イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

イタリア各州・ウンブリア 新型コロナウイルス感染関連情報

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 しばらく前から、バジリカータ州と並んで、イタリア国内で最も早く新型コロナウイルスの新感染者ゼロを達成するのではないかという予測が出されていたウンブリア州でも(詳しくはこちら)、

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https://coronavirus.regione.umbria.it

4月中旬以来、新感染者が1名になったかと思えば、また人数が増えてしまうということを繰り返し、新感染者数(上のグラフではnuovi positivi「新陽性者」数)ゼロが続く日がいつ来るかはまだ分からない状況です。一方、バジリカータ州でも、オンライン新聞によると、イタリア時間4月24日今日付の記事(リンクはこちら)によると、前日23日の新感染者が4名いたとのことです。

 こういう状況ですから、新感染者ゼロはこの2州に他の南イタリアの州が続き、ラッツィオ州は早くても5月12日以降、ヴェネト州とピエモンテ州は5月21日、そしてエミリア・ロマーニャ州とトスカーナ州は5月下旬以降にというイタリアの他地域についての予測も(詳しくはこちらの記事)、外出・移動規制の解除も予定されているために、新たに見直しが必要となる可能性が多いように思います。

 とりあえずイタリア全体では、現時点では、入院患者数合計および集中治療室への入院者数が減少する傾向にあり、多くの人がまずは胸をなで下ろしているのではないかと思います。

 感染の現状を知るためには、以前から、住民数に対する感染者数を把握することが大切だと個人的に考えていたわたしは、先日次のようなツイートを見て、まだ感染が拡大し続けている州や、人口あたりの感染者数の多い州があることに、改めて驚きました。



 イタリア全20州における新型コロナウイルス感染の状況を表す図で、横軸は住民10万人あたりの感染者数、縦軸は1週間における感染者数増加率を示しています。

 ニュースでは、感染者数や死亡者数の多い州について報道することが多く、最近では、ロンバルディアに続いて、ピエモンテがよく取り上げられるのですが、この表を見ると、ニュースでは話題に上らないヴァッレダオスタやアブルッツォ、プーリアやシチリアも、実は人口あたりの感染者数がとりわけ多かったり、現在でこそ感染者数が少ないものの、感染者数増加率が高かったりすることが分かります。


 同じ州内でも、県によってまたかなりのばらつきがあり、たとえば概して感染者数増加率が高く、感染者数も多いピエモンテ州の中でも、アスティ県(Asti, 略記号AT)の数字が格段に大きいことが、この図を見ると、一目で分かります。

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 また、最近1週間には、現在の陽性者(attualmente positivi)数が、4月17日の788人から今日、4月24日の434人へと明らかに、そして確実に減少しているウンブリア州の中にも、住民千人あたりの陽性者数が20人となり、現在封鎖されているジョーヴェ(Giove)のような村もあります。

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Giove (TR) 21/3/2015

 ウンブリアには、近隣の市町村や幹線道路から離れて存在する小さい村が多く、そういう村はたいていの場合、住民数が少ないのですが、今回のCOVID-19に関するウンブリアの地方ニュースを見ていると、そういう地方の小さい村には、皆が外出・移動を避けるので感染者数ゼロのままである村もあれば、だれか一人、あるいは数人の感染によって一気に感染が広がってしまう場合もあることが分かります。

 先日の地方ニュースで取り上げられていたサンタ・マリーア・ティベリーナも、また、トラジメーノ湖に浮かぶマッジョーレ島も、小さな地域の数少ない住民たちが気をつけることにより、また法令のおかげで外部から来る人も制限されるために、幸い一人も感染者が出ないままです。

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 ところが、同じように他の市町村や集落から離れた村であっても、先日封鎖地域となっていたグワルド・カッターネオのポッツォや、現在封鎖地域となっているジョーヴェのように、いったん感染者が出ると、すぐに感染が広がってしまう場合があります。

 イタリアでは、まずは復活祭前後、続いて、共に国民の祝日である4月25日から5月1日までを中心とする約1週間は、国内で里帰りや旅行など、移動をする人が多い時期であり、また外国からの観光客が増え始める時期でもあります。観光大国のイタリアにとって、経済的に厳しい痛手となることを知りつつ、それでも国民の命をまずは守るために、3月上旬からイタリア全土の外出・移動規制が行われているわけですが、不要の移動や外出をしないことが、感染拡大を食い止めるためにいかに必要であるかを、こうしたウンブリアの状況からも、つくづく感じています。

 そして、地方ニュースでは、たとえばトラジメーノ湖周辺の地方自治体や観光施設などが、夏のイタリア国内からの観光客を呼ぶために宣伝をしていこうと言っているのですが、まだそれも時期尚早で、他州に比べてせっかく感染者数を抑えることができているのに、観光客の到来が新たな感染拡大のきっかけになりはしないかという危惧を覚えています。

