イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

女が見る女〜女性写真展にわたしも俳句で参加、イタリア トラジメーノ湖

 「暴力を憎み、女性をさまざまな角度からとらえて、その優しさや美しさ、社会において占める中心的役割に光を当てよう」と、まもなくトラジメーノ湖畔の博物館で開催される女性写真家の写真展、Donna vede Donnaに、わたしも俳句で参加しています。

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 複数の女性写真家たちが、それぞれに主題を決めて、女性を撮影した5枚の写真に、やはり複数の女性が詩を添えるという展覧会で、詩を創作したのは、イタリア人女性、ロシア人女性、そしてわたしです。

 依頼されたときから、日本人のわたしは、「俳句を作ってイタリア語訳を添えてほしい」と聞いていました。

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San Feliciano, Magione (PG) 20/9/2019

 最初の展覧会場となり、またスポンサーに関連法人が多いため、写真にはトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)もしばしば登場しています。自然が豊かで、多くの動植物を育むトラジメーノ湖には、女性に通ずるものもまた多くあります。

 イタリア語の題名、Donna vede donnaは、直訳すると「女(donna)が女を見る」なのですが、題名の両端にdonna(女)という言葉を置いた原題の語順を尊重して、記事の題名は「女が見る女」としてみました。

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 そうです。イタリア語で女性を意味するdonnaという言葉には、日本語の「おんな」が隠れているのです。(記事はこちら

 日本では高校で国語を教えていたので、授業で俳句を扱うことはたびたびあり、またイタリアでも、ペルージャ外国人大学で日本語・日本文学の授業を教えていたとき、そして、ダンテ・アリギエーリ協会のペルージャ支部から日本文学について講演をしてほしいと頼まれたときに、俳句を紹介したことはあります。

 中学2年に百人一首にはまって古典の世界に魅かれ、日本では高校教師となって国語を教え、社会人になってから競技かるたに熱中して段も取ったわたしは、ブログの題名を考えるときでも、響きの心地よさに、つい五七五の題にしてしまうことも少なくないのですが、俳句そのものを、わたし自身が最後に作ったのは、自分が高校生に通っていた頃の国語の授業ですから、はるかなる昔のことです。それでも、女性が女性を撮影し、それに女性が詩を添えるという展覧会の趣旨に、その背景に大好きなトラジメーノ湖があることからも、心から賛同し、また、常々日本の言葉や文化を多くの人に知ってほしいという思いがあるので、女性写真家の美しい写真を見て、また二人が添えた題名や参考資料を読み込んで、自分なりに懸命に、俳句を詠んでみました。写真を引き立てるため、その心を歌うための俳句なので、一人の写真家の写真については、季節を超えた内容なので、無季題になってしまっています。一方、もう一人の写真家の写真については、季節を示すものがなさそうな写真についても、季語を通して、季節感も詠みこんであります。

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 添えたイタリア語は、単なる日本語の直訳ではなく、イタリア語の詩として、短いながら何らかのリズムがあり、内容のあるものとなるように、自分なりに工夫しました。

 写真展、Donna vede donnaは、11月10日から12月29日まで、トラジメーノ湖畔の村、サン・フェリチャーノ(San Feliciano)にある漁業・トラジメーノ湖博物館(Museo della Pesca e del Lago Trasimeno)で開催され、11月10日日曜日の午後4時半から、会場で開会式が行われます。自然が豊かで夕焼けが美しいサン・フェリチャーノにお越しになる方がいらしたら、ぜひ足を運んで見て下さい。

Donna vede Donna
Mostra collettiva fotografica corredata da versi
10 novembre - 29 dicembre 2019
@ Museo della pesca e del Lago Trasimeno
Ideazione e coordinamento del progetto: Marco Pareti e Stefano Fasi
Espongono: Sara Belia, Roberta Costanzi, Elena Kovtunova, Naoko Ishii, Graziella Mallamaci, Antonella Marzano, Lorena Passeri, Rita Peccia, Antonella Piselli, Mariapia Scarpocchi, Marina Sereda, Anastasia Trofimova, Renilda Zajmi.
Inaugurazione ore 16,30 di domenica 10 novembre - ore 16:30

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Donna vede Donna, mostra collettiva fotografica corredata da versi.

