イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ブンブン蜂捕り大作戦

 ミツバチの引っ越しの季節です。今日の夕方は、養蜂箱を旅立ったたくさんのミツバチたちが、オリーブの枝の高みに集まっていたので、義父と夫がその木の下に巣箱を置いて、なんとかミツバチたちを巣箱に呼び込もうと苦労していました。

ブンブン蜂捕り大作戦_f0234936_6393589.jpg

 夫の左手に立つリンゴの木のさらに左のその奥に、三毛の子猫がいて、義父や夫の蜂捕り作戦をじっと見つめていました。

 今日は昼食後に夫から、義父に蜂捕りを手伝うように言われたと聞いていました。ただ、最近は夕方、夫が庭やテラス、温室の植物の水やりに行くことが多いので、今日もそれでいないのだと思い、いつものように、わたしが午後6時半頃、畑へと歩いていると、

ブンブン蜂捕り大作戦_f0234936_6434938.jpg

ミツバチの捕獲に手こずっている義父と夫の姿が見えました。

ブンブン蜂捕り大作戦_f0234936_6461263.jpg

 庭から畑へと降りる階段の手前に、巣箱が置かれていて、ミツバチたちがたかっていたので、ひょっとしたらとは、その巣箱を見たときに予想はしていました。

 わたしが庭と畑の2周を終えて、3周目を歩き始めたとき、ようやく捕獲に成功した夫たちが巣箱を屋内に持ち込みました。わたしはそのまま散歩を続けようとしたのですが、家の前に何匹もミツバチがいて、わたしを取り囲むように飛び回っています。このまま畑に行っては、さらに蜂がやって来て、刺される恐れもあるのではないかと思い、歩くのはやめにして、うちに戻りました。

ブンブン蜂捕り大作戦_f0234936_6531797.jpg

 後で夫から話を聞くと、ミツバチを何度木から巣箱へと呼び寄せても、すぐにオリーブの高い木の枝に戻ってしまったために、ひょっとしたら女王蜂が残っているのかもしれないと考えて、蜂たちがいた枝ごと切り落としてしまい、枝といっしょに落ちてきた蜂たちを、そのまま巣箱に入れたために、蜂たちの気が立っていたかもしれないとのことでした。

 そうして、畑へと降りる階段の前に置かれていた巣箱は、巣分かれしたミツバチたちを捕まえて入れた巣箱の上に載せるべく、準備していたそうなのですが、去年のハチミツの香りがまだ残っていて、その香りでミツバチたちが集まって来ていたのも、いつになく家の前にたくさんの蜂がいた理由だろうと言っていました。

ブンブン蜂捕り大作戦_f0234936_734177.jpg

 モッコウバラは、今がちょうど花盛りです。

 ふだんは主に、養蜂の専門家を呼んで手伝ってもらっているのですが、現在新型コロナウイルス感染拡大防止のための法令で、事あるごとに呼んで来てもらうわけにはいかないため、今回は、いつにも増して、夫の出番が増えています。実は夫自身、数年前に養蜂講座に通ったことがあるので、ひょっとしたら、ちょうどいい学びの機会かもしれません。

 夕食前に、再び義父から呼ばれた夫が階下に行き、無事、二つの巣箱を重ねて、畑に運び、他の養蜂箱と並ぶように置いてきたとのことです。今年もまた、おいしいハチミツが楽しめそうで、ありがたいです。

**************************************************************************************************
Dopo diversi tentativi sono riusciti a catturare lo sciame

mio marito e mio suocero con un metodo assai drastico,
cioè tagliando il ramo d'olivo intorno al quale si radunavano le api.
Comunque, ci sono riusciti senza l'aiuto del professionista
che è difficile ottenere in questi giorni.
**************************************************************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

