イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

庵から登れば被災の美しい山

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_922649.jpg
 今日は、コルフィオリートの高原から、山へとしばらく登ったところにある庵から、山を登りました。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_841642.jpg
Eremo S. Bartolomeo di Brogliano, Serravalle del Chienti (MC) 11/1/2020

 夫の車の不調のため、標高の高いカステッルッチョに行くのを断念し、走行中にエンジンが停止してしまった付近で無料高速道路を降りて、トレッキングができそうな場所を探しながら走行していました。たまたま、この庵とその先へのトレッキングコースの案内標示を見かけたので、この庵まで車で登り、駐車場に車を置いて、そこから山を歩くことにしたのです。

 残念ながら、庵は閉まっていました。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_849321.jpg

 まずは、冬枯れの道を登って行きました。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_8502893.jpg
Altopiano di Colfiorito visto dal sentiero verso il Monte Acuto, Foligno (PG)

 幸い、しばらくすると日の当たる場所に出ました。トレッキングコースの左手に、見晴らしがよさそうな丘があったので、夫がコースを逸れて、そちらに向かって登って行きます。

 後についてしばらく登ってから後ろをふり返ると、山に囲まれたコルフィオリートの高原(Altopiano di Colfiorito)が広がっているのが、きれいに見えました。コルフィオリートは、赤いジャガイモ(patata rossa)の名産地として知られています。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_91585.jpg

 このあと、さらに北に向かって歩きました。写真の前方右手にアクート山(Monte Acuto、1300m)、その奥にペンニーノ山(Monte Pennino、1571m)の左手にゆるやかに伸びる斜面が、見えています。出発から2時間歩き、二人とも疲れていた上に、昼食を持ってきていなかったので、この道をさらにしばらく進んでから、元来た道を引き返すことにしました。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_9104571.jpg

 この付近で、夫が尾根の西の端の方まで歩いて行って、双眼鏡で見ていました。夫のやや左手、遠方に霞んで小さく見える台形の山が、ミジャーナのあるテッツィオ山(Monte Tezio、961m)です。

 一方、写真の左端に立つ大木の左側に伸びる枝の奥に、やはり霞んで、台形の形をしたスバージオ山(Monte Subasio1290m)が、手前にある山に隠れて、一部だけですが見えています。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_1022734.jpg

 3枚目の写真では、手前の山の上と後方が雲に覆われているのですが、北風が吹き払ったためか、帰り道には、その雲が晴れて、奥にある高峰が姿を現しました。

 気温はかなり低いものの、雨も雪もまったく降らない日が長く続いているため、わずかではありますが、雪化粧をしています。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_922649.jpg

 すぐにシビッリーニ山脈(Monti Sibillini)だと分かり、夫もわたしもうれしくなりました。2016年のイタリア中部地震では、このシビッリーニ山脈周辺の多くの市町村が被災地となり、今も避難生活を強いられている方が大勢います。

 さらに雲が晴れたおかげで、右端に見える山が、シビッリーニ山脈で最も高いヴェットーレ山(Monte Vettore、2476m)であることも分かりました。夫の車の不調がなければ、今日はカステッルッチョの高原に行く予定で、カステッルッチョからは、このヴェットーレ山の威容が間近に見えるはずだったこともあり、思いがけずヴェットーレ山が見えて、とても嬉しかったです。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_9383349.jpg

 山を下り、コルフィオリートの高原が眼下に広がるようになると、ヴェットーレ山は、手前の山に隠れて、見えなくなってしまいました。

庵から登れば被災の美しい山_f0234936_940418.jpg

 行きにトレッキングコースを外れて、尾根道を歩いたら、途中までは見晴らしがよかったのですが、道が行き止まりになって、木が生い茂る斜面を、枝をかき分けて下らなければならず、大変でした。

 そこで帰りは、ずっとトレッキングコースを通って、庵へと山を下りました。傾きかけた日の光に、木に残るオークの葉が、赤色にもオレンジ色にも見えて、きれいでした。夫の車のエンジンが走行中に止まってしまったときは、初めてではないものの、不安に思ったのですが、思いがけずすばらしい山歩きができて、そうして無事にうちに戻れて、本当によかったです。

******************************************************************************************
Lieti di aver trovato i Monti Sibillini con la neve

dietro altri monti dal sentiero verso il Monte Pennino.
Ieri da un eremo di Serravalle del Chianti
abbiamo camminato per i sentieri verso nord.
A est si distendeva l'Altopiano di Colfiorito,
A ovest brillava la pallude con i raggi di sole.
Infine siamo arrivati davanti al Monte Acuto e al Monte Pennino,
ad ovest si vedevano tra la foschia in lontananza
il Monte Tezio e il Monte Subasio.
Poi al ritorno la tramontana ha spazzato via le nuvole e
a ovest dietro monti sono comparsi i maestosi Sibillini.
******************************************************************************************

関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- イタリア中部地震の爪痕の大きさ、ヴィッソの場合, Visso, gioiello dei Sibillini due anni dopo il terremoto (16/1/2019)
- 美しい高原の村カステッルッチョ、イタリア中部地震2年後の現状 / Castelluccio con la neve, fiorita - due anni dopo il terremoto (24/1/2019)
- 聖ベネデットの生地 ノルチャ、イタリア中部地震2年後の現状 / Norcia, paese natale di San Benedetto due anni dopo il terremoto (25/1/2019)

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ   

ブログテーマ:孫・子供・夫婦で過ごす、日常・ハレの日の家族写真
Commented at 2020-01-15 06:36
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2020-01-15 21:03
鍵コメントの方へ

庵は、周囲に車が一台もなかったのですが、手入れはされているようだったので。きっと修道女さん(入り口に像があったのですが、修道士の可能性も)が、どこかに用事や会合で行かれて留守だったのではないかと思います。思いがけず、すばらしい眺めを楽しみながら歩けて、うれしかったです。

絵、拝見しました。山の下方に平地が広がる背景のある絵のことだろうかと思いながら。
by milletti_naoko | 2020-01-12 09:46 | Umbria | Comments(2)