2019年 08月 02日
スペルト小麦おいしい山の村の市、モンテレオーネ・ディ・スポレート

7月26日から28日にかけて、村の守護聖人の名を冠した大規模な市、サン・フェリーチェの市(Fiera di San Felice)があり、特産品の販売の他にも、様々な催しが企画されていました。悪天候にも関わらず、ペルージャから100km近く離れ、山中にあるために車で1時間半かかるモンテレオーネ・ディ・スポレートまで出かけたのは、

この日の朝、市の催しの一つとして、パンやピザを作る講習会があって、パンもピザも、食べるのも作るのも大好きな夫が、ぜひ講習会に参加したいと言っていたためです。
プログラムには、午前10時半から12時半まで、毎時間パン作り講習が行われるという説明があり、夫は12時半からの講習に参加しようと考えていたのですが、村に電話して聞いて、12時半は11時半からの講習が終わる時間だと分かり、その時点ですでに当日朝10時近くだったので、間に合わないのではないかと焦りながら、モンテレオーネ・ディ・スポレートに向かいました。

途中で道を間違えたためもあり、夫とわたしも参加しますと予約をしていたものの、会場に着いたのは、午後11時45分頃のことでした。ひどく焦って、「間に合わない」と運転する夫に、「こういう会はたいてい時間どおりではなくて、15分くらい遅れて始まることもあるから、大丈夫かも」と言ってはいました。
けれども、10時半に始まる予定だった最初の講習が、始まりが遅かったためにまだ終わらずにいて、しかも終了予定が12時半になるとは、予想をしていなかったので、驚きました。

朝トルコロを急いで食べ、バールにも寄らずにやって来たわたしたちは、そこで、12時半までに、村のバールでゆっくりイタリア風の甘い朝食を取ることにしました。そこで、慌てて駆け上がったばかりの階段を下り、

最初に見つけたバールに入りました。

村の特産品であるスペルト小麦の小麦粉で作ったクロスタータ(crostata di farro con marmellata)があったので、食べてみたら、とてもおいしかったです。コーヒーもバールで飲んで、12時半からのパン作り講習会に参加したのですが、わたしたち自身が参加中は、手が粉だらけだったり、パン生地でべとべとだったりで、写真を撮る余裕がありませんでした。わたしたち自身がこねたパン生地は、発酵させる必要があるからと、持ち帰るためにビニール袋に入れ、そのあと、前日に講師の先生が準備してくれていた生地を使って、一人3種類ずつ、ミニパンを形づくりました。
午後3時半から、同じ講師によるピザ作り講習会があり、わたしたちも参加するよう予約していたため、その開始前に、焼き上がったパンを受け取ることにしました。

パン作りの会場を出ると、雨が降っています。わたしの小さな折り畳み傘の下、夫とともに、また先の「アッペンニーノのライオン」という名のバールに入り、今度は昼食にパニーノを頼みました。ちなみに上の写真のパニーノは、大部分を食べ終えたあとで撮影したため、大きかったパニーノのほんの一部だけが写っています。

モンテレオーネ・ディ・スポレート特産のスペルト小麦粉のパンとチーズで作ったパニーノがとてもおいしかったです。
昼食中も後も、ロベルトさんや店の他の客も交えて、あれこれ話が弾んで、とても楽しく興味深かったです。このとき店内に、上から2枚目の写真で、テーブルの左端でパン生地をこねている女性もいて、ロベルトさんから、この女性が、サン・フェリーチェ市を中心になって企画・運営しているのだと教えてもらいました。

店内に置かれている本や雑誌も、単に売れるものを並べるのではなく、地域の観光や近郊の山の登山などに役立つガイドや本が精選されているのがいいなと思いました。モンテレオーネ・ディ・スポレートは、わたしたちは、後半のスビアーコからモンテカッシーノ修道院までを歩いた聖ベネデット巡礼(Cammino di San Benedetto)の巡礼地でもあるため、その巡礼のシンボルマークも店にありました。

