イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

船で初秋のポルヴェーセ島、トラジメーノ湖

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 先週の金曜日は、夕方、サン・フェリチャーノ(San Feliciano)から船に乗って、ポルヴェーセ島に行きました。

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Traghetto al porto di San Feliciano, Magione (PG) 20/9/2019

 トラジメーノ湖(Lago Trasimeno)に浮かぶ3島のうち、マッジョーレ島(Isola Maggiore)へは年中船が出ているのですが、湖で最も大きいポルヴェーセ島へ行く船の便は、春から初秋にかけてしか運行されません。

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 今年は、運行の最終日が9月29日日曜日なのですが、来週末は友人たちがミジャーナのうちに来るので、夫は取りかかっている改築作業の仕上げに追われ、わたしも今週は、通訳の仕事や日本語の授業で慌ただしいので、時間に余裕があり、天気もよかった先週金曜日に行くことにしたのです。
 
 船が出発するのは、南東の湖畔にあるサン・フェリチャーノの村で、ポルヴェーセ島までは船で10分、料金は大人一人が片道4.20ユーロ、往復6ユーロです。

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 観光客の多い真夏には、港の前の切符販売所で切符を購入するのですが、9月に入って学校が始まり、しかも平日ということで人が少ないので、船に乗ってから、わたしと夫、二人分の往復切符を買いました。

 前に大きく見えるのが、行き先であるポルヴェーセ島(Isola Polvese)で、右手に小さく、湖の北に浮かぶマッジョーレ島(Isola Maggiore)ミノーレ島(Isola Minore)も見えています。

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 後ろをふり返ると、たくさんのユリカモメ(gabbiano comune)が、船の後を追って、飛んでいます。右手奥には、サン・サヴィーノ(San Savino)の町並みが見えています。

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 島に着くと、まずは時計回りに、岸辺に沿って島を1周しました。秋咲きの自生のシクラメン(ciclamino)があちこちにたくさん咲いていて、きれいです。

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 島の南東にある港から半周歩いて、北西の端まで来ると、北風が激しい日だったので、突然強い風が吹き始めました。湖も海のように荒れて、波が立っています。ここまで来ると、マッジョーレ島(Isola Maggiore)ミノーレ島(Isola Minore)が、大きく見えます。

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 石の浜で、夫と二人、足を湖の水に浸していると、無数のムクドリ(storno)が、大きな音を立てて、一斉に飛び回っています。

 島の周囲を一周してから、夕日が見える西の高みへと、坂道を登りました。

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 沈む夕日が見える場所から港までは、若干距離があるのに、日の入り時刻の数分後が、最終便の出発時刻、7時20分だったので、夕日が山の端に近くまで見守ってから、急ぎ足で港に向かいました。

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 この日は確か日の入りが7時11分でした。7時15分に港に着くと、東の空が赤らんでいます。

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 地平線の向こうに沈んでも、なお明るい光を放ち続ける太陽を背に、黒いシルエットが見えるポルヴェーセ島と夕焼けを、船から、名残を惜しみつつ眺めました。帰りもやはり、たくさんのカモメが、船の後を追って、飛んでいました。

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 夕焼けの空と湖があまりにもきれいなので、船を降りて、駐車場まで歩く途中に、何度も立ち止まっては、ふり返って写真を撮りました。このあと、地平線近くの空が、驚くほど赤くなり、きれいだと感嘆しながら、夫と二人、車から眺めました。

 以前に比べて、島の整備が行われず、10年前はあれほど美しかったキョウチクトウとイトスギの並木道に、倒れた木や剪定されずに茂り過ぎた木が目立つなど、荒れてしまっているという印象を受けるところが、少なくなかったのですが、船の便があるうちに、ポルヴェーセ島を訪ね、美しい夕焼けも見ることができて、うれしかったです。

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Colore magico al Lago Trasimeno al tramonto.

Siamo tornati dall'ultima gita all'Isola Polvese del 2019.
I gabbiani volano allegramente dietro il traghetto,
all'isola moltitudine di storni tra alberi e nel cielo.
Alle sponde nord-orientali la tramontana e le onde,
lungo il sentiero tanti ciclamini autunnali.
San Feliciano - Isola Polvese 20/9/2019
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by 3841arischan at 2019-09-24 10:29
なおこさん、今季最後のまポルヴェーゼ島の訪問は、素晴らしいお天気でしたね(^-^)
ゆりかもめさん、上手く撮れていてかわいらしいです♡
島の位置、地図をのせてくれたので、良く解り、嬉しいです(^^♪
いつのひか訪問してみたい♡そんな気持ちに成るお写真です(*^_^*)
自生のシクラメン、秋咲きもこんなに群生しているのですね綺麗です♡
水辺の様子が秋っぽくてそれも素敵です~♫
夕日がとても綺麗で、午後7時、日本はもう今の時期は暗くなる時間です、違いを感じました☆
素晴らしいお写真、ありがとうございます(^^♪
Commented by hanashigai at 2019-09-24 14:35
以前に観光の島とお聞きしてたのですが、それでも期間限定でしか船が無いのは驚きでした!
湖とは言え船で島に訪れるのは旅情を感じられて良いですよね♪
最後の2カット、船尾から撮った島のシルエットと空の色、湖の色が美しいです。
そして穏やかな静かな時間をとじこめた船行場の桟橋とマジックアワーのグラデーションも、まるで波音が穏やかに聴こえてくるようで素敵です。
Commented by milletti_naoko at 2019-09-24 18:46
アリスさん、今週は天気が崩れるという予報もあり、予定も立て込んでいたので、先週行ってきました。天気と夕焼けに恵まれて、うれしかったです。シクラメンが群れになって咲いているところが、あちこちにありました。

イタリアでは、真夏には午後9時でも明るかったのに、7時過ぎには日が沈んでしまうので、それでも日が短くなったと感じるのですが、日本ではなんと午後7時には暗くなってしまうんですね! 冬時間になると、こちらでもかなり早くから暗くなってしまうので、それまではまだ明るい夕べを楽しめそうです。こちらこそ、うれしい温かいコメントをありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2019-09-24 18:50
放し飼いさん、島の宿は年中経営されていて、そのお客がいたりする場合の迎えや、環境の点検をしに毎日担当の人が訪れたりするための船は出るようですが、日に何度も湖に行く便がある船は、春から初秋までしかないんです。オリーブの木がたくさんあるので、数年前にはそのオリーブを収穫しに行こうという催しもあったのですが、そのときだけだったようです。

北風の強い金曜と晴れて風がなく人が多い土曜と、どちらにしようと考えて、金曜に行ったのですが、寒いものの北風が雲を吹き飛ばし、美しい湖の夕焼けが見られて、うれしかったです♪
by milletti_naoko | 2019-09-23 23:57 | Umbria | Comments(4)