Commented by sunandshadows2020 at 2020-04-20 13:30
私も以前養蜂に興味を持ち箱を裏庭に置こうと考えた事がありました。箱を置くのは簡単ですが手入れやら蜂蜜採取など大変だと夫から諭され辞めましたが今でも惜しかったと悔やんでいます。農薬などでミツバチが減る一方なので少しでも増やせたらと思います。
ご主人様大変でしたが実践的で学べますね。
美味しい蜂蜜がたっぷり採れますように!
Commented by 3841arischan at 2020-04-20 15:46
なおこさん、自家製の蜂蜜、素敵ですね~
日本では、10年くらい前から日本蜜蜂が減少してしまい、蜂蜜の値段が急激に高価になりました!
安価に売ってるのは、砂糖を混ぜたまがいものなんかもあるそうです^^;
イタリア旅行では、こちらではあまりみない、栗の蜂蜜やローズマリーのお花の蜂蜜なんかを購入して帰ることが多いのですが、比較的安価だと感じます(日本に比べたら!)
自分家の畑のお花のみつというのが一番安心、安全で良いですね~(*^_^*)
Commented by meife-no-shiawase at 2020-04-20 18:44
こんにちは♪
昨日は素敵なコメントをありがとうございました♡
なおこさまはイタリアにお住まいなのですね・・・興味津々です。
観光で一度だけ行ったことがあります。
あちこちは回っていないのですが、やはり・・・
お料理がものすごく美味しかった思い出がたくさん♡

なおこさんの日本語教師というご職業にもものすごく関心があります。
私も台湾で日本語教育の勉強をしました。
イタリアは日本語を習う方が多いのでしょうか?

これからブログ、ゆっくり拝見したいです。
よろしくお願いいたします♡
Commented by nonkonogoro at 2020-04-21 08:23
養蜂のお仕事にも
色々ご苦労があるのですね。
なかなか人間の思い通りには 動いてくれませんものね。

この顔のカバーは
ネットでできているのでしょうか?
それとも ビニール製?

ビニール製なら これからの季節
マスクは暑苦しくなるので
こちらの方が最適かなとも思うのですが
どうなんでしょう?
皆がこれをつけて歩くと
ちょっとコワイものがありますが(笑)

Commented by milletti_naoko at 2020-04-22 21:59
お転婆シニアさん、最近ロボットミツバチの開発に関するニュースを見聞きする機会があって啞然としたのですが、なるほど数年前に多くのミツバチを死に追いやった病気だけではなく、農薬の使用も、ミツバチの命を脅かしているんですね。いつかまた取り組める日が早く来ますように。

緑や花が多く、義父が必死で巣分かれする蜂たちがうちの畑から離れないように努めているおかげで、年々養蜂箱が増えてきていて、おいしいハチミツが食べられてありがたいことです。
Commented by milletti_naoko at 2020-04-22 22:01
アリスさん、日本でもミツバチの現象がそこまで深刻になってきているんですね。栗のハチミツは時々見かけますが、ローズマリーの花のハチミツというのもあるんですね! 

おいしいハチミツが、安心して食べられるのが、ありがたいです。
Commented by milletti_naoko at 2020-04-22 22:09
メイフェさん、こんにちは♪ こちらこそ、すばらしい記事をありがとうございます。台湾については、イタリアでは、中国に遠慮してかほとんど伝わって来ないため、日本経由、あるいはお母さんが台湾国籍のイタリアの友人から聞いて情報を得ているのですが、やはり具体的なこと、詳しい情報を得るのは難しいので、とても参考になり、興味深かったです。人が優しく、日本にも興味のある方の多い、すてきな国だと聞いています。

メイフェさんも日本語教師の勉強をされたことがおありなんですね! 最近は、中国経済の台頭から、中国語への関心が高まっていますが、従来から経済的必要だけではなく、文化的関心、特にアニメや漫画、ビデオゲームなどがきっかけで日本文化に魅かれて日本語を勉強する学習者も、イタリアには多いんですよ。

ありがとうございます。わたしもメイフェさんのブログを楽しみに拝見したいです。こちらこそ、よろしくお願い申し上げます♪
Commented by milletti_naoko at 2020-04-22 22:19
のんさん、つい最近も義父はミツバチに3箇所顔を刺されたそうで、顔のカバーは、プラスチックやビニールでできていて、蜂の針から守れるようにできているのではないかと思います。

平安時代に女性がかぶっていた日よけを思うと、何かおしゃれでかわいらしく、かつ感染も防げるものが開発できそうですね。
by milletti_naoko | 2020-04-20 07:09 | Fiori Piante Animali | Comments(8)