Dal 10 novembre a San Feliciano. Partecipo anch'io con i miei haiku.
Nella parola italiana 'donna' si nasconde la parola giapponese 'onna'
che significa donna :-)
女性写真家が写す女性の写真に女性が詩を添えた展覧会。
私も写真家の写真10枚に日本語の俳句 とそのイタリア語訳で参加。
トラジメーノ湖畔の博物館で11月10日から12月29日まで。
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関連記事へのリンク
- イタリア 女性による女性の写真展、参加するわたしの俳句もご紹介 / Donna vede Donna. L'articolo ampliato con le fotografie anche di altre quattro fotografe e i miei haiku (20/11/2019)
- 女性写真展 「女を見る女」 地域・世界へ、ハフポスト日本版に掲載していただきました / Mostra Donna vede Donna su HuffPost Japan (22/11/2019)
- 女性が神であったとき 写真 アントネッラ・ピゼッリ 俳句・伊訳 石井直子 / "Quando le donne erano Dee" fotografie di Antonella Piselli & haiku e traduzione di Naoko Ishii (25/11/2019)
- 母と娘 写真 アントネッラ・マルツァーノ 俳句・伊訳 石井直子 / "Madre e Figlie" fotografie di Antonella Marzano & haiku e traduzione di Naoko Ishii (30/11/2019)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by tabi-to-ryokou at 2019-11-07 14:48
こんにちは
素敵な写真展ですね。
写真だけでも観てみたいのに、なおこさんの俳句まであるなら、増々興味が湧きます。
12月29日までに、ヨーロッパに行くチャンスがありましたら、
トラメジーノ湖博物館に寄れるか検討してみます。
昨年は11月下旬から12月初旬にかけて、ギリシャ(メテオラ)、
ケニア(マサイマラ)、ドイツ(ニュルンベルク)と、旅をしたので、
今年も、12月にヨーロッパとアフリカの旅を実現させたいと思ってますが、
仕事も忙しいので、今年行けるかどうかは微妙な状況です。
でも、気にしないで下さいね、独り言です(^。^)
Commented by ciao66 at 2019-11-07 18:32
写真展に俳句が一緒になるとは素敵なことですね♪
どんな写真にどんな俳句が添えられるのか、
ただの写真展よりも面白い試みですね!
イタリア語の訳文まで付けば3つも楽しめることに。
もし、ネットでも見ることができるようなら見てみたいです。
Commented by milletti_naoko at 2019-11-08 04:51
旅プラスさん、ありがとうございます。興味を持ってくださっただけでもうれしいのに、ぜひ訪ねたいと思ってくださるだなんて。うちの夫もフットワークが軽い方だと思うのですが、旅プラスさんは世界規模で移動距離がとても大きいですね! ドイツはきっと飛行機の経由地だからではないかと拝察しはするのですが。冬は日が短いのですが、夕焼けはとりわけ美しい日が多いです。野鳥の観察ができる自然保護区(Oasi Naturalistica La Valle)もあるのですが、冬は閉まっているようで残念です。ご多忙ですもの、くれぐれも無理はなさらずに。でも、お会いできたらうれしいです。今開館時間を確認すると、12月は残念ながら一般向けには土日しか開いていないそうで、ただし予約すれば開けるとのことなので、クリスマス関係の休日、祝日の25・26日でなければ平日も開けてもらえるかもしれません。日曜に開会式で行くので、博物館の方に尋ねてみますね。
Commented by milletti_naoko at 2019-11-08 04:55
ciao66さん、同じ女性をテーマとして、背景にトラジメーノ湖があっても、わたしが担当した女性写真家二人をとってもかなり違うので、それぞれの女性写真家の作品や詩が、わたしも興味深いです。著作権の問題もある一方、できるだけ多くの方に見てもらえたらという思いもあると思うので、どこまでインターネットに載せることができるか、というところなのですが、一部だけでもご紹介できればと考えています。もちろん、少なくともわたしが担当した写真については、写真家の方たちに許可をもらってということなのですけれども。
by milletti_naoko | 2019-11-07 08:56 | Umbria | Trackback | Comments(4)