イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

きよしこのよる歌い 地方色カタカナ練習、ペルージャで日本語授業

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 昨日12月8日から1月6日までが、イタリアで伝統的にクリスマスを祝う期間で、町や教会、家庭でのプレゼーペやクリスマスツリー、イルミネーションなどの飾りつけも、12月8日以降に始めるべきだと、夫は言います。最近は客を引き寄せるためか、11月からクリスマスの飾りつけをするところさえあって、そういう「フライング」のクリスマス飾りを目にするたびに、夫は眉をひそめていました。

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Chiesa Collegiata, Sant'Agata Feltria (RN) 31/12/2010

 夫の今は亡き伯父はカトリック教の司祭でした。家族と共に長い間伯父と暮らし、クリスマスには伯父の教会のプレゼーペ(presepe)、幼子イエス生誕場面を再現する模型づくりを担当していた夫は、飾りつけを早くから行うと、クリスマスを祝う本来の宗教的意義や真摯に祝う姿勢が失われてしまうように感じるようです。

 12月8日を過ぎて、ようやくクリスマスを祝ってもいい時期になったと言っても、旅行や来客を迎える準備もあって慌ただしかったため、まだ屋内にクリスマスツリーやプレゼーペを飾る時間的余裕はありません。けれども、まずは明日の13歳の少年の授業で、『きよしこのよる』を学習して、いっしょに歌うことにしました。

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 週1時間の授業が来週で39時間目となる少年の授業では、ひらがなやカタカナも少しずつ教えながら、教科書『まるごと』を使って学習し、明日には第6課までの内容が終わろうというところなので、文語調のこの歌の言葉は、少年にとっては難解です。けれども、この歌は、イタリア語でも『Astro del Ciel』という題名で知られ、クリスマス前後に教会で歌われることが多いので、少年もメロディーをよく知っているはずです。ひらがなの復習を兼ねて、まずは歌詞を読み、すでに知っている言葉、「よる」、「こ」、「はは」に焦点を当てて、歌の内容を説明し、日本語でクリスマスの歌が歌えるという喜びを、感じてもらえたらと考えています。


 一方、水曜日のN1合格を目指す若者の授業では、「清い」、「救い」、「たまう」といったN1相当の語彙も、しっかり押さえながら、やはりこの歌をいっしょに歌おうと考えています。

 9年前に、イタリアの友人たちとそのまだ幼い子供たちといっしょに新しい年を迎えたとき、もちろん日本語など知らない子供たちと、日本語でいっしょに『きよしこのよる』を歌う練習をして、大人たちの前で披露したら、大人たちがたいそう喜び、また、ほめてもくれたので、子供たちはとても誇らしそうでした。

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Sant'Agata Feltria (RN) 1/1/2011

 と言うわけで、イタリアで日本語を学習する人ばかりではなく、イタリアで暮らしている日本のお子さんでも、また日本語は知らないイタリアのお友達でも、日本語でいっしょにクリスマスの歌を歌おうと言えば、喜んでくれることもあろうかと思います。

 そういうときに参考になればと、上の映像は、ひらがなの歌詞も画像に現れて、歌いやすいように工夫してあります。さらに次の記事では、イタリア語で歌を説明し、歌詞の訳と語注を添えてあります。

- きよしこのよる, “Astro del Ciel” in giapponese (19/12/2012)

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 映像については、イタリア語話者に限らず、ひらがなが読める学習者であれば、学習教材として使えるはずです。日本語を学習していない人が対象の場合は、ローマ字で歌詞を書いて渡してあげると、歌う練習がしやすくなるはずです。2011年元旦に子供たちに歌を教えたときにも、ローマ字に書き直した歌詞を配って渡し、子供たちは、その歌詞を見ながら歌を練習しました。

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 明日の少年の授業では、新しい課に進む前に、カタカナの拗音の復習もする予定です。教科書、『まるごと』の第4課で、「ぼくは…にすんでいます。」と言ったり書いたりしたときに、少年が、ペルージャをカタカナで書くのに苦労していたので、住む町の名は書けるようにしておかなければと、学習プリントで、「ペルージャ」を書いて練習できるようにしました。そうして、チョコレートの写真には、今はネスレに買収され傘下となっているものの、もともと地元の企業であるペルジーナのバーチチョコレートの写真を選びました。

