イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

古のティヴォリの遺跡に夕日の光、ハドリアヌス荘

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 ティーヴォリ(Tivoli)にある古代ローマ皇帝、ハドリアヌス帝の別荘(Villa Adriana)は広大で、まだすべてを訪ねきれないうちに日が傾いてきました。

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Villa Adriana (II sec. a.C.), Tivoli (RM) 6/12/2009 15:59

 夕日を浴びた後方の遺跡が、彫像が並ぶカノプス(Canopo)の池に映っています。

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16:00

 わたしたちが訪ねた2009年12月には一部立ち入りが禁止され、柵などが設置されていました。夕日に染まる古の遺跡の水鏡がきれいです。

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16:11

 夕日の光に向かって歩いていきます。奥に見えるのはセラーピスの神殿(Serapeo)です。

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16:20

 日が傾くにつれ差す日の光がオレンジ色から桜色へと変わっていきます。

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16:21

 ハドリアヌス帝の南西の端にあるロッカブルーナの塔(Torre di Roccabruna)まで歩き、

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16:24

 夕日や風景が見えるだろうかと、塔の上階へと登ると、

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16:25

遠い山並みや里を金色の光に包みながら、

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16:26

夕日が沈んでいきます。

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16:33

 日が暮れるのが早い冬は、閉場時間が午後5時と早く、暗くなる前にハドリアヌス荘を出ようと、出口へと急ぎます。

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Sala dei Filosofi & Teatro Marittimo 16:39

 暮れの紺と夕日のピンクがせめぎ合うたそがれの空も、その光に包まれた遺跡も美しく、このとき左手を見ると、

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ポイキレ(Pecile)の豊かに水をたたえた水面が、その空と周囲の木々をそのままに映していて、それはきれいでした。

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 南西の空には、まだオレンジがかがった残照が残っています。

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16:40

 暗くならぬうちにと、出口へと急ぎます。

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Tempietto di Venere 16:44

 ヴィーナスの神殿(Tempietto di Venere)まで来れば、ハドリアヌス荘の北端にある出口まであと少しです。

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16:46

 このあとさらに急ぎ足で歩き続けて、ようやく門の外に出たのは、そのときに写した写真から(ここでは割愛します)、閉場時間であった午後5時の8分前、4時52分であったようです。

 昨日、イタリア語学習メルマガ第31号の後半をこのブログに移行したときは、古い写真を見つけること、そしてその中から記事の内容に合う写真を選ぶのに、ことの外苦労し、時間がかかりました。エステ荘もハドリアヌス荘も、そういうきっかけで10年半前の旅行の写真を、久しぶりに見ることになったのですが、その際に写真で見たポイキレの水面に映る夕焼け空があまりにも美しいので、その写真をご紹介するために、今回はたそがれに焦点を当てて、この旅行の思い出を語ることにしました。ずいぶん昔のことなので、ここには載せていない写真も参考に、当時購入したハドリアヌス荘の本やサイトの情報、別荘の地図をもとに、自分たちの足取りを再構築してみたと言った方がいいかもしれません。

 昨晩ようやく決まったイタリアにおける外出・移動規制解除の方針によると、6月3日からは、自らが居住する州以外にも行くことができるようになるとのことです。エステ荘やハドリアヌス荘であれば、他の観光客との距離を十分に取ることが難しくなさそうですし、6月3日にはヨーロッパ連合に加盟する国からもイタリアに来ることができるようになると言っても、すぐにははるばるイタリアまで来る旅行客も少ないでしょうから、日の長いうちに、そして暑くなりすぎないうちに、またエステ荘とハドリアヌス荘を訪ねてみたい、そして今度こそ、ハドリアヌス荘のすべての遺跡を見てみたいと、写真を見ながら、記事を書きながらそう思いました。

Villa Adriana
Largo Marguerite Yourcenar, 1
00010 Tivoli (RM)
Tel. +39 0774312070 - +39 0774768082
Email: va-ve@beniculturali.it
Sito : Villae Tivoli

イタリア語学習メールマガジン「もっと知りたい! イタリアの言葉と文化」関連号へのリンク
- 第31号(2)「ティヴォリへの小旅行、エステ荘・ハドリアヌス荘と町歩き」

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:アフターコロナでしたいこと
Commented by ciao66 at 2020-05-17 15:56
夕焼けはやはりドラマチックだし、池に映ったものがハドリアヌスも見た夕焼けと思えば感慨ひとしおですね!庭園を散歩する皇帝になった気分、2000年前にタイムスリップした散策という感じでしょうか。
Commented by milletti_naoko at 2020-05-18 01:19
ciao66さん、フィルムを重ねると当時の建築物がどんなであったかが分かる絵と写真満載の本を買っていたのを、今回の記事を書くにあたって参考にしました。ギリシアでもそうですが、当時とはかなり外観が変わってしまっているものの、それでもそのまま多くの建築物がその場にあること、当時を彷彿とさせること、すばらしいなあと思います。
Commented at 2020-05-21 06:15
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2020-05-22 05:29
鍵コメントの方へ

美しい言の葉を、ありがとうございます。そうですね。水にも映って美しい夕焼けを、古の帝もきっと感嘆しながら眺めたことでしょう。いつかまた訪ねられる日を、楽しみにしています♪
by milletti_naoko | 2020-05-16 23:10 | Lazio | Comments(4)