イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

秋色の森の緑のハートと古代ギリシャ・エトルリア芸術

 イタリア中部では、11月に入って雨の日が続き、激しい風も吹いたために、今日、トスカーナ州アレッツォ県にあるラヴェルナの森を歩くと、地面が色とりどりの落ち葉に覆われていました。

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Sentiero per La Verna, Chiusi della Verna (AR) 9/11/2019

 そして、雨に濡れて色がより鮮やかに見える落ち葉との対照から、ハートの形をしたツタ、

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セイヨウキヅタ(edera)の緑が、より緑に、

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そして、岩や木々を覆う様子が、かわいらしく見えました。

 ツタに覆われて、命が危ない木を森で見かけることが少なくないために、ツタはどちらかと言うと、困り者という目で見ていたわたしは、最近、ローマやペルージャで考古学博物館を訪ねて、改めてツタの美しさや魅力というものを思いました。

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Museo Nazionale Etrusco di Villa Giulia, Roma 29/10/2019

 ヴィラ・ジュリア国立エトルリア博物館(Museo Nazionale Etrusco di Villa Giulia)で見かけた壺や皿の装飾として、ツタの葉やつるを描いているのを時々見かけたのですが、

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特徴をうまくつかんで描いたツタの絵を見て、そう言えば確かに、ツタの葉はハートのような形をしているなと、初めて気づきました。そして、その絵と模様が美しいので、感嘆しました。

 エトルリア博物館と言っても、埋葬時に墳墓に大切に備えた品の中には、当時珍重されていたという、ギリシャで作られたものも、少なくありません。

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Museo Archeologico Nazionale dell'Umbria 3/11/2019

 たとえば、このウンブリア考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale dell'Umbria)に展示されていた壺も、ウンブリア州にあるエトルリア墳墓からの出土品ですが、ギリシャの職人の手になるものです。

 秋になり冬が近づいて、他の木の葉や草が枯れても、いつまでも緑であり続けるツタに、古代の人々は、美しさ以外にも、死を知らぬ神秘的なものを感じていたのだろうか、そんなことも思いながら、足を止めては写真を撮って、ラヴェルナに向かいました。

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Chiusi della Verna (AR) 9/11/2019

 今日は、キウーシ・デッラ・ラヴェルナから、森の精たちの木彫りの像の近くを通って、ラヴェルナに向かいました。岩山の下を回るコースは、雨が続くと道がぬかるみになり、ペンナ山の頂上を目指すコースは、つい最近歩いたばかりだったからです。

 ブナもカエデも、少しずつ秋から冬へと装いを変えていっています。

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 背の高いカエデの木の、その頂にだけ赤い葉が残っている木も多く、カエデについては、もっぱら地面に落ちた葉の色と形を愛でながら歩きました。

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Foglie di edera, bei cuoricini verdi nel bosco d'autunno
,
dipinte spesso nell'arte etrusca e greca.
Chissà se gli antichi trovassero nell'edera,
oltre alla bellezza della pianta in sé,
potere magico e misterioso che la rende sempre verde
anche in autunno e in inverno.
Foto @Foresti Casentinesi, La Verna & Villa Giulia, Roma
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by 3841arischan at 2019-11-10 09:20
なおこさん、なおこさんのブログで初めて、ツタの紅葉の美しさに気がついたと思う私です~
こちらでは、温暖な気候のため、ツタがまっ赤になることはめったになく、日本でも他の寒い地域ならまっ赤になり美しいことを気がつかせてくれたのです♡
♡の形、ほんと可愛らしい葉ですよね(^-^)
古代エルトリアの器に蔦の模様があしらわれてるのは、古代の人もこの蔦を好んでいたという証拠でしょうね~(^_-)-☆
時代を経ても変わらないものという気がします。
ラヴェルナの森の落ち紅葉が素晴らしい季節になりましたね♡
Commented by milletti_naoko at 2019-11-10 23:28
アリスさん、以前に紅葉をご紹介したツタは、イタリア語ではvite americana「アメリカのツタ」と呼び、学名Parthenocissus quinquefoliaで、今ざっと調べると、日本語名は「アメリカヅタ、バージニアクリーパー」で、北米原産のツタのようです。一方、今回の写真でご紹介したツタ、セイヨウキヅタ、学名Hedera helixは、ウィキペディアによるとヨーロッパや西アジアに自生するツタで、岩壁や古い壁、森に自生するほか、観葉植物としても栽培されているそうです。イタリアでは、写真のように森でもよく見かけるのですが、イタリア中部でわたしが最もよく見かける自生のツタは、写真でご紹介したツタで、年中鮮やかな緑色をしているんですよ。

カエデや栗の木のある辺りの地面が、落ち葉の色に変化があって、とりわけきれいでした♪
Commented by sankoyatsu at 2019-11-11 04:08
確かになおこさんの言う通りだわ~。いつでも青々と茂る葉の生命力の強さの象徴なのでしょうね。。パドヴァの博物館にもエトルリアの赤茶に黒い人物のデザイン皿や壺が何点かあって、はっとするほど美しかったのを思い出しました!
Commented by milletti_naoko at 2019-11-11 18:06
山呼さん、あれこれ調べる暇がなかったのですが、これだけ装飾に、しかも墳墓に備えられる壺や皿の装飾に使われているということは、単に美しいということだけではなく、永遠の命もみていたのではないかという気がしました。パドヴァにも美しいエトルリアの作品があるんですね! ローマの国立エトルリア博物館で、多種多様なみごとな作品を見て、わたしも感嘆しました♪
by milletti_naoko | 2019-11-10 09:09 | Toscana | Trackback | Comments(4)