2019年 09月 11日
秋色と見晴らしきれいなチェトーナ山、トスカーナ
なだらかな長い尾根道の南から、トレッキングコースを登っていくと、山頂付近の青い空に、白い雲が広がり、流動感があって、とてもきれいです。
出発地点からしばらくは、森の中を通るのですが、ところどころに、もう秋咲きの野生のシクラメン(ciclamino selvatico)が咲いていました。
森を出て尾根を歩くと、日光を遮るものがないために、地面が乾いているからか、大地に根を下ろしたまま、ドライフラワーになってしまった花が、そこかしこにあります。
頂上を目指して尾根道を歩くと、この自然のドライフラワーの向こうに、裾野が広いアミアータ山(Monte Amiata、1738m)が、しばしば見えました。
カエデ(acero)の紅葉が、もう少しずつ始まっています。
頂上付近では、ウンブリア州のトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)が見えるところが時々あったので、うれしかったです。
猛毒のあるイヌサフラン(イタリア語名 colchico d'autunno、学名 Colchicum autumnale)も、トレッキングコースに数輪咲いていました。花はクロッカスによく似ていますが、クロッカスが春に咲き、緑の細長い葉があるのに対し、イヌサフランは、秋に咲き、白い茎が長く、葉がまったくありません。
山頂には、大きな十字架が立っています。木々の間から、靄に霞んではいましたが、トラジメーノ湖が見えました。
枯れてしまった松の葉が、燃えるように赤くてきれいです。
今日の夕方も、湖畔のいつもの店へ、いつもの友人たちとの食事に出かけました。トラジメーノ湖(Lago Trasimeno)に沈む夕日を、岸辺から見送ったあと、南へと浜を歩くと、ポルヴェーセ島(Isola Polvese)の左手に、チェトーナ山(Monte Cetona)が見えて、うれしかったです。
チェトーナ山の右には、アミアータ山(Monte Amiata)の特徴ある頂上も見えました。チェトーナ山は標高1148m、アミアータ山は標高1738mですから、アミアータ山の方がはるかに高いのですが、トラジメーノ湖からは、チェトーナ山の方が近いために、山の高さがほぼ同じに見えます。
アミアータ山とチェトーナ山は、以前からもしばしば、トラジメーノ湖畔から見えていたのですが、今回チェトーナ山に登ったことで、いっそう親しみを感じるようになりました。
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Foglie rosse di aceri, ciclamini selvatici autunnali,
fiori di colchico e fiori essiccati dal sole con radici nella terra.
I primi colori d'autunno sul sentiero verso la cima del Monte Cetona.
Spesso si vedevano il Monte Amiata e il colle di Radicofani,
a volte anche il Lago Trasimeno dal crinale.
Ieri abbiamo visto dalla riva del Trasimeno al tramonto
il Monte Cetona che ora ci è diventato più familiare.
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秋咲きのシクラメンや自然のドライフラワー、凄く楽しめますね(^-^)
イヌサフラン等もあるのですね!イヌサフランは、行者ニンニクという美味しい野草と間違えられて被害に合った人もいるようです!
気を付けないといけないですね!
でもでも、自然の植物の美しさにはほんと魅了されっぱなしです♡
手前の野花がドライフラワーになってしまって観る方にとっては色彩的に乏しいのかも知れませんが、僕は凄く落ち着いた色調なのが良いと思いました。もし花が鮮やかだったら背景の山の印象が凄く薄いものになっていたと思いました。
京都もいきなり秋の空気に変わってしまい、今は窓からの風が心地よいです。
数日前までは夜もセミが鳴いてましたが、今日はコオロギなど秋虫の合唱に変わってしまいました。
結構な高度なのに耕作しているような景色ですね。それとも森林でしょうか?
イヌサフラン、とても綺麗ですが猛毒があるんですね。
こちらでは見ない花ですが気をつけましょう。
イヌサフラン、日本でも咲いていて、間違えて被害に遭われた方がいるんですね!イタリアでも犬が食べて死んでしまったり、サフランと勘違いして料理して食べて、亡くなった方がいるようです。わたしたちも、数年前にアルプスでミニ野草講座を受けるまで、秋にもクロッカスが咲くのだと思い込んでいたので驚きました。毒と言えば、やはり猛毒のキョウチクトウの花や枝を料理に使って亡くなった人もいるとのことで、食事に使ったりする前に安全かどうかを調べる必要があり、知らなければむやみに使っていけないと、つくづく思います。
野の花のドライフラワー、わたしもきれいだなと思って撮影したんですよ。日の光が当たって、きらきら光るようにさえ見えたときも、しばしばあったのですが、夫がどんどん先に進んで行くし、風で草花が揺れるしで、映すのは大変でした。
そうなんですね。そう言えばペルージャでも、いつの間にか、セミの鳴き声が聞こえなくなっているような。
イヌサフランは、上にいただいたコメントによると日本にもあって毒の被害があったようで、イタリアでは犬が食べて死んでしまったり、サフランと間違えて料理に使って亡くなった人が出たりしていて、猛毒があります。同様に美しいけれど猛毒があるのがキョウチクトウで、気をつけなければと本当に思います。