イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

おいしく更けるイゼルニアの夜、Osteria O' Pizzaiuolo

 先週のモリーゼ旅行では、まずはウンブリアから近いイゼルニア県の同名の県都、イゼルニアに2泊しました。到着した火曜日に、午後中心街を歩いていたら、すぐに気になったのが、この写真の右手に写っている店、Osteria O' pizzaiuolo Le Segrete Del 700です。

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 名前にも引かれましたし、店の前の掲示から、公に高い評価を得ていることも分かりました。メニューもピザばかりではなく、肉や魚の料理もいろいろあり、値段も安くはないものの、高すぎもしません。インターネットで調べると口コミの評価もよく、おいしいピザが食べられらば夫は満足なので、この店で食べることに決めました。写真は夕食後、店を出たときに撮影したものです。

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 わたしはポルチーニ茸の牛肉のスカロッピーネと網焼きのラディッキオを食べました。ポルチーニ茸がたっぷり入っていて、肉も柔らかく、とてもおいしかったです。

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 辛口サラミのピザを食べた夫も、おいしいと喜んでいました。

 外の看板に、水曜・金曜には海の特別メニューありと書かれていたこともあり、おいしかったからと、翌日、水曜の夕食も、この店で食べることにしました。

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 夕日が山の向こうに沈むのを見送りたいと思いつつも、

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海のメニュー目当ての客が多くて、早く行かないと満席になるかもしれないと、午後8時を過ぎていたので、時々夕日の方をふり返りながら、店に向かいました。

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 魚のメニューが気になっていたわたしですが、この日の日中に旧石器時代博物館を訪ね、ひたすら肉を食べる当時の人々の絵を見て、また、数年前に、血液型別の食事療法をしていたローマの人から、最も古い血液型であるO型の人は、肉をたくさん食べた方がいいと聞いたのを思い出し、また、肉料理もそうなのですが、むやみに値段が高いと、量も多くて食べきれないような気がして、網焼きの子羊肉を注文しました。菜食主義の友人が多いこと、また見聞きする様々な情報から、肉を食べるのは控えようと、ふだんは肉食を週に2、3度に抑えています。それが、博物館で、穀物栽培を始めるまでは、旧石器時代の人々が、肉ばかり食べていたことを知り、そうすると本来、肉というのは人間にとって必要なのだろうかと、ガン予防のためにも肉食は控えた方がいいと思っていたわたしが、そのときはそう感じていたからです。

 つけ合わせの野菜には、農民のサラダという名の、ラディッキオやトウモロコシ、ニンジンやルーコラも入ったサラダを頼みました。

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 このレストランでおもしろいなと思ったのは、海の特別メニューのない日でも、塩漬けの干鱈(baccalà)のメニューがたくあんあることです。店の人に聞くと、山に囲まれたイゼルニアでは、昔は手に入る魚と言えば干鱈だったので、そのためによく食べるのだということでした。

 今日もピザを食べるのは、さすがにやめた方がいいかなと、夫は干鱈の料理を注文しました。子羊の肉もサラダも、干鱈もおいしかったのですが、あまりにも量が多いので、わたしはサラダを半分夫に食べてもらって、何とか食べ終えることができました。

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 初日に食べた窓際の席では、テーブルの上に布のテーブルクロスがかかっていたのに、2日目に食べたピザ窯から近い席では、紙のランチョンマットが敷かれていて、どういうわけか、場所によって違いがありました。

 カウンター前、入り口近くにあるこのテーブルは、石造りの白い井戸か何かの上に、ガラスが置かれているように見えて、おしゃれだなと思いました。

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 この写真は、イゼルニア2日目、そして最後の晩だった水曜に、夕食後に撮ったものです。大聖堂の左手に立つ塔の下をくぐって、しばらくまっすぐ先に進むと、左手にこの店があります。

 2日目の晩は、夫の誕生日で、夕食の前に白ワインで乾杯しました。特にミジャーナの隣人関係で、最近は何かと問題が多いのですが、少しでも夫が心穏やかに過ごせるよう、状況が改善していくこと、元気でいてくれることを願っています。

Osteria O’ Pizzaiuolo
Corso Marcelli, 214 – 86170 Isernia (IS)
Tel. : +39 0865 412776
Email: info@osteriaopizzaiuolo.it
Sito : Osteria O' Pizzaiuolo - HOME

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Bello il centro storico di Isernia di notte
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piatti ottimi e servizi accoglienti
all'Osteria O' Pizzaiuolo Le Segrete Del 700
Isernia (IS) 16-17/7/2019
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ciao66 at 2019-07-25 14:42
旧石器時代の人々が、肉ばかり食べていた、というのは面白いお話ですね。旧石器を持って大きな動物と戦うためにはパワーが必要だったのでしょう。

イタリアの現代人のお肉はとても美味しそう。
昔は熟練職人は有るはずもなく
レストランはもちろん無かったでしょう。

現代人も夏バテ防止にしっかり食べるのも必要ですね!
Commented by milletti_naoko at 2019-07-25 18:32
ciao66さん、わたしは何となく展示のパネルを見ていたのですが、夫があれこれ展示を見ては、こんなにいつも生肉ばかり、しかもたくさん食べていたのかと、驚いて何度も言っていたので、そう言えば確かにと、意識して展示を見るようになりました。パネルの絵がそういう場面を強調していたのかもしれませんが、定住して農作業をするようになるまでは、もっぱら肉を食べていたのでしょうね。木の実や果物を食べても、その痕跡が残りにくいのに対し、動物を狩って肉を食べると、その動物の牙や歯、骨などが居住地近くに残るために、肉食だったと推定されるのかもしれないなとふと思いました。火を使えるようになるまでは、生肉を食べていたのでしょう。

肉料理、おいしかったです♪ そうですね。しっかり食べて、けれども食べすぎずには気をつけて、猛暑を乗り切っていきましょう。
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-07-26 18:46
1982年に初めてヨーロッパに行った時、
フィレンチェでTボーンステーキを食べました。夫と2人で一枚。
あまりの大きさにびっくりしたものでした。
でも、美味しかった!
イタリアやフランスはどこに入っても美味しいのだろうなぁと
その時思いました。イギリスやドイツは「?」のところが多いですが。
ドイツでは友人の旦那さん(ドイツ人)がよく行く田舎のレストランで
食べましたが、予想外に美味しかったです。
それにしても一人分の量が多いですよね‼︎
Commented by milletti_naoko at 2019-07-29 19:01
PochiPochi-2-sさん、フィレンツェでのおいしい思い出をお持ちなのですね! わたしは一度友人たちが食べるのを同じテーブルで見たことがあるのですが、あまりの大きさにびっくりして、わたしや夫は注文したことがありません。イタリアでは肉料理の量がとんでもなく多いことが少なくないので、野菜なども食べたいわたしは、肉を食べるときは、量がそれほど多くなさそうな肉料理を選んで注文しています。

北欧に行くと、特に昔は寒さのために食べられる野菜はジャガイモくらいだったために、また厳しい冬を乗り切るためか、伝統的にジャガイモや肉、脂肪の多い料理が多いという印象が、確かにわたしにもあります。おいしいドイツ料理も、やはり地元の人といっしょに行くと見つかるんですね。よかったですね。
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by milletti_naoko | 2019-07-24 23:07 | Molise | Comments(4)