係わらず、空いたエレベータに乗ってしまったことを後悔してます。
せっかく旅行に行っても、常に緊張を強いられるのでは、何のための旅行なのかわかりませんね。
Commented by ささめゆき at 2019-07-19 16:49 x
いつもブログを楽しく読んでいます。何度か旅行でローマ滞在時に未遂ですがスリに遭遇しました。まず地下鉄車両のドア付近で二人組の赤ん坊を抱いた少女にカバンに手を突っ込まれていました。ハッと気づき手首を捕まえたらニヤッと笑ってすぐ車両から降りて行ってしまいました。ドア付近に立つのは特に危険だそうですね。今はカバンのファスナーにカラビナを付けてます。次はバスの停留所で大勢が待っている中、右隣に少女が立っていました。先に乗らせてあげようと何気に一歩下がったら、彼女の手がカバンと体の間から不自然にこちらに突き出している。目が合いそのあとすうっと引っ込み離れて行きました。また道路で写メを撮ってたら女性に「シニョーラ*+=」といきなり話掛けられたので「I don`t speak English」と言ったら離れていきました。カラビナを付けてない小さいファスナーが開けられていました。幸い未遂なのでいつも土産話で済んでます。
Commented by milletti_naoko at 2019-07-23 22:49
タワラジェンヌさんにも、そういう苦い思い出があったんですね。都会や駅近くなど治安の悪いところ、日が暮れてからなど、せっかくの旅行なのに緊張を強いられ、またスリに遭ってしまうと、せっかくの旅行が楽しめませんよね。財布に多額の現金やパスポートや帰りの飛行機の切符など、大切なものがなくて、本当に何よりです。うちの夫も、わたしと二人で日本に行った帰りに、ティブルティーナのバスターミナルのトイレに数分財布の入ったバッグを置き忘れ、すぐに取りに戻ったのに、現金もパスポートも運転免許証も身分証明書も見つからずじまいでした。もうイタリアに帰ったからと、ほっとして油断したのだと思います。
Commented by milletti_naoko at 2019-07-23 23:01
ささめゆきさん、ご愛読とコメントをありがとうございます。十分にご注意をされていて、2度もスリを未然に防がれたとはすばらしい! コメントを拝読して、観光客がスリに対して用心する分だけ、スリの方もいかにすきを作り出すかを計算し、伝承しているのだなと改めて感じました。
by milletti_naoko | 2019-07-15 21:57 | Lazio | Trackback | Comments(8)