 世界の各国が、各地域が、そしてわたしたち一人ひとりが、責任ある判断を下し、また行動することが、今ほど求められているときはないと思います。どうしても仕事に行かなければいけない医療関係者や食料品などの販売、配達に関わる人に感謝しましょう。そして、その必要がないのであれば、今はできる限りうちで過ごしましょう。

関連記事へのリンク
- 少数から千人へ感染者増 ウンブリア イタリア全土移動規制後も感染拡大
- 第123号「イタリアCOVID-19と闘う医師の歌、復活祭」

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by 3841arischan at 2020-04-25 11:50
なおこさん、イタリアでは、減少に転じ、良かったですね(^-^)
なおこさんが仰せのように、小さな村などは、住んでる人の数も少ないけど、一人出ると、またたく間に広がり、医療体制も整わない場所だから注意にこしたことはないですね!
日本は、このGWが正念場で、「スティホーム習慣」といつものGWとは違うと政府も宣伝しています!
我が家も帰省するという義妹達に夫が来てはダメ!と言いホッとしていますm(__)m
ただ、ご近所では、残念ながら帰省された見知らぬ子供連れの方を見かけるのが残念で怖いです~
せめて、帰省先のお家から出ないで欲しいです!^^;
Commented by meife-no-shiawase at 2020-04-25 18:20
やはり見せていただける風景が美しいですね~。
アジアとは何かが違います。

台湾も2日ほど感染者がゼロの日があり、とうとう封じ込めか!と喜びましたが
やはりそんなに甘くないのが今回のコロナですね。
海軍の軍艦での感染があり、いま、そこからの広がりが懸念されています。

イタリアは一時期爆発的な広がり方をしていたようですが
なおこさんのブログを拝見して感染者数が減少しているようで良かったです。
皆さんの自粛の効果が出て感染者ゼロの日が早く来ますように。

イタリア語会話・・・興味津々です。
Sono giapponese.
ジャパニーズに似ていますが、でも「J」ではなく「G」なんですね。面白いです、
Sono di Taiwan.でいいんでしょうか?笑。
Mi piace il gelato.♡
Commented by sunandshadows2020 at 2020-04-26 08:27
そろそろベイエリアの家が恋しくなってきましたが、明日あたり感染のピークを迎えるという我が郡です。随分早くから外出規制が出ていましたがそろそろ様々な規制を緩め始めているのが気になります。
ウンブリアの感染の下降線がとても美しく感じます。
Commented by milletti_naoko at 2020-04-27 06:33
アリスさん、トレンティーノも、スキー客が大多数訪れたあとで、小さい村に感染が拡大しているようで、おっしゃるように医療体制から考えても、イタリアでも日本でも、いえ世界で、気をつけていかなければいけないと思います。

どうか愛媛でも日本でも、これ以上感染が広がりませんように。
Commented by milletti_naoko at 2020-04-27 06:47
メイフェさん、ありがとうございます。古来の石造りの町にはまたアジアとは違った風情がありますよね。中国との近さや交流を考えると、ゼロの日が2日も続いたということは、すばらしいですね。感染が驚くほど簡単にはやく広がってしまうので、どうかこれまでのように敏速かつ迅速に封じ込めることができますように。

ウンブリアはイタリア20州の中でも、幸い1、2を争うほど感染に関しては安心できる状況であるのでありがたいのですが、ピエモンテなど、特に北イタリアの州には、まだまだ感染者も亡くなる方も多い州が少なくないので、今後の対応や皆の行動が鍵になると思います。ありがとうございます。皆で乗り越えて行くことができますように。

Jは外来語を通してイタリア語にも入ってきましたが、従来はイタリアのアルファベットには存在しない文字なんです。

Sono di...は出身の町や国を表すのに使うので、住んでいる場所をいうには、
Vivo in Taiwan. / Abito in Taiwan.
と言います。台湾に言及していなくて、すみません。このときは、自分が聞かれ、間違われる国籍をあげて書いてみました。そう言えば、「台湾の人ですか」と聞かれたことがないのは、やはり国が小さいからかもしれませんね。

おお、わたしもジェラート、大好きです♪
Commented by milletti_naoko at 2020-04-27 06:59
お転婆シニアさん、今夜は5月4日からどんなふうに徐々に封鎖を解除していくかという説明が首相からあり、ウンブリアの被災地では明日から再建のために業者が動き出せるという地方ニュースを今晩聞きました。

ほっとする気持ちと共に、今後この解除で感染が広がらないことを心から願っています。
by milletti_naoko | 2020-04-25 08:04 | Covid-19 Italia | Comments(6)