イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ボローニャ・フィレンツェ徒歩の旅とイネ科草刈り花粉症悪化疑惑

 5月半ばに、夫や友人たちと共に、ボローニャ(Bologna)鉄道駅前からフィレンツェ(Firenze)までの長距離トレキングコース、Via degli Dei(Sentiero degli Dei)を歩いたのは、2014年のことです。

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Santuario di San Luca, Bologna 19/5/2014

 1日あたり15kmから23kmの7日間の行程を、友人の仕事の都合で6日間で歩いたため、初日の行程が35kmとなってしまい、そのため、この日は一部バスや電車を利用したものの、あとはフィレンツェまで、毎日野を越え山を越えて歩いて行きました。

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Davanti al Duomo di Santa Maria del Fiore, Firenze 25/5/2014

 初日に、友人のほぼ未使用だった登山靴の底が歩くうちにボロボロになってしまったり、出発時は6人だったのに、途中一人が道を間違えてトレッキング旅行を断念したりと、思いがけない事態にも出会いましたが、美しい風景や他の旅行者とのうれしい出会い、修道院での温かいもてなしなどが今も思い出に残るいい旅になりました。

 2014年5月19日朝にボローニャを出発し、24日の夜遅くにフィレンツェ郊外の宿に到着したため、ドゥオーモ前で上の記念写真を撮影したのはその翌日、25日の昼です。そのため、旅仲間の一人は用があって帰途についてしまっていたので、写っていません。

 なぜ今頃、6年前のトレッキングの旅の話をするかと言うと、昨日の記事に、ラッツィオ州にお住まいのミカさんからコメントをいただいて、思うところがあったからです。



 と言うのも、わたしがひどい花粉症の症状に苦しみ始めた日は、夕方、ちょうどわたしが家の窓を開け放った頃、隣人が草刈りをしていたからです。しかも、かなり長い間作業が続いていたので、終わってから窓を開けようと思っていたのですが、考えを変えて、まだ草刈りが続いていたのに、開けたのでした。

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Calendario pollinico di Perugia (pollnet.it)

 そして、昨夜記事を書く際に、以前に書いた記事に載せていた植物の月ごとの花粉飛散量を見ると、今の記事に花粉の飛散量が多い植物の一つにイネ科の植物(Graminacee)があり、今調べると、日本でも5月から7月にかけてイネ科植物の花粉に苦しむ方が多いようです。

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Verso San Piero a Sieve 22/5/2014

 さらに、6年前にボローニャからフィレンツェまで歩いたとき、4日目の目的地に向かっていると、広大な畑がどこまでも続き、刈り取られた後もしばしば見かけたのですが、そのとき突然、目を開けていられないくらいに花粉症の症状がひどくなって、いったいどうしたことだろう、こんなにも症状がひどいことはこれまでなかったと思ったのを、思い出したからです。

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 我が家の周囲には庭のある隣家が多いので、草刈り機の音がどこかの家から聞こえてくることは、これまでにもよくありました。ただ、それまではまだ朝晩寒かったため、草刈りは日中日の高いときにする場合が多く、わたしたちが窓を開けて、散歩をしたり庭仕事をしたりする夕方には、とっくに終わっていることがほとんどでした。

 それが昨日の夕方は、雨が降らない日が続いて空気が乾き、風が強く吹き続ける中、我が家との境のすぐ近くにある隣家の庭の草刈りを、隣人が風上でしていたために、わたしが開けた窓からも花粉が入り、庭仕事をしていた夫のセーターにも、その花粉がついてしまったのだと思います。

 と言うわけで、おそらく花粉症の症状が急に悪化したのは、松の花粉に加えて、イネ科の植物の草を隣人が刈っていたためではないかと、今はほぼ確信しています。今日もまだ症状がひどく、庭に出てうちの周囲を一周しただけで、目のかゆみがひどくなったので家に戻ったのですが、原因が分かったので、刈られた草から出た花粉が、早いうちに風に飛ばされてどこかに行ってしまうことを願い、それまでは外に出る時間帯にも、食事療法にも、気をつけるつもりでいます。

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Colazione al B&B La Pieve, San Piero a Pieve 23/5/2014

 この村、サン・ピエーロ・ア・シエーヴェには、けれども、宿泊したトレッキングの旅行客全員が、朝食を大きなテーブルを囲んで楽しく食べたことなど、いい思い出が今も残っています。

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 そのぼんやりとした思い出は、この写真に見えるわたし自身が書いた言葉で、確かなものとなりました。

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 一つ屋根の下に泊まり、同じテーブルで食事をして、他の旅行客とも親しくなったのでしょう。いっしょに写っている写真も見つかりました。

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 幸いこの翌朝は、雨のおかげで、花粉症の症状に苦しまずにすみました。

 このトレッキング旅行に限らず、長い旅行は、旅行中も帰宅してからも何かと慌ただしいため、旅の記録が中途半端になりがちです。また機会を見て、少しずつこうした未完成の旅の記事を、覚えている範囲、できる範囲で仕上げていけたらと考えているのですが、まずはイタリア語学習メルマガのこのブログへの移行を優先するつもりでいます。

