イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

逃げたウサギと我が物顔ネコ、ペルージャ

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 火曜の夕方、うちの窓の外を見て驚きました。前庭に、あの白いウサギ(coniglio)がいたからです。

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Coniglio & gatta nel nostro giardino, Perugia 17/9/2019

 「うさぎ 追ひし かの山」と始まる『ふるさと』の歌の冒頭で、「おいし」と歌う部分は、四段活用動詞「追ふ」の連用形「追ひ」+過去の助動詞「き」の連体形「し」なので、「野ウサギを追いかけたあの山」という意味であるのに、「ウサギがおいしいあの山」と、勘違いしている人がいると聞いて、おもしろいなと思ったのは、ずいぶん昔の話です。

 あの歌では「ウサギがおいしい」のではなく、「ウサギを追いかけた」のですが、ウンブリア州では、ハトやウサギの肉を食べる慣習があるので、「ウサギがおいしい」と考えている人が大勢います。そこで、二世代住宅の我が家でも、義父母が食用にハトやウサギを飼っていて、日曜の大家族での昼食に、まれにハトやウサギの肉が登場することがあり、わたしも、ウサギの肉は食べられるようになったものの、ハトの肉はどうしても食べる気になれないということは、以前にも何度か記事に書いています。

 今年5月に、その食用の白いウサギが1羽逃げ出して、庭でくつろいだり、走ったりする様子がかわいらしいという記事を書きました。実はその後、かなり長い間自由の身でいたウサギは、畑でレタスが育ち始めると、葉が柔らかいうちに食べてしまうからという理由で、義父に捕らえられ、他のウサギたちといっしょに、元いた狭い檻の中で暮らしていました。わたしは、それを聞いて残念に思い、どうか白ウサギが生き延びますようにと祈っていたのですが、9月に入って、その白いウサギが、またうまく檻から逃げ出したのです。義父によると、檻の上の方にあった小さな穴から逃げ出したのだそうですが、どうかこのまま無事に自由を謳歌してほしいものです。義母も、ウサギを檻に入れるのではなく、ウサギが食べそうな柔らかい葉のある作物の畑を囲ってはと言っていますし、義父は、今ではウサギは、一度捕まって用心しているために、すぐ逃げてしまって捕まらないと言っています。

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 一方、ウサギさんの横の白いテーブルの上にいる灰色のネコは、我が家の向かいの家の飼い猫です。向かいに住むのは、義母の従姉妹の家族で、数年前から我が家に、半ば野良、半ば家猫のネコたちがやって来て、住みつくようになったのは、義母が従姉妹たちから、「ネコが増えすぎたので、もしネコがあなたの家に行ったら、食事の世話をしてやってほしい」と、頼まれたからです。

 数年前から我が家の周囲にいついているネコは、すでに数匹いるのですが、この灰色のネコは、他の二匹と共に、義母の従姉妹宅で、飼い猫として育てられ、屋内でも育ち、毎日従姉妹の家族のうちでもエサを食べているそうであるのに、約1年前から我が家に来るようになりました。向かいに暮らしていた義母の従姉妹二人のうち、一人が亡くなった頃からのことです。最初は、きっと寂しいのだろう、かわいそうにと、皆で灰色ネコに優しく接し、甘えるのが上手な人なつこいネコなので、わたしの個人授業の生徒さんたちなどは、玄関前にいるこのネコをなでてから呼び鈴を鳴らし、わたしがドアを開けるときにも、まだネコをなでていることがよくあります。

 それはいいのですが、問題はこのネコが、もともと長い間我が家にいるネコたちを追いちらし、我が家や義父母宅の窓の前に、陣取るようになったことです。

 うちの庭は広いのだし、来るのはいいのですが、うちに長くいるネコたちを尊重して、仲よくやってほしいものです。ミミも最近、我が家の窓の前に来ることが少なくなり、すっかりやせてしまったので、毎年夏はやせがちではあるのですが、この灰色ネコに意地悪されているのではないかと、心配しています。

