2019年 08月 14日
子供たちロバに 古代馬車の村の市、モンテレオーネ・ディ・スポレート
7月28日に、ウンブリア州の南の村、スペルト小麦(farro)の特産地であるモンテレオーネ・デル・スポレート(Monteleone del Spoleto)で開催されていた大規模な市、サン・フェリーチェの市(Fiera di San Felice)を訪ねたときは、
パン・ピザ作り講習会に参加したあと、
すぐ近くの会場であったコンサートをのぞいてみました。
わたしたちは最終日にだけ参加し、講習会に間に合うようにと、市の露店をあまり見る余裕もなく会場に駆けつけたのですが、地元の特産品を売る店が、村の通りに並んでいました。先日の記事でも言及したのですが、昼食を食べたロベルトさんのバールで、このサン・フェリーチェの市を中心になって運営する女性と話をすることができ、その人から、この日は悪天候という天気予報が出ていて、朝から風も強かったために、かなりの露店が店を畳んでしまったのだと聞きました。7月26日から28日にかけて開催された市は、他にもガイドつきのトレッキングなどがあり、内容が盛りだくさんで、
その一つである子供たちがロバ乗り体験を楽しめる活動も、幸い見ることができました。
ロバ乗り体験を担当していたのは、ロバとのトレッキングなどを手がけるシビッリーニ山脈、ノルチャのLa Mulattieraで、赤いパーカーを着た男性が、この共同組合の所有者で山岳ガイドのロベルト・カナーリ(Roberto Canali)さんです。昼食を食べたバールでは、このロベルトさんとも話すことができました。イタリア中部地震による被害は、ノルチャでも深刻で、ノルチャやシビッリーニ山脈を訪れる観光客や登山客が、地震前に比べて激減したと、自身の体験を交えて、語ってくれました。
さて、この美しいモンテレオーネ・デル・スポレートの村を、わたしたちは数年前にも、友人たちと訪ねたことがあるのですが、そのとき宿泊した宿の人から、地面を掘っていたら出てきた古代の2頭立て2輪馬車(biga)を売って、その費用を屋根の修復工事にあてたことを聞いていました。その後、カッシャの観光案内所でもらったパンフレットを読んで、その古代の2輪馬車は、紀元前6世紀の非常に貴重なものであり、けれども現在は、アメリカのメトロポリタン美術館の所有となっていることを知りました。
そこで、パン・ピザ作り講習会が終わったあと、夫の希望で、この馬車の複製や歴史的経緯などが展示されている博物館を訪ねました。展示パネルの写真や説明がとても興味深いのですが、イタリア側の返還要求は聞き入れられず、博物館にあるのは複製なのが残念です。
小さい博物館の展示をじっくりと見て、さあ外に出ようと思ったら、どしゃ降りの雨が降っていたため、しばらく夫と雨宿りをして、雨が小やみになってから、急ぎ足で車に戻り、ペルージャへの帰途につきました。
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Attività con gli asini per bambini della Mulattiera,
corso di panificazione & concerto per la Fiera di San Felice.
Nel 1902 gli abitanti di Monteleone trovarono la Biga
della metà del VI secolo a.C. durante lavori di sterro.
Interessante il Museo della Biga, purtroppo però
contiene solo la copia della Biga che è esposta
al Metropolitan Museum of Art di New York dal 1903.
Monteleone di Spoleto (PG) 28/7/2019
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関連記事へのリンク / Link all'articolo correlato
- スペルト小麦おいしい山の村の市、モンテレオーネ・ディ・スポレート / Fiera di San Felice, Monteleone di Spoleto (PG) (28/7/2019)
参照リンク / Riferimenti web
- Facebook - La Mulattiera Trekking ed Ecoturismo
- Monteleone di Spoleto Eventi - Museo della Biga
地面を掘ったら出てくるところがイタリアらしいと思いますし、当時はどんな人が乗っていたものか興味をそそられます。
お祭の講習なので、こんなきちんとした講習会とは思いもよりませんでした!こういうのがあると良いですね~♡
子供さんのロバ乗りのお写真は可愛らしいです♡私は、ギリシャでラバに乗った野を想い出し、ラバに私のような大人が乗るのはちょっと申しわけなく今は思います(笑)
なおこさん達、また、訪ねてみたい街なのだと想像いたします(^-^)
なんか石油を掘り当てたみたいなロマンがあるなぁと思ってたら、今はアメリカに行ってしまってるのですね。
メトロポリタン美術館なら間違った扱いは起こらないでしょうが、やはり本来あるべき所にあってほしいですね。
それにしても何処を切り撮っても絵になる町並み。
素晴らし過ぎてため息がでてしまいます(笑)
つい近年、地下駐車場を作ろうとしたら、古代ローマ時代のモザイクが出てきた町も、ウンブリアにありますし、ミジャーナのうちを改築する際にも、考古学者を呼んで、地面の下に貴重なものがないかどうかを確認してもらわないと作業を進められないように、法律でなっていると聞きました。ミジャーナで考古学者が見つけた昔の陶器らしいものは、学者が当然のようにそのまま持ち去ってしまったと夫が言っていました。
アリスさん、なんとギリシャでラバに乗られたんですね! そう言えば、ギリシャの島を歩いていて、きれいに飾られたロバを見かけたことがあります。
モンテレオーネ・ディ・スポレート、またいつかゆっくりと訪ねられたらと考えています♪
上から5枚目の写真は、冒頭の写真に見える時計の塔の内部、写真で言うと、塔の左手に見える部分の内側を撮影したものです。この階段と時計塔、特に眺めが素晴らしくて、行くたびにいいなと感動します。