関連記事へのリンク
- カテゴリ: Via degli Dei ボローニャからフィレンツェへのトレッキング旅行
- 花と花粉症と月の夜 (2020/5/6)
- 花粉症イトスギ・ハシバミご用心、イタリア (2019/2/11)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by AU3OGR at 2020-05-07 09:20
なおこさん

イタリア人に囲まれているなおこさんは
一回り小さいですね〜。
日本人の大人が子どもに間違われるのが
わかります(๑・̑◡・̑๑)うふふ

私も最近、鼻と特に目が痒いのですよ💦
軽い杉花粉はアレルギーですが
今の時期は何だろう?檜?
調べたくても薬を貰いに行きたくても
病院へ行けないのは辛いですね。・°°・(>_<)・°°・。
Commented by zakkkan at 2020-05-07 12:18
憧れのフレンチェは、雨でした
そこからローマまで鉄道でした

トスカーナー地方って言えばいいのでしょうか?
間違っていれば、m(__)m
車窓の風景に酔いましたね
長い国、イタリアの、広さも目にできました
Commented by meife-no-shiawase at 2020-05-07 15:24
アレルギーの原因がわかるとちょっと安心しますね。
イネ科・・・アレルギー源となるものはあちこちにあるんですね~。
前にアレルギー検査をいた時の先生がおっしゃっていましたが
植物や食べ物などアレルギー源にならないもののほうが少ないらしいです。

私は好きな食べ物にアレルギーが多いので本当に悔しいです~。
台湾はタケノコがすごく美味しくていろいろなお料理に使われますが
タケノコが駄目なんです~。時々体調の良いときにほんのちょっとだけ・・・
なおこさんは食べ物は大丈夫ですか?

ドラマや映画などを観て会話などから言語を学ぶのは
教科書には載っていない表現が色々出てきて面白いです。
流行語や若者ことば(笑)などはドラマなどで知ることが多いです。
日本語教育実習でデータを取りに行った時に、やたらとオノマトペに強い子が
いたのですが、漫画を大量に読んでいる子でした。笑。

イタリアの日本語学習などについてもまた教えて下さい♡


Commented by 3841arischan at 2020-05-07 17:27
なおこさん、このトレッキング旅の記事は、何となく覚えていますよー(^_-)-☆
7日間も歩く旅、凄いな~と感じていました☆
皆さん、お仕事の都合とかいろいろある中で、何とか都合を付けてグループで楽しむという風習は、日本にはあまりないような?
山を越えるから結講大変な場面もあったと記憶しています!
一つ屋根の下の朝食風景が素敵ですね~
また、ご紹介を楽しみにしています♡
Commented by milletti_naoko at 2020-05-08 04:23
AU30GRさん、わたしは小学生の頃から、日本の学校でもずっと背の順で並ぶと先頭か2番目だったので、イタリアではさらに小さく見えてしまいますよね。

そちらでも花粉症の季節なんですね。鼻も目もかゆいとつらいですよね。今の時期は特に、顔を手で触らないようにとイタリアでも言われるのですが、こうかゆいとつい手が伸びてしまいます。
Commented by milletti_naoko at 2020-05-08 05:23
zakkkanさん、雨は残念でしたが、きっとまた来てくださいとフィレンツェが呼んでいるのでしょう。

 フィレンツェからローマへの電車からは、フィレンツェのあるトスカーナ州やローマのあるラッツィオ州の眺めを楽しまれたことでしょう。遠い昔に古代エトルリア人が暮らしていた、今は農業や牧畜が盛んな地域を電車が通ったのではないかしらと、今地図を見ながら想像しました。
Commented by milletti_naoko at 2020-05-08 06:36
メイフェさん、なんとお好きなタケノコにアレルギー、それはつらいですね。わたしは昔日本でサバでアレルギーが出たことがあるのですが、今はサバを食べても大丈夫なようです。アレルギーは出ないのに、イカやタコや貝類は好きでないので食べられないわたしです。

中には定着する言葉もあるものの、来ては去っていくことの多い若者言葉は、教科書に載せるのも難しいのだと思います。オノマトペ、確かに漫画にはたくさん出てきますよね。

ありがとうございます。また少しずつご紹介していけたらと思います♪
Commented by milletti_naoko at 2020-05-08 06:41
アリスさん、覚えていてくださったんですね。ありがとうございます♪ イタリアでは、職場にもよりますが、有給休暇が取りやすいようになっていて、夫や義弟の話を聞いていても、職場の同僚と相談して、基本的には有給休暇が重なりすぎて職場での仕事が滞ることのないように、事前に皆で話し合ったり連絡を取ったりすることが多いようです。取りやすいというよりは、必ず消化するようにと言われているようです。

確か初日に恐ろしく急な下り坂があって、滑るように下ったこと、2日目に人形を抱えて岩山をほいほい登って降りる訓練中の消防士の方たちにあったことなど、後者はすでに記事にしたように思うのですが、まだ少しでも覚えているうちに、これはぜひお伝えしたいのに書いていないことを、記事にしていけたらと考えています♪
by milletti_naoko | 2020-05-07 09:04 | Viaggi | Comments(8)