イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

野も村も花咲き彩るアックワロレート

 ウンブリアでは、まだ朝晩寒い日が続くものの、最近ではしばしば雨が降るようになり、緑も潤い花が咲いて、少しずつ春の訪れが感じられるようになってきました。

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Acqualoreto, Baschi (TR) 6/3/2020

 オークにはまだ枯れ葉が残る一方、花があちこちで咲き始め、もうかなり春が優勢になっています。

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 4年前、2016年2月末にも一度訪ねたことのあるアックワロレート(Acqualoreto)を、久しぶりに訪ねたのは、この村がいいと勧めるサイトを夫が見つけたからです。わたしは、ブログの記事を書いたおかげで、村の名前を覚えていたのですが、夫自身は村の名を忘れていました。

 手前に駐車してある車は、わたしの愛車、トヨタのアイゴなのですが、その下方の木の茂みをよく見ると、

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白いバラの花が咲いていて、

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石垣と道路の間のすき間から、スミレが育って、かわいらしい花を咲かせています。

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 こんなところにも、野の花がたくさん咲いていて、花の生命力と、春がもうすぐそこまで来ていることを感じました。

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 城壁に囲まれた中心街を歩くと、ゼラニウムも、もう外で元気に咲いています。

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 今写真を見返していて気づいたのですが、この木は石の塀を突き破って外へと育って、花を咲かせているように見えます。

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 この石の塔も、あちこちのすき間に、花が咲いて壁を彩っています。

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 中心街から遠くに見えた大きな松の木の方へと歩き始めると、白いアヤメが一輪、下方の緑の間に咲いていました。

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 道端の木の白い花が、青空に映えてきれいです。

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 アックワロレートは、ペルージャよりも南方、トーディからオルヴィエートへと向かう道路沿いにあるコルバーラ湖から、そう遠くない丘の高みにあります。ペルージャよりも暖かいためか、もうタンポポがたくさん咲いています。

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 ピンク色のスモモの花もきれいです。

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 菜の花も、もうつぼみが開き始めています。

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 大きな松の木を通り過ぎて、さらに少し歩いてから来た道をふり返り、村を背景に松を撮影していたら、「家を買いに来たんですか。」と、村の女性に声をかけられました。そういう目的で、この辺りを訪ねる人が少なくないのでしょう。

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 さらに歩くと、またも石の壁の間から育つ元気な植物がありました。夫に聞くと、イタリア語名がombelico di Venereとのことで、直訳すると「ヴィーナスのへそ」でおもしろいのですが、日本語では、学名をカタカナ読みして、ウンベリクス・ルペストリス(Umbilicus rupestris)と呼ぶようです。

 このあとさらに進むと、舗装されていない土の道となり、町を歩くつもりで革靴を履いていたため、しばらく歩いて冒頭の写真の花のところまで歩いてから、中心街へと引き返しました。

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 趣のある町並みや風景、花を楽しみながら散歩することができて、うれしかったです。

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Tanti fiori in campagna e nel centro storico.

Sta arrivando la primavera.
Acqualoreto, Baschi (TR)
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関連記事へのリンク / Link all'articolo correlato
- 花が彩るおとぎの村、アックワロレート / Passeggiata ad Acqualoreto (28/2/2016)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by BBpinevalley at 2020-03-07 10:07
春の散歩道、お花が綺麗ですね〜
石の間から顔を出すスミレの愛らしいこと。
ちまたは暗いニュースばかりで、特にイタリアの感染者数や死亡者数には驚くばかり。
でも、こんな風景を見る限りは、そんなことが嘘のようです。
どうぞお気をつけて。
Commented at 2020-03-07 10:23
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ciao66 at 2020-03-07 17:25
すっかり春の景色ですね♪
椅子の塔の隙間に咲く黄色い花が気に入りました。冒頭の白い花もスミレも菜の花も!のどかな春の花々の咲くイタリアの田園風景を拝見して、ほっと一息ついた感じがします。
Commented by minoru2703 at 2020-03-07 20:30
花のささやきが聞こえてきそうです
なーんちゃって(笑)
Commented by sunandshadows2020 at 2020-03-08 08:43
季節で一番好きなのが春です。
特にイタリアそれもウンブリア近郊の春は楽しめそうですね。
花粉症には悩まされますが。
石の建物から生えてくる植物、ローマのフォーラムの石の壁にケーパーペッパーの花が咲いていたのを見て感激したのを覚えています。あれ以来ケーパーの木を植えたくて。
Commented by milletti_naoko at 2020-03-08 18:58
BBpinevalleyさん、野の花はたくましく、その健気な姿が、いっそうかわいらしくもあります。
イタリアはおそらく日本と同様平均寿命が長く、お年寄りが多く、医療福祉が充実しているがために、例年冬はインフルエンザで体調を崩して亡くされるお年寄りが増え、高齢者の多い我が義家族の親戚にもいる年が、これまでにもありました。表面に数字として出る感染者数や死亡者数が多いのは、そのためだと思います。
ありがとうございます。そちらもどうかお体を大切にお過ごしくださいませ。
Commented by milletti_naoko at 2020-03-08 19:14
鍵コメントの方、はじめまして。スミレやクロッカスなどの野の花は、庭の花に先駆けて咲くように思います。まだまだイタリアは自然が豊かで、野の花があちこちに育っています。

女性の日、おめでとうございます。こちらこそうれしいコメントをありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2020-03-08 19:42
ciao66さん、古い塔の石と石のすき間に、どこかから飛んできた種が育って、こんなに花が咲くなんてと驚きました。やはり暖冬だからか、予想したよりずっとたくさんの花が咲いていました。日も少しずつ長くなり、春はもうすぐそこです。
Commented by milletti_naoko at 2020-03-08 19:46
みのるさん、きれいに撮ってねと、語りかけていたかもしれませんね。ポーズを取っているんだから、早くしてよと言っている子もいたかも。
Commented by milletti_naoko at 2020-03-08 20:32
お転婆シニアさん、命の息吹が感じられ、花が咲く春、わたしも大好きです。イタリア中部では2月からは山に待雪草やクロッカスが咲きはじめ、平地で花が咲きほこるのは5月ですが、山に登れば6、7月も、中部から足を伸ばせば、アブルッツォやアルプスのように高い山は8月も花がたくさん咲くのが見られて、長い間花が楽しめるのがうれしいです♪

わたしも花粉症はつらいのですが、食事療法や日中最も花粉が飛ぶ時期に飛散しそうな植物の近くを通るのを避けるなど気をつけています。

ケッパー、ペルージャでも古い石垣にたくさん生えています。いつだったか市場で買ってきたのですが、なかなか育ってくれません。
Commented at 2020-03-10 06:26
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2020-03-11 23:19
鍵コメントの方、自生のスミレは3月に見かけることが多いのですが、鉢植えはもっと前から咲いているようなので、品種にもよるかもしれません。桜は、そうですね。近年暖冬や温暖化で咲く時期が早まっているように思いますが、純白のうちの桜は4月半ば頃に咲くことが多いです。
Commented at 2020-03-14 07:32
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2020-03-14 22:56
鍵コメントの方へ

確かにこの種、ヴィーナスのおへそにしてはという気がしますが、おへそのような形をしていますね。花もかわいらしいですね! 夫は歩く植物図鑑です♪
by milletti_naoko | 2020-03-07 08:47 | Umbria | Comments(14)