 歌やこうした地方色も取り込んだカタカナ学習を通して、少年がさらに日本語学習を楽しんでくれることを願っています。

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Anche quest'anno, insegnerò e canterò "Kiyoshikonoyoru"
, versione giapponese della canzone, "Astro del Ciel" durante lezione. Come i figli dei nostri amici, allora ancora piccoli, erano molto fieri di averla cantata in giapponese nel capodanno 2011, saranno contenti e orgogliosi anche i miei allievi di giapponese dopo averla imparata e cantata.
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- きよしこのよる, “Astro del Ciel” in giapponese (19/12/2012)
- 歌い演じる元旦の夜 / Capodanno a Sant'Agata Feltria (1/1/2011)
- 『まるごと入門A1』考1、新しい日本語教科書と無料の13言語訳つき日本語基本語彙集 / "Marugoto: Japanese Language and culture Starter A1", manuali innovativi per studiare la lingua giapponese. Molte risorse online gratuiti dagli esercizi ai video, vocabolario di base (26/4/2015)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by mahoroba-diary at 2019-12-10 09:24
なおこさん、おはようございます。
ご主人様の仰るお気持ちに私も賛成です。最近はクリスマスの飾りを11月から始めることがイタリアにおいてもあるのですね。近年、日本でも夏が終わればハロウィン、ハロウィンが終わるとクリスマス、といくらなんでも早すぎると思っています。クリスマスが終わればお正月、その次は雛祭り・・・商業的過ぎますね。クリスマスはお祭りではなく宗教的な厳粛な行事だということを教わる機会が日本においては激減しているように感じています。ドイツはカトリックとプロテスタント両方が混在していますが、イタリアはカトリック国・・・ドイツでは24日にツリーを飾ることが一般的でしたが、イタリアではいつ頃飾るものなのでしょうか。教えていただけたら幸いです。
Commented by u831203 at 2019-12-10 09:51
なるほど 12月8日以降に飾る、とはそういう意味だったのですか
神聖なお祭りが商業主義に毒されていけない 納得です
それであれば日本はなおさらですね 日本の若者の中には
「クリスマスって、サンタクロースの誕生日でしょう」と言う者もいるようです
日本語もみだれていますね マジ、メッチャ、ウザイetc.
イタリアの皆さんに美しい日本語を教えてやってください
 masa
Commented by milletti_naoko at 2019-12-10 18:33
まほろばさん、こんにちは。イタリアでは、12月8日が聖母の無原罪の御やどりの祝日で、この日は、カトリック教会のミサで読む章句が、幼子イエスの誕生に言及したものであり、また、国民の祝日でもあるためか、この日からクリスマスを祝う期間が始まり、クリスマスツリーやプレゼーペを飾るのも、この前後からが多いように思います。ドイツで24日に飾るのは、まほろばさんの先日の記事のコメントにも書いたので、重なるところが多くなってしまうのですが、クリスマスやクリスマスツリーが、そもそもキリスト教以前の異教徒が、冬至を境に日が長くなっていくこと、春や新しい年が来ることを常緑樹を飾って祝っていた慣習を取り込んだものだそうなので、そういう意味では、24日はちょうど冬至のあとでもあり、イブから祝うということと同時に、その太古の風習もどこかで踏まえようという意図があるのかなという気もします。かつての異教徒の祝いの慣習は、日本でやはり常緑樹を用いて、門松などで新年を祝うことにも重なっていて、興味深いです。

数日前のコメントでお話して、まほろばさんが興味を持ってくださった「クリスマスの贈り物の贈り主がイタリアでは以前は地方によって異なっていたのに、近年サンタクロース一辺倒になってきてしまった」ということについては、次の過去記事に詳しく書いてありますので、よろしかったらご覧ください。

贈り主いまむかし
https://cuoreverde.exblog.jp/15369046/
Commented by milletti_naoko at 2019-12-10 22:04
まささん、カトリック教会のミサで読まれる聖書の章句は、12月8日に幼子イエス誕生につながる話が始まり、1月6日には東方の三博士が長旅のあと、幼子イエスとの面会を果たし、一連のクリスマスゆかりの話が終わるようになっていて、やはり12月8日から1月6日が、段階を経てクリスマスを祝っていく期間となっているように思います。

日本でもわたしは、英語学習のためにと通ったプロテスタント教会の英語で聖書を読むクラスで、あるいは幼い頃に札幌で通っていたカトリック教の幼稚園で、キリスト教のクリスマスの祝いに触れたことがあります。日本はキリスト教徒の方は少ないので、どうしてもアメリカから伝わった商業主義色の色濃い、贈り物と食べ物というクリスマスになりやすいのでしょうね。

日本でもイタリアでも、いえ、きっと世界中で、一部の人だけが文字を読んで書くことができ、あるいは公表することができた時代に比べて、皆が時にくだけた話すような言葉で書いた文も公にできる現代では、言葉の乱れもまた規模が大きいように感じています。
Commented by nonkonogoro at 2019-12-12 08:57
イタリアの子供たちが
日本語で 「きよしこの夜」を歌ってくれるのは
とてもうれしいですね。

日本語は ローマ字に変換できるので
イタリアの方には 発音しやすいのでしょうね。
Commented by milletti_naoko at 2019-12-12 19:18
のんさん、日本語で歌うことを子供たちが楽しんでくれて、歌い終えたあとに、皆の拍手にうれしそうだったので、わたしも嬉しかったです。

イタリア語と日本語は、どちらも音節の大半が子音+母音で構成されているので、イタリアの人にとっては、子音ばかりが多い北欧の言語より発音しやすそうです。
Commented at 2019-12-13 06:29
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2019-12-14 05:53
鍵コメントの方へ

ありがとうございます。歌っているのは、そうです。わたしです。日本語学習者のために、歌詞がきっちりと聞き取れて、同時に歌詞のひらがなも読める映像があったらいいなと思い、授業で教えたあとに、生徒たちが自分で歌う手がかりになるようにと、作ってみました。

わたしも、イタリア語で話すときは声がかなり低くなります。やはり言語ごとの音の高さというのがあるのだと思います。20年前にベネチアですてきな思い出ができたのですね。イタリアでは各地にいろいろな聖人に捧げられた地域や町があって、うちの近所で、教区教会がある地区もSanta Luciaと言うんですよ。
by milletti_naoko | 2019-12-10 08:38 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(8)