イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ダ・ヴィンチの文字の謎解きAの中にO、トラジメーノ湖 文通まつり

f0234936_6495333.jpg
f0234936_6341052.jpg
  
 先週金曜日、早めに夕食を済ませて、日が沈んでから、文通まつり2日目のモンテ・デル・ラーゴ(Monte del Lago)を訪ねたときのことです。おいしい魚料理が目当てでまつりに来る人が多いために、この写真を撮ったのが午後8時頃には、通りの人影はまばらで、夕食会場がごった返していました。

 家で食事をしていたわたしたちが、屋台のジェラートを食べて、時計塔と月を見上げたところまでは、先日の記事に書いていたのですが(リンクはこちら)、

f0234936_6425241.jpg
Festival delle Corrispondenze, Monte del Lago, Magione (PG) 6/9/2019

そのあと、前夜コンサート会場があった広場に向かいました。塔に文字が映し出されていて、何かの講演があるようです。塔の右には深い青色のトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)が、左には白い月が見えます。

f0234936_6495333.jpg
Reading teatrale del prof. Massimo Arcangeli , "L’enigma Leonardo.
Giocherellone, visionario, inventore di rebus e anagrammi"

 講演を聞くと、レオナルド・ダ・ヴィンチについて、その人となりを、本人の書いた文章や同時代の人の記述を引用しながら、語っています。興味深かったので、まずは立ったまま、それから椅子に座って、話を聞きました。

f0234936_6553187.jpg

 7時半に始まり、9時過ぎに終わった講演を、わたしたちが聞き始めたのは8時15分頃でした。講演では、意外な事実が語られ、ひどく驚いたのですが、後半しか聞いていないために、全体像がつかめていないので、レオナルド・ダ・ヴィンチの人となりや才能、業績ということからは離れた文字なぞ(rebus)について、お話しします。rebusの定義は「絵や記号を交えて書かれたことばを当てることば遊び」だと、小学館の『伊和中辞典』に書かれています。

 アットマーク、@が中世から使われていた記号であることは、わたしも知っていたのですが、あるとき講演者に、ダ・ヴィンチがアットマークを使ったことがあるかどうかと尋ねる人がいたために、ダ・ヴィンチが自らの手で書いた手稿すべてに目を通すことになったそうです。その結果、小文字aを丸で囲んだアットマークは見つからなかったものの、パリ手稿に、

f0234936_7211471.jpg
Dalla pagina web https://www.leonardodavinci-italy.it/leonardo-da-vinci-rebus-ed-enigmi

大文字のAがOの中に入っている文字なぞ(rebus)があり、専門家である講演者には、そのなぞの答えがすぐに分かったそうです。

 イタリア語の文字なぞなので、イタリア語を知らないと分からないのですが、ご存じの方は、答えを知ったら、なるほどと思われるのではないかと思います。ちなみにパリ手稿中の文字なぞについては、文通まつりの講演では口頭での言及しかありませんでした。そこで今夜、インターネット上から該当部を掲載するオンライン記事を探し出して、引用しました。パリ手稿自体も、このウェブページの最後に記載されたリンクから、ほとんどのページを閲覧することができて、興味深いのですが、手稿Mは、最初の10ページがこのオンラインページからは見られないようで、手稿から直接関連ページを見つけることはできませんでした。答えは記事末に記しますので、イタリア語をご存じの方は、知恵をしぼってみてください。

f0234936_7351659.jpg

 講演後は、岸辺に駐車した車まで戻るために、まずはこの階段を降りました。外灯に照らされた階段に趣があったのですが、階段の上から撮影しようとしたときには、前に人がいたので、階段を降りてから、後ろをふり返って撮りました。

f0234936_7411134.jpg

 月と外灯が館と道を照らしています。

f0234936_7434467.jpg

 月の光の明るさに感嘆しながら、坂を下りました。この日はまだ半月だったのに、写真にはまるで満月のように写っています。

 さて、文字のなぞの解答です。

 「Oの中のA」は、英語だと「A in the O」となるのですが、この英語をイタリア語にすると、「A nell'O」となります。イタリア語でも、「〜の中に」を意味する前置詞はinなのですが、定冠詞と融合すると形が変わってしまい、母音Oの前に来る定冠詞はl'で、inとl'が融合して、nell'となるためです。ちなみに、文字のOは、女性名詞扱いされることもあれば、男性名詞扱いされることもあります。

 というわけで、「A nell'O」から、答えはanello「指輪」となります。この文字なぞの画像を引用したウェブページによると、レオナルド・ダ・ヴィンチは文字なぞを考え出すのが大の得意で、ダヴィンチ作と知られている文字なぞは171もあるそうです。(リンクはこちら

***************************************************************************************************************************
Rebus di Leonardo da Vinci, la lettera A dentro la O.

Potete indovinare una parola indicata da questo rebus?
La risposta in fondo a questo riassunto.
Interessante il reading teatrale del prof. Massimo Arcangeli, linguista, critico e scrittore,
"L’enigma Leonardo. Giocherellone, visionario, inventore di rebus e anagrammi".
Suggestivi il borgo medievale e il Lago Trasimeno illuminati dai lampioni e dalla luna.
@ Festival delle Corrispondenze, Monte del Lago, Magione (PG) 6/9/2019
La risposta del rebus è la parola, 'anello' (A nell'O) :-)
***************************************************************************************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 応援クリックを二ついただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

トラックバックURL : https://cuoreverde.exblog.jp/tb/30784502
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-09-14 12:04
イタリア語は全くわからないので謎解きはできませんが、
興味深いお話ですね。

以前『ダ・ヴィンチ コード』を夢中になって読んだことを
思い出しながらnaokoさんのこの記事を読ませてもらいました。
ルーブルから始まり、イギリスに飛ぶ内容にワクワクし
楽しい本でした。
その後『天使と悪魔』もおもしろく読みました。
ローマに行った時、その本の中に出てきた教会や噴水を訪ねて
歩いたことを懐かしく思い出しました。バチカンやコロッセオの
内部に入るのとはまた違ったおもしろさがありましたよ。
久しぶりに思い出しました。
Commented by 3841arischan at 2019-09-14 13:42
なおこさん、恒例のトラジメ―ノ湖近くのお祭、良いですね~♡
レオナルド・ダ・ヴィンチの文字なぞ、興味深いです♡
映画のダ・ヴィンチコード、思い出します(^_-)-☆
Commented by milletti_naoko at 2019-09-14 23:46
PochiPochi-2-sさん、興味を持って読んでくださって、ありがとうございます。『ダ・ヴィンチ・コード』、皆さんのコメントがきっかけで、イタリアのテレビでつい数か月前か、1年ほど前に映画を見ました。やはり本で読んだ方が、さらに楽しめるのでしょうね。

本がきっかけで、ローマの教会や遺跡をより違った角度、観点から楽しめるというのも、おもしろいですね♪
Commented by milletti_naoko at 2019-09-15 00:14
アリスさん、興味深い催しが毎日いろいろとありました。内容がとても充実しているので、来年からは事前にプログラムをよく見ておいて、じっくりと訪ねたいなと思いました。

ダ・ヴィンチというと、ダ・ヴィンチコードを思い起こす方が、日本には多いんですね!
by milletti_naoko | 2019-09-13 23:43 | Umbria | Trackback | Comments(4)