イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

清流の峡谷に断崖の教会から、クッコ山 リオ・フレッド峡谷

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 クッコ山(Monte Cucco)の北面の断崖にそびえる庵、聖ジローラモの庵(Eremo di San Giroramo)を訪ねたいと夫が言うので、

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Eremo di San Girolamo al Monte Cucco (656m), Scheggia e Pascelupo (PG) 19/8/2019

クッコ山の北端近くにある村、パッシェルーポ(Pascelupo)まで車で行き、そこから庵を目指して歩いたときのことです。

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 冒頭の写真は、この写真の一部を切り取ったものなのですが、庵がどこにあるかお分かりでしょうか。

 出発地点近くから高みにある庵を見て、標高差は少ないものの、炎天下に山を登り続けるのは大変だなと思いました。ずっと以前に、一度友人たちといっしょに、パッシェルーポから歩いたことがあり、夫もわたしもそのことは覚えていたのですが、そのときにも庵を訪ねたことと、外からしか見られなかったことは、庵への道をかなり歩いてから、思い出しました。

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 庵を目指して、長い坂道を上っていたとき、こちらの道しるべが目に入りました。暑さと上り坂に疲れたわたしを見て、そのとき夫が、「このリオ・フレッド峡谷なら、10分で歩いて行けるみたいだから、庵に行く代わりに、峡谷に行ってみたら」と言ったのですが、電話も通じにくい山中で、知らない場所へと一人森の中を歩くのは危険だろうと、夫と共に庵まで行くことにしました。

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 庵の中には、今回も入ることができなかったのですが、以前は庵の前の鉄柵さえ閉まっていたように、ぼんやりと覚えていますから、それに比べれば、今回は境内を少し歩いて訪ねることはできました。
 
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 1時間弱で到着した庵から、山道を下る途中、夫が先ほどの道案内にあったリオ・フレッド峡谷に行ってみようと言います。10分と書かれているし、川沿いの平坦な道だろうと思って、夫について行くと、ところがトレッキングコースは、急な斜面を登って行きます。

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 緑の木々と苔むす岩の美しい森の中を進んで行くと、前方にそびえる白い断崖が見えてきました。

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 そして、白く険しい岩壁が渓流の両側に迫るリオ・フレッド峡谷(Forra di Rio Freddo)が、突然目の前に現れました。

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 「あと10分」と道しるべにあったリオ・フレッド峡谷がここであることは、右手の岩壁にある掲示で分かりました。掲示にはさらに、「注意、危険」と赤字で大きく書かれ、急激な標高差や滑りやすい岩、水のためにトレッキングコースが危険なものとなる可能性がある上に、岩壁の高いところから石が落ちてくる危険があると記されています。

 掲示を読んだわたしが立ち止まっている間に、けれども夫は、岩間を奥へ奥へと、どんどん歩いて行きます。

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 そこで、わたしも夫の後を追って、時に川に置かれた石の上を歩いて、峡谷の奥へと進んで行きました。この写真は、その途中で後ろをふり返って撮影したものです。

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 前方には断崖の頂が見えます。渓流、リオ・フレッドの右手に、岩壁を登って行く階段があり、夫がその階段の途中から、川の方を見下ろしています。

 夫は何を見ているのだろうと、小石が積み重なる岸辺を歩いて、川に近づくと、

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岩間から滝が流れ落ち、透きとおった水が青く見え、こちらへと流れてくる風景が、とてもきれいです。

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 トレッキングコースの到達地点はここであるはずなのですが、右手には、岩壁を削って造ったであろう階段が上へと伸びていて、夫はこの階段を上り、さらに先へ進もうとしていました。

 石段はひどく急で、左手にははるか下方に岩壁や岩がちな渓流があります。「ぼくが手を貸すから上っておいでよ」と夫は言うのですが、高所恐怖症のわたしは、自分はここで待っているから、この先へは一人で行くようにと、夫に言いました。

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 けれども、どれだけ待たなければいけないか分からないし、どんなにか美しい風景が見られるかもしれないと考え直し、勇気をふりしぼって、石の階段を歩いて上りました。この後さらに、夫について行こうと思ったのですが、細い道に大きな石があり、背負うリュックが重いこともあって、この石を体の均衡を崩さずに越えて行く自信はありません。そこで、万一のことがあっては危険だからと、石段を降りました。

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 しばらくすると、夫が戻ってきました。岩壁がそびえるばかりで、進む道が見つからないと言っていたように覚えています。今登山地図で確認すると、リオ・フレッド峡谷へのトレッキング・コースは、この階段の手前、あるいは、峡谷の入り口の警告が書かれていた掲示があったところまでで、その先へは続いていないようです。

 予定になかった峡谷へと、たまたま歩いて行ってみたおかげで、思いがけずそれは美しい岩間の清流と滝に出会えて、驚きました。そして、感動しました。

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Suggestiva la Forra di Rio Freddo sul Monte Cucco
,
cascata e torrente di acqua limpida e fresca
tra le pareti di roccia massiccia.
Abbiamo trovato per caso il sentiero per la forra,
mentre salivamo verso l'Eremo di San Girolamo,
che purtroppo non è aperto per visite turistiche.
Scheggia e Pascelupo (PG) 19/8/2019
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2019-08-27 23:49 | Umbria