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Di nuovo gode la libertà il coniglio bianco

nel nostro giardino scappato dalla gabbia.
Mia suocera e io speriamo che rimanga libera come gatti,
ma mio suocero e mio marito si preoccupano
piuttosto dell'incolumità di insalate nell'orto.
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関連記事へのリンク
- うさぎ遊び猫ポーズ取る初夏の庭 (2019/5/20)
- 葡萄の下うさぎくつろぐ猫のよに (2019/5/30)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by otenbasenior at 2019-09-21 07:06
兎と猫の組み合わせが自然ぽくて良いなと思って拝見していたのですが、この猫さんちょっと困り者ですね。
私はフランスの田舎料理でウサギを食して以来ファンなのですが、ペット同様の兎さんではちょっと難しいですね。
Commented by 3841arischan at 2019-09-21 16:08
なおこさん、ネコ達の立ち位置が微妙に感じます~
隣のお家の飼い猫は、飼い猫だというプライドがあるのかも?
ノラちゃん達を見下しているのかも?
どちらのネコも、仲良くして欲しいものですね~
ミミちゃん、そう言えば、最近、なおこさんの記事でミミちゃんの記事をあまり拝見してないような?
うさぎさん、無事に逃げだして良かったですね~
どうぞ、このまま自由でいられますように・・・
うさぎを食べる習慣がないので、なんだかかわいそうに思います^^;
Commented by hanashigai at 2019-09-21 21:49
運良くパートナーを見つけて繁殖しちゃうと大変そうですから・・・やはりありがたく美味しく食べて・・・って、ウサギにしてみれば「そう簡単に喰われてたまるか」っていうことでしょうし、なかなか手強いウサギの面構えをしてますね(笑)
フランスではウサギを食用にすると知ってましたがイタリアも食べるのですね!しかも家庭で捌いてとは想像してませんでした。
鳩も食べられるのですね?いや、もちろん食べられない生き物のほうが実はまれなのでしょうけど、そこら中にいる日本の鳩を見ても美味しくなさそうで(笑)

従姉妹さんの猫は完全に縄張りにしちゃったようですね。
僕も以前の家では同じようなことがありましたが、意地悪猫は居着かないようにわざと厳しく接していました。
なおこさんのところにいた猫が痩せがちというのも、やがて寒い冬が来るでしょうからちょっと心配ですね。
Commented by nonkonogoro at 2019-09-22 12:05
真っ白なウサちゃん
本当に可愛いですね。(^^)/
元気で生き延びてほしいものです。

ネコちゃんの世界も厳しいようですね。
ネコの間で通じる言葉があるのか
それとも 態度で追い散らすことができるのか~
Commented by milletti_naoko at 2019-09-23 03:32
お転婆シニアさん、庭や畑で過ごす姿がかわいいので、檻に入れてしまうのは、かわいそうです。そうすると、フランスでもウサギを食べるんですね!
Commented by milletti_naoko at 2019-09-23 03:42
アリスさん、半ば野良の他のネコたちが、人間には餌がほしいと近寄りつつも、常に警戒している雰囲気があるのに対し、このネコは、人間に対しては甘え方を心得ているのですが、ネコに対しての態度がどうもなあと困っています。

ミミはたまに来ても、写真を撮ろうとすると嫌がるので、最近はもっぱらなでたり餌をやったりして、カメラは手にせずにいます。ウサギ、今のところは無事で、ほっとしています。
Commented by milletti_naoko at 2019-09-23 04:04
放し飼いさん、今日の義家族での話にせよ、放し飼いさんのコメントにせよ、男性の方が考える対処法が現実的だなあと思いました。義弟は捕獲派、奥さんは自由にいさせてあげよう派です。実はこのウサギ、すでにおなかに赤ちゃんうさぎがいるようなので、確かにそれは5月に寝転がっている写真と比べるとよく分かります。外で産んだら、ネコが食べてしまうのではないかという心配を義父がしていて、何がウサギにとって一番いいのやら。ハトはおそらくはどういう種類でもいいのではなくて、きっと食用のハトというのがいるのではないかと想像します。

以前のお宅で同じようなことがあったんですね! わたしたちも厳しく接するようになったのですが。どうか無事に冬を乗り切れるほど体重が戻りますように。
Commented by milletti_naoko at 2019-09-23 04:17
のんさん、ネコとウサギにとっても、生きるのはなかなか大変だなあと思いつつ、皆が元気で幸せていてくれたらと願っています。よそから来たのに、後から来たのに、どうして他のネコを尊重しないのか、不思議なものです。
by milletti_naoko | 2019-09-20 23:44 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(8)