午後3時半からのピザ講習会でも、やはり村特産のスペルト小麦の小麦粉も使って、ピザの生地を作り、わたしたちがこねた生地は、うちに持ち帰るためにビニール袋に入れて、講師の先生が準備していた生地を伸ばして、オーブンで焼きました。
手さばきがいいからと皆にほめられて、夫もまんざらではなさそうでした。

外はカリッとしているのに、中はふっくらしたおいしいピザが焼き上がりました。トマトソースだけで、モッツァレッラチーズがないのは、チーズを載せるには、オーブンの温度が高すぎるという講師の判断によるものです。

講習で作ったミニパンはおいしくて、毎日少しずつ食事の際に食べて楽しんでいます。
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Fiera di San Felice, Monteleone di Spoleto (PG) 28/7/2019
Interessanti i corsi di panificazione e pizzeria con Luca Antonucci,
buoni panini & crostate, bella libreria e accoglienza gentile
al Bar e B&B Il Leone dell'Appennino.
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関連記事へのリンク / Link all'articolo correlato
- モンテッカッシーノ巡礼、聖ベネデットの足跡を追って / Cammino di San Benedetto, Subiaco - Montecassino (12/5/2013)



写真のピザは見るからにふっくらだし、丸いミニパンも美味しそうで、遠路はるばる行った甲斐が有りましたね!
スペルト小麦はだいぶ前のNHKのイタリア語講座で取り上げられて、ジローラモさんと一緒に黄金の小麦畑が登場した記憶が有りますが、さてどうだったか?(もはや記憶は曖昧・・・)
「アッペンニーノのライオン」で食されたパニーノ、パンはもちろんチーズの美味しそうなこと!!
写真の、パンからはみ出るサイズにカットされた厚いチーズがたまりませんね。
そして講習会のピザはチーズがなくても美味しいのが伝わってきます。
※講習に来られてた受講生さん達には物足りなかったかも知れないけれど。

訪ねるのは確か2度目なのですが、山に囲まれて、街並みがとてもすてきな村なんですよ。ペルージャの朝市でも時々ここのスペルト小麦が売られているのを見かけることがあります。
パンやピザの講習会は、セニガッリアのパン祭りなどでも参加したことがあるのですが、講師によって小麦や材料の配分、発酵のさせ方など微妙に違うのが興味深いです。まあなんとご登録を! いつか行ける日が来ますように♪
スペルト小麦の畑と言えば、去年カステッルッチョの高原で、小麦に比べてかなり背が高く、色がベージュに近い畑の傍らを通ったときに、夫が「これはスペルト小麦の畑じゃないかな」と言っていました。確認して、もしそうだったら、また何らかの形で記事にしますね。
確かにチーズがない方が、より生地のおいしさが感じられるような気がします。ピザはモッツォアレッラが具に使われることが多いですが、そう言えば店でも、モッツァレッラなしのピザメニューも、少ないながらあるんですよ。
余談ですが、このピザ作り講習会の同じテーブルに、初めて知り合ったペルージャ在住のご夫妻がいて、「日本の方ですか」と聞かれて何かなと思ったら、なんと息子さんが日本の女性と結婚されて、沖縄に暮らしているのだとのことでした!
こちらこそ、これからもよろしくお願いします♪
ご主人さまは いつも本格的なピザを作っていらっしゃるので
講習会を指導できる立場なのでは ないですか?
でも とても楽しそうな講習会だったようですね。
私もずっと昔
近所にパン作りを習いに行っていました。
パン生地のピザも作りましたよ。
チーズがなくてもOKなのですね。
のんさんもパン作りを習いに行かれたんですね!
スペルト小麦、名前は聞いたことがありますが、この村の名産なのですね。
それを使って作った、パン、何とも美味しそうです。
これらのパンも外側がカリッとして中がふんわりしてそうですね。
ピッツァも外側がカリっとして、中がふっくら・・・・
そんなピッツァを作ってみたいです。
数年前に、田舎に簡単な石釜を作って、時々ピッツァを焼いて楽しんでいるんですよ。
まあ、オタクに石窯があるんですね! おいしいピザをお宅で楽しまれているんですね♪