イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

夜明かりと月に美しスポレート

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 リエーティの聖なる渓谷で、水路や湖の傍らを通るトレッキングコースを歩いたわたしたちは、歩く途中で日が沈んだものの、幸い、暗くなる前に、出発地点に戻ることができました。

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 駐車場で、登山靴を履きかえていたとき、思いがけず、たそがれの空に白い月が昇るのが見えて、うれしかったです。先月登頂したテルミニッロ山(Monte Terminillo、2216m)の右上に、月が昇り、写真の奥、左手の山の斜面に、ポッジョ・ブストーネ(Poggio Bustone)の町並みが見えています。ポッジョ・ブストーネは、アッシジの聖フランチェスコゆかりの洞窟や教会、修道院がある巡礼地で、夫が大好きな歌手、ルーチョ・バッティスティの生地でもあります。

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 うちに帰ってからでは遅くなるからと、スポレート(Spoleto)に寄って、中心街で夕食を食べることにしました。聖なる渓谷で歩き疲れたわたしたちは、丘の高みにある店に行くのに、エスカレーターを利用することにしました。次のエスカレーターへと向かっていると、正面にアルボルノス城塞(Rocca Albornoziana)が見え、その左には月が白く輝いています。

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 エスカレーター出口から、まずはスポレートの大聖堂(Duomo di Spoleto)を目指しました。照明に照らされた大聖堂の向こうに、アルボルノス城塞が見えています。

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 グッビオからスポレートに舞台が移ったドラマの『ドン・マッテーオ』で、しばしば登場する大聖堂前の広場や階段を通って、目指すレストランに向かいます。ひどく寒いためか、夕食時だからか、人がひどく少ないことに、夫が驚いていました。

 ようやく着いた店では、客が少なかったのに、わたしたちの注文が忘れられて、3、40分待たなければならかった上に、料理もいまひとつだったので、夕食や店の写真は割愛します。

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 エスカレーターの出口からレストランまで、もっと他に近道があったのではないかと思い、帰りはどの道を通るといいかを教えてもらおうと、夕食のあと、会計時に店の人に尋ねると、なんとエスカレーターが午後8時に閉まってしまうことが分かりました。

 そこで、歩いて坂道を下り、駐車場へと向かいました。夜空に時々見える月や

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街灯に照らされた町並みがきれいです。

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 店の人に言われたとおりに歩いて、ひどく遠回りをしてしまったような気がしたのですが、おかげで、こんなふうに月と城塞、大聖堂の鐘楼が見えるところを、通ることができました。

 ようやく車に戻ったのは、午後10時頃で、ペルージャのうちには、午後11時ごろに到着しました。実は、この日は、聖なる渓谷で、水路沿いのトレッキングに出発する際に、それまでの間に、どこかに登山用ストックを置き忘れてしまったことに気づき、見つからずじまいだったのですが、そのことについても、また改めて記事を書くつもりでいます。

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Brilla la luna sopra il centro storico di Spoleto.

Poiché abbiamo camminato già molto nella Valle Santa,
a Spoleto siamo saliti con le scale mobili
che purtroppo si chiudono alle venti.
Così siamo dovuti scendere a piedi,
ma belle la luna e il centro di Spoleto di notte.
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 夕空に月うつくしいテルミニッロ山 / Valle Santa, Monte Terminillo & Luna bianca (12/10/2019)
- 聖なる渓谷を訪ねて/ Valle Santa Reatina (16/2/2013)
- ルールーチョ・バッティスティとポッジョ・ブストーネ / Lucio Battisti & Poggio Bustone (5/3/2013)
- イタリア風レトロ情熱ミュージカル 映画『Un'avventura』はバッティスタの名歌に乗って / Film, "Un'avventura" (20/2/2019)
- スポレート大冒険1 / Passeggiata a Spoleto (15/4/2012)
- ドン・マッテーオ、グッビオからスポレートへ / Don Matteo da Gubbio a Spoleto (9/1/2014)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ciao66 at 2019-10-17 08:21
月夜のお散歩も素敵ですね♪遠回りしても良かったというお話で、昔々の懐かしい歌を思い出しました。
「月がとっても青いから遠回りして帰ろ」・・・月夜にすずかけの並木路を歩く、という歌です。
 最後の写真は月の輝く夜空と城塞、大聖堂の鐘楼の大きな空間を感じます♪
Commented by 3841arischan at 2019-10-17 10:24
なおこさん、渓谷歩きの後の、スポレ―トでのお食事、ご主人様のお気遣いが嬉しいですね~♡
お家に帰ってからでは、大変だし、遅くなるし・・・
スポレ―トの街中、夜の雰囲気が素敵です☆
ツアーでは、余程、旧市街に宿泊して自由行動の時じゃないとこのように静まりかえった街中を散策する機会はあまりないと思います。
お月さまがお山の上に上って、麓の街の夕景も綺麗なお写真ですね♡
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-10-17 21:44
こんばんは。
最後の写真美しいですね♪

> 丘の高みにある店に行くのに、
> エスカレーターを利用することにしました。
イタリアではよくあることなのでしょうか?
以前スイスのサンモリッツで街中にある長いエスカレーターを
見かけました。湖畔に沿った道路ともう一段高いところにある道路を
つなぐエスカレーターでした。時間がかなり節約されるし、疲れない(?)。
スペインのトレドでも見かけました。丘の上に街までエスカレーターが
設置されていて楽チンでした。

最後のお食事も良かったら最高でしたのにね。
まあ、そんなこともありかもね。
Commented by hanashigai at 2019-10-18 18:25
忘れられて、しかもイマイチだった料理のことはおいといて・・・近道を聞いたのに結果的に遠回りになってしまったけど、素晴らしい町風景と月夜に出会えたのですね♪
僕は仕事でもプライベートでも何処かに出掛けたとき、一旦落ち着いて座ったりした時は、その場を離れる際には、数歩離れてから必ず振り返って忘れ物の再確認するようにしてます。
もともと忘れ物はほぼ無いのですが、それは幼い頃に従姉妹家族が東京に遊びに来てくれた時のエピソードからです。
皆で遊園地に行って、その時に従姉妹が遊園地で買ってもらった可愛いショルダーバッグを噴水の前のベンチに忘れて来てしまって、酷く悲しんでる姿を見た時に「あの時に僕が振り返って見ておけば・・・」と思ったのです。
それからの習慣になりました(笑)
Commented by milletti_naoko at 2019-10-19 04:11
ciao66さん、その歌、わたしもうろ覚えですが、親が効いているのを知っているので、なんだか懐かしいです。すずかけの並木道を歩くという内容だったんですね。

そうですね。大聖堂が築かれた中世、中心街に円形劇場が造られた古代ローマ時代、さらに遡って古代ウンブリア人の時代から、そしてその前から、月はずっとこの町を、そして地球を照らしていたのだと思うと、感慨深いです。
Commented by milletti_naoko at 2019-10-19 04:32
アリスさん、夜のスポレート、中心街も坂を降りれば人通りの多いところはあったのですが、この日の晩は、重ねたセーターの上にウルトラライトダウンを着ても寒いほどだったので、人がひどく少なかったのかもしれません。その少ない人が通り過ぎるのを待って撮影したということもありますが、夜明かりの町の雰囲気もいいなと、わたしも思いました♪

温かいコメントをありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2019-10-19 04:48
PochiPochi-2-sさん、最後の写真の辺りを歩かなければ、城塞の向こうの山の上に見える輝く十字架は見えなかったと思います。遠回りは辛かったのですが、おかげで思いがけず美しい風景を見ることができました。

イタリアではペルージャ、スポレートなど丘の上に建てられた町が多く、高みにある中心街には住民以外は車で乗り入れられないこともあって、長く急な坂を登るのは大変な上に、道もまっすぐではなく入り込んでいるため、エスカレーターやエレベーターが使われるのだと思います。どこでもというわけではありませんが、比較的住民が多く、進入規制のあるそういう町で、特に標高差がある場合には、エスカレーターがある町が、ウンブリアでも他にあって、たとえばアッシジやトーディ、ナルニにもあります。トスカーナではシエナにも。

食事は残念でしたが、町を歩きながら月や町並みも楽しめて、うれしかったです。
Commented by milletti_naoko at 2019-10-19 05:00
放し飼いさん、すでに歩き疲れていたので、遠回りは大変でしたが、思いがけずすばらしい眺めが見えて、特に最後の写真ではあることに気づかずにいた山の上の十字架まできれいに見えて、うれしかったです。

その場を離れる際にきちんと忘れ物を確認するとは、すばらしいですね。最近なくし物や忘れ物がひどく多いので、わたしも放し飼いさんと同じように習慣をつけなくては。一番大きな忘れ物はやはり、2006年のポルトガル旅行中に、夫とケンカしてお城の近くのベンチに置き忘れ、すぐに戻ったのに2度と見つからなかった日本製のカメラでしょう。あのとき放し飼いさん同様に決意と習慣ができていれば、いろいろなくさずにすんだのですが、せめてこれから気をつけます。
by milletti_naoko | 2019-10-17 07:01 | Umbria | Trackback